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  1. 神戸市議会 2020-06-13
    令和2年第1回定例市会(6月議会)(第13日) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時1分開議)  (壬生議長議長席に着く) ◯議長(壬生 潤君) ただいまより本日の会議を開きます。  直ちに議事に入ります。 2 ◯議長(壬生 潤君) 日程によりまして,昨日に引き続き一般質問を続行いたします。  5番辻 康裕君。  (5番辻 康裕君登壇)(拍手) 3 ◯5番(辻 康裕君) 日本維新の会の辻 康裕でございます。本日は貴重な機会を頂きましてありがとうございます。ながさわ議員とともに質問させていただきます。  今からおよそ100年前に世界中で猛威を振るったスペイン風邪の教訓に鑑みれば,今回の新型コロナウイルス感染症においても第2波は起こり得るものと想定せざるを得ません。私たちは感染症に強い新しい生活様式を日常に取り入れていくことで,第2波,第3波の活性を可能な限り抑制するとともに,万が一発生したとしても最小限の規模にまで抑え込む命と経済が両立した新しい働き方,新しい仕組みを作り上げていかなくてはなりません。  このことを念頭に,1,アフターコロナの新常態を見据えた働き方改革について,在宅勤務の推進についてお伺いいたします。  今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により,人々の働き方に対する意識が大きく変わったことから,市役所を変革できるチャンスが来たのではないでしょうか。  これまでも在宅勤務の推進やRPAの導入などの取組を行っていることは承知していますが,アフターコロナ時代を見据えて,より一層働き方改革を推進することで,スマートな市役所にしていくべきではないでしょうか。  例えば在宅勤務可能な仕事,神戸に居住しなくても可能な仕事,民間委託できる仕事等の全体像を洗い出した上で,それぞれに合う業務改革を実施すべきと考えますが,見解をお伺いいたします。  2,ウイズコロナ時代の公衆衛生について。  1,下水中のウイルス濃度測定についてお伺いいたします。  中央市民病院との連携による抗体検査の共同研究は,新型コロナウイルス感染症の拡大傾向の早期把握に向け非常に重要な取組だと感じていますが,日本各地では感染者の排泄物に由来する下水中のウイルス濃度測定により感染状況を把握する研究も行われています。  本市においても,日本水環境学会の協力要請に基づいて,東灘処理場の下水を採取,分析方法が確立されるまで冷凍保管すると聞いています。  第2波の兆候を捉える方法の1つとして,感染拡大傾向を早期,的確に把握するためにも,検査対象とする処理場を拡大し,継続的により詳細な調査データを得ていくことはもちろん,本市独自に分析,研究し,今後の流行予測と監視体制を整えていくべきと考えますが,見解をお伺いいたします。  2,避難所のトイレを介した感染防止対策についてお伺いいたします。  今一番想定しなければならないのは,地震はもちろん,秋に大型台風が直撃した場合ですが,避難勧告が出された場合,感染リスクを感じながらの避難所対応・生活を余儀なくされます。
     避難所においてクラスターを発生させないために,間仕切りなどの対応を行うことになっていますが,最も注意すべきはトイレ衛生ではないでしょうか。不特定多数の避難者が必ず利用するトイレは感染リスクの最も高い場所であり,断水した場合に備え,消毒液の確保もすべきと考えますが,現在の運用状況をお伺いいたします。  3,今後の経済活動について伺います。  1,六甲山上スマート構想。  先般発表した六甲山上スマートシティ構想は,ウイズコロナ時代の働き方に即した大変意義ある取組であると期待しております。  山上活性化に向けて,本市としても光ケーブルや山上交流拠点となる共創ラボなどの環境整備に取り組んでいますが,企業やクリエーターの進出を促進するためにも,想定される人口規模や滞在日数を示し,食料品店や飲食店等の生活利便施設の整備を誘発する必要があると考えますが,見解をお伺いいたします。  2番目,ARを活用した観光施策についてお伺いいたします。  ARを御存じでしょうか。  ARとは拡張現実のことで,スマートフォンを用いて現実環境を拡張させる技術のことです。ポケモンGOをイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。従来の家の中にこもっていても遊べるゲームから,外を歩き回ることで初めて遊べるゲームとしてのポケモンGOに地方創生や観光促進といった社会貢献の価値を行政も見いだし,一大ブームになったことは記憶に新しいところです。  最近では,このARアプリを観光案内に取り入れる自治体が増えております。  例えば付近の観光名所を表示し,そこまでのナビをしてくれたり,史跡などで音声解説をしてくれたり,スタンプラリーなど観光に一役買ってくれるARが開発されていて,スマートフォンにアプリを入れると様々なコンテンツが体験できることから,本市においても取り入れてはいかがでしょうか。  例えば新型コロナウイルス感染症により影響を受けている観光地をモデル地区に選び,観光振興施策の一環として試験的に実施すべきと考えますが,見解をお伺いいたします。  4番,パートナーシップ宣誓制度と都市間連携についてお伺いいたします。  今般のコロナウイルス禍においては,誰もが自分自身の死であるとか,大切な家族との別れについて改めて考えるきっかけになったのではないでしょうか。  特にLGBTの方々にとって,法的に家族として認められないがゆえに,パートナーが入院した病院での告知や説明に付き添えないのではないかという不安の声や,死に至る可能性があるウイルスであったため,家族としての絆のあかしを望む多くの方々の声も聞いており,感染拡大によって問題が一層浮き彫りになったのではないでしょうか。  多くの自治体で同性パートナーとの実質的な婚姻関係を証明するパートナーシップ宣誓制度が創設されており,福岡市や熊本市などでは都市間での相互利用が開始されるなど広がりを見せていることから,本市においても近隣都市と連携しながら,LGBT等のマイノリティーに配慮したパートナーシップ宣誓制度を展開すべきと考えますが,見解をお伺いいたします。  以上よろしくお願いいたします。  (「議長」の声あり) 4 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 5 ◯市長(久元喜造君) 辻議員の御質問にお答えを申し上げます。  最初に,アフターコロナの新常態を見据えた働き方改革についてお答えを申し上げます。  私は新型コロナウイルス感染症が拡大をする以前から,と申しますか,市長就任以来から,市役所改革というのはぜひ進めなければいけない,そこの中には働き方改革がしっかりと位置づけられなければいけないというふうに考えてきました。  その理由は,やはり間違いなく人口減少が拡大をしていく,人口減少時代に私たちは既にいるわけです。神戸もそうです。その人口減少時代にふさわしい行政サービスの在り方ということを考えていかなければならないわけですが,そういう時代には,これはやはり仕事の範囲を縮小をしていくということが必要です。仕事のやり方を変えていくということが必要です。  特に神戸市の場合には,震災の後,財政危機に陥り,この財政危機を回避するために大幅な──全国の平均の2倍程度もの職員の減少を行いました。これはやむを得ないことであったと思いますが,しかしこのことによりまして,一部の職場におきましては,職員の疲弊感というものが出ている。  しかし,同時にこれから人口減少時代の中で,職員を増やしていくということは現実的にはなかなか難しいわけです。そうすると,やはり必要でない仕事というものを見極めるということと,そして職員の皆さんができるだけ疲労感を感じずに,私生活との両立を図りながら仕事をしていくことができる環境を進めなければいけない,こういうような考え方で市役所改革を進めてきました。  そこの中にはICTの活用とかあるいはテレワークということも含まれておりました。進んだ面もありますし,うまくいかなかった面もあったということも事実です。  そういう中で,このコロナの感染拡大を迎えたわけですけれども,辻議員から御指摘がありましたように,このコロナウイルス感染症の拡大というものは人々のこれまでの働き方に対して見直しを求める契機というのを含んでおりまして,これを契機といたしまして,これまでなかなか進んでこなかった市役所改革を前に進めていくチャンスでもあるというふうに考えております。  具体的には,緊急事態宣言が発令されてから,在宅勤務に関しましては,週4回までの利用制限を撤廃をいたしました。さらに非常勤職員も制度の対象とするということにいたしました。  在宅勤務の環境整備をするということにつきましては,なかなかこれまで十分な対応ができていなかったわけですけれども,緊急事態の中で制約はありましたけれども,これも一定程度進めることができました。  今後は御指摘にありますように在宅勤務可能な仕事あるいは神戸に居住しなくても可能な仕事というものを洗い出しをしていくということ──なかなか困難を伴うとは思いますけれども,そういうような視点も踏まえて対応していかなければいけないというふうに感じております。  民間委託については,これまでも進めてきましたけれども,これも様々な課題が出てきているということも事実です。公正な仕事のやり方,そして民間委託をした相手の例えば指定管理者などが大きな満足感を持って仕事ができるような,そういう民間委託でなければなりません。これまでのやり方につきまして不断に反省,課題の整理また検証を進めながら,この働き方改革の推進ということを行っていきたいというふうに思っております。  六甲山上スマートシティ構想につきましてお答えを申し上げます。  この六甲山上スマートシティ構想の趣旨については繰り返しませんけれども,この構想を発表した後,既に幾つかの企業より今後の展開に関するお問合せをいただいたり,相当関心を持っていただいているのではないかというふうに感じております。  今後は六甲山ビジネス拠点推進事業の支援事業者を公募をいたします。6月23日からこの構想を支援する事業者の公募を開始をいたしました。8月下旬には事業者を決定し,その後,進出を希望する企業やクリエーターに対する物件の紹介,あっせんや首都圏あるいは関西圏,神戸市内からの企業の誘致,国内外への本格的なプロモーションに取り組んでいきたいと考えております。  また,共創ラボを今年度中に開設をいたしまして,企業やクリエーターなどの参画による交流事業を実施するなど,山上でのビジネス活動や地元企業,クリエーティブ人材,地域住民の交流あるいはコミュニケーションの活性化,これを促進をしていきたいというふうに考えております。  これを進めるに当たって,将来的な人口規模とか滞在日数の想定というのは今まだ行っておりませんし,想定人口はともかく,滞在日数の想定というのが果たして可能なのかどうかということにつきましては,これは少し研究課題とさせていただきたいと思いますけれども,これを進めていく過程で,できるだけこの構想の具体化を図り,分かりやすく市民の皆さんにも説明できるような努力を行っていきたいと考えております。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えをさせていただきます。  (「議長」の声あり) 6 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 7 ◯副市長(岡口憲義君) 私からARを活用した観光施策について御答弁を申し上げます。  近年,地域固有の文化や歴史等を旅行者へ伝えるための手段として,ARまたVR等のICTを用いた観光コンテンツが高い情報伝達能力や再現性から活用されていると承知をしております。  ARは,スマートフォン等を活用し,現実の風景や地形等にデジタル情報を重ね合わせることで,あたかもそこにあるかのような感覚を体験できる技術でございます。  このAR等の本市の取組といたしましては,3月に劇場予定でありました映画Fate/staynightに合わせまして,市内22か所の観光スポットでキャラクターを撮影したりキャラクターと一緒に撮影できるAIアプリを開発し,市内周遊キャンペーンを展開いたしました。残念ながら,新型コロナウイルス感染症の影響により,期間の途中でこのキャンペーンは一時中止となりましたが,今後映画の公開時期に合わせて再開予定でございます。  また,AR技術ではありませんが,北野地区では風見鶏の館やラインの館などでVRを活用したバーチャル異人館を6月に公開をしており,オンライン上で館内の観覧が可能となっております。  さらに有馬温泉におきましても,有馬温泉湯めぐりVRを公開し,疑似温泉入浴が楽しめる動画は国内外においても好評を得たところでございます。  ARを含むICT技術の観光分野への活用は,市内周遊促進の仕組みづくりや観光コンテンツの魅力向上の手法として有効であると考えており,どのような取組が可能か,引き続き検討してまいりたいと思います。  以上です。  (「議長」の声あり) 8 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 9 ◯副市長(寺崎秀俊君) 私のほうからはパートナーシップ宣誓制度について御答弁申し上げます。  この制度は性的少数者の存在を明らかにするという面で,社会に一定の役割を果たしていると認識をいたしております。  このパートナーシップ制度を含めた取組につきましては,平成30年7月に指定都市市長会といたしまして,各市長が所管する施策を調整,一元管理すること,国として性的少数者への理解促進や取組の強化に関する方針を示すことを要請しているところでございます。指定都市の中では,この制度の都市間相互利用に関する研究会も立ち上がっているところでございます。  本市といたしましては,この研究会の議論なども参考としながら,国の動向をしっかり注視してまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 10 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 11 ◯副市長(油井洋明君) 私のほうからは,ウイズコロナ時代の公衆衛生について答弁をさせていただきます。  まず,下水中のウイルス濃度測定でございます。  議員御指摘の下水中のウイルス濃度測定についてでございますけれども,アメリカ,フランスにおきまして,新型コロナウイルス感染者のふん便からウイルスが検出されることを利用しまして,下水中のウイルス濃度から感染の状況を把握しようとする調査が行われております。その結果,下水中のウイルス濃度の増加が感染者数の増加よりも1週間程度早く発生したという報告がございます。  日本におきましても同様の調査を行うために,日本水環境学会が全国の研究者から成るタスクフォースを5月15日に設立をしております。  このタスクフォースでは,下水中の新型コロナウイルスの最適な分析手法の確立を目指すとともに,下水中のウイルス濃度をモニタリングしまして,市内の流行状況を検知するシステムの構築を目指し,研究が進められているというふうに承知してございます。  日本水環境学会からは,本市に対しまして,1か所の処理場のサンプル提供をお願いしたいと協力の依頼がございましたので,市内最大の処理場であります東灘処理場の下水を提供することとしました。現在東灘処理場の流入下水を5月15日から週1回採取してございまして,後日,研究者に引き渡すよう冷凍保存をしている状況でございます。  下水中の新型コロナウイルスに関しては,まだ十分な知見が得られておりませんで,日本水環境学会からも,まずは最適な分析手法の確立が必要であるというふうに聞いてございます。  このため,まずは日本水環境学会の調査に協力しまして,その結果,下水中のウイルス調査が感染拡大の状況の把握に有効であるとそういう判断が示されれば,第2波,第3波の感染拡大に備え,本市の取組を考えてまいりたいというふうに考えてございます。  それから,避難所のトイレの件ですけれども,コロナ禍における避難所運営につきましては,今年の5月に対応方針を策定して公表したところでございます。この対応方針に基づきまして,避難所に対する職員向けのマニュアルを作成しておりまして,その中で感染防止に向けて小まめな手洗い,手指の消毒をはじめ,基本的な健康管理の徹底を行うこととしてございます。  避難所における健康管理のためのコロナ対策資材も調達済みでございまして,手指用の消毒液,マスク,清掃用の消毒液,不織布タオル,手袋等を区役所において準備をしているところでございます。  また,避難者が来られた際に受付で検温等健康チェックを行いまして,発熱等体調不良者につきましては,一般避難者と別の動線により専用スペースに案内することとしてございまして,その際は別の部屋に加えて別のトイレを準備するよう施設管理者とも調整を行っているところでございます。  消毒液につきましては,一般避難者,体調不良者それぞれの避難スペースの入り口に設置をしてございまして,トイレの後など部屋に入る際に適宜使用してもらうというふうにしてございます。トイレの使用は,基本は消毒というよりは手洗いがあって,例えば石けんがあると,そこで丁寧に手を洗ってもらうのが基本だと思いますけれども,例えば断水した場合でも消毒液による消毒を行っていただくことができるというふうに考えてございます。  避難者に対しても健康管理に関する避難中の注意事項をお渡しするなど,感染防止の注意喚起にも努めることにしてございます。  コロナ禍における避難所運営につきましては,これまで経験したことのないものでございますけれども,必要な感染対策を万全に行ってまいりたいと考えてございます。  (「議長」の声あり) 12 ◯議長(壬生 潤君) 辻君。 13 ◯5番(辻 康裕君) 御回答ありがとうございます。  まずは在宅勤務の推進について再質問させていただきたいと思います。  在宅勤務のメリットは,密を避けるためだけではなくて,職員自身が労働時間を柔軟にマネジメントできることだと思います。平時においても育児や介護との両立も可能になってくるわけなんですけれども,在宅勤務を推進するためには,自宅で職場同様に効率的な職務を遂行できる環境を整備することが必要であると考えます。  本市の事務処理用PCに対するLTE端末の配布率は20%にとどまっているため,コロナ禍においては,ネット環境なく在宅勤務を行った職員が多数いると聞いております。コロナ時代の多様な働き方を推進するためにも,在宅勤務を行う職員は原則LTE端子が使用できる環境を早急に整備すべきと考えますが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 14 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 15 ◯副市長(寺崎秀俊君) 今回の新型コロナ対応におきまして,市役所職員に在宅勤務をお願いするというシーンが多かったわけでございますが,現実に当時の体制ではLTE端末が500台の運用となっておりました。これはかなり不足している状況でございまして,これを急に増やそうとしても,なかなか対応ができなかったということでございます。  現在市役所の当時の対応について検証を進めているところでございますけれども,この点については私どもの準備体制が十分ではなかったものと反省すべきであると受け止めておるところでございます。  そのため,私用メールでの情報連絡を暫定的に許可したり,在宅勤務中に電話対応が必要な職員に公用携帯の300台を配付したという状況でございます。さらには,6月上旬になりましたけれども,LTE端末を1,500台追加調達し,各局室区への配付を行い,合計で2,000台の整備を行ったところでございます。  また,LTE端末がなくとも,職員個人が所有するパソコン等で私用のメールアドレスを用いることなく電子メール,チャット,ウェブ会議等での連絡が可能となるよう,6月中を目途に全職員に対して公用のアカウントを付与する予定としております。このことによりまして,有事でも一定の業務が在宅で可能になるものと考えているところでございます。  現在のテレワーク環境で平常時に職場と同じPC環境を実現することに関しましては,LTE端末を2,000台ということで一定の充足はあろうかと思っております。有事を想定して,これ以上配付するということは,稼働率でございますとか,通信費などの課題もございます。むしろ個人が所有するパソコン等から庁内のネットワークへアクセスし,職場と同じようにシステムの操作ができる手法を検討すべきであると考えておりまして,近日中に本市のネットワーク環境での実効性について検証を予定しているところでございます。  (「議長」の声あり) 16 ◯議長(壬生 潤君) 辻君。 17 ◯5番(辻 康裕君) ありがとうございます。  起こり得る第2波に向けて,しっかりと準備していただきたいと思います。  次の質問に移ります。  緊急事態宣言下で,我々は1つの発見をしたと思います。  テレワークの推進で,市役所の出勤を70%以上削減することに成功しましたというある自治体の行動に,実際にそれで業務が回るならば,全国どこに住んでいる人でも人材として迎える準備ができているということじゃないかと。テレビ会議の活用など,テレワークに関する環境が大きく変化していることから,本市職員が必ずしも神戸に居住しなくてもできる業務があるのではないでしょうか。  首都圏をはじめ,全国からクリエーティブかつ専門性を持った優秀な人材の獲得に向け,勤務場所にとらわれない成果に重きを置いた多様な働き方に取り組むべきと考えますが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 18 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 19 ◯副市長(岡口憲義君) 本市におきましては,民間の知恵又はアイデアが必要な分野におきまして,これまでも高度な専門性,また識見を有する民間人材を,その登用の目的や目標,成果を明確にした上で任期付職員として採用,確保しているところでございます。  例えば首都圏におきましては,2人の民間人材をチーフ・エバンジェリストとして,昨年10月1日より任期付で登用しており,WeWork丸の内北口内にオフィスを設け,成長分野の企業誘致や首都圏におけるプロモーション活動,ネットワークの構築等に従事しているところでございます。こういった視点からの取組は引き続きその効果的な手法を検討していきたいと考えております。  また,お話にありました成果に重きを置いた多様な働き方という視点から,本市の在宅勤務におきましては,あらかじめ業務内容を明示いたしますとともに,翌日以降には業務実績を報告するなど,成果を図ることのできる取組を取り入れているところでございます。  大手通信社など民間事業者におきましては,この在宅勤務につきましての様々な基準を定め始めているほか,国におきましても,働き方改革推進月間を位置づけられ,業務の効率化等を推進することとされています。こういった国また民間企業の取組も参考にしながら,引き続き魅力的で多様な働き方を提供することにより優秀な人材の確保に努めていきたいと考えます。  以上です。  (「議長」の声あり) 20 ◯議長(壬生 潤君) 辻君。 21 ◯5番(辻 康裕君) ありがとうございます。  優秀な人材の獲得について1つ付け加えますと,今回の特別定額給付金の申請状況と確認サービス,これは神戸市の情報化戦略部の職員がほぼ1人で開発,しかも僅か1週間で完成したそうなんですけども,この職員はエンジニアとして外資系に経験を持ち,2017年,社会人採用枠で神戸市に入庁と,そのスキルを生かしてサービスを構築したとのことで,まさに専門的な技能を持つ職員の採用拡大を後押しする事例だと思います。これからは,やはり場所ですとか,経歴だとか関係なく,ぜひとも採用していただくことが必要かと思います。
     あと先ほどの件なんですけども,大切なのは,やはり居場所を問わない仕事をいかに多くそろえるか,これが最大のポイントであると思います。人材獲得の鍵と言っても過言ではないと思います。テレワーク体制の推進は単なるリスク回避や業務の効率化だけにとどまらず,地域の人材戦略に直結する可能性を秘めていると思います。ぜひとも柔軟な働き方に取り組んでいただきたいと思います。  もう1つ質問でございます。  愛媛県の西予市では,フリーアドレスを導入するに当たって,より効果を発揮させるために,部署によっては所属の7割程度の席数しか配置していないと聞きますが,試行的に導入してはどうか,本市におけるフリーアドレスを導入する基準と併せて見解をお伺いいたします。  (「議長」の声あり) 22 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 23 ◯副市長(岡口憲義君) 西予市の取組は御指摘のような内容であるとお聞きをしております。  本市におきましては,業務改革に対する意識の醸成,コミュニケーションの活性化等を目的に,平成29年度より試験的にフリーアドレスの導入を開始いたしまして,現在職員数でいいますと全体の約1割で導入をしているという状況にございます。  このフリーアドレスの導入に当たりましては,その標準的な運用ルールといたしまして,固定席を廃止し,課・係単位でのフリーアドレスとする。管理職も同じ島の中でフリーアドレスとする。個人持ち資料・パソコンを退庁時にパーソナルロッカーに収容する。複合機や備品を集約する。また什器の仕様を定めるなどの考え方の下に,各所属でそれぞれの業務特性に応じて導入を判断しているところでございます。  先ほどの西予市と比べますと,7割程度の座席を常時用意されているということに対し,本市では今基本的に職員数分の座席を確保しておりますが,外出する職員が多い職場では従来の島型のデスクを職員数よりも少なくいたしまして,ミーティングデスクでも執務ができるよう,この西予市と同様の運用も一部行っているところでございます。  フリーアドレスの導入職場におきましては,スペースの効率化によりコミュニケーションスペースを生み出すなど,多様で柔軟な活用の仕方,働き方を各所属で既に創出しているところでございますが,いずれにいたしましても,この取組の現状,その効果をまずは分析させていただきまして,他都市また民間企業の事例も参考にしながら,時代に合ったオフィスの在り方について引き続き検討させていただきたいと思います。  (「議長」の声あり) 24 ◯議長(壬生 潤君) 辻君。 25 ◯5番(辻 康裕君) ありがとうございます。  オフィス改革の目的は内装を変えることではなくて,働き方改革をすることだと思っております。西予市では,基本の課となる島は今御説明になりましたとおり存在してますが,コミュニケーションを促進するために全員の席はないスタイル,チームアドレス制を導入しています。  今後在宅勤務が推進されれば,全員の席はなくてもよいわけですし,働き方改革の一環として検討いただければと思います。  続きまして,ウイズコロナ時代の公衆衛生についてお伺いいたします。  下水中のウイルス濃度測定の件,大事なポイントとして,再流行を監視する手段として実用化するためには,精度の高い検出方法の開発が不可欠で,そのためには自治体が下水検査の有効性を理解してPCR検査能力の一部を回してもらえれば,継続的な流行監視が可能になるとしています。  下水のモニタリングをすることで第2波への備えとなることは本市においても大変なメリットだと思います。今後の協力を引き続きお願いしたいと思います。  避難所のトイレを介した感染防止対策の件ですが,災害時には断水,屋内給水管・下水道の破損,停電により,手が洗えなくなる,流せなくなる,使えなくなる等の事態が想定されます。備蓄トイレで代用できても,手を洗えないことで衛生環境の悪化は避けられないところです。  トイレでは新型コロナウイルスだけ気をつければよいのではなくて,ノロウイルスや腸管出血性大腸菌など様々なリスクが考えられますので,総合的な感染予防対策にしっかり努めていただければと思います。  再質問なんですけども,主な避難所である学校の体育館は館内にトイレがない場合もあり,別棟のトイレなどを使用する場合も多いです。  高齢者は和式トイレへの懸念や移動することに対する抵抗感から,できるだけトイレに行かないように水分摂取を控え,結果として体調を崩すケースもあると聞きます。少しでも高齢者の負担を軽減するために,体育館からトイレに行く際の動線の段差解消や,避難所に指定されている学校のトイレのさらなる洋式化促進などの整備を早期に行うべきと考えますが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 26 ◯議長(壬生 潤君) 長田教育長。 27 ◯教育長(長田 淳君) 私からお答えを申し上げます。  体育館を含めまして,学校園のトイレにつきましては,平成30年度からトイレの洋式化を計画的に進めてきておりまして,今の整備状況につきましては,令和元年度末で小・中学校245校のうち170校で洋式化が完了をしておりまして,整備率は約70%ほどとなっております。残りの学校につきましても,令和3年度中に完了をしたいというふうに考えております。  学校施設につきましては,新築校,改築校にはバリアフリー化を行っております。また既設校につきましては,バリアフリー対策が必要な児童・生徒が在籍をしている,もしくは入学をしてこられる予定である学校に優先的にエレベーターを設置をするとともに,必要に応じてスロープや手すりなどを整備をしております。学校施設が避難所としての機能も有しているということも踏まえまして,体育館との動線の段差解消ということも含めて,この学校のバリアフリー化ということについて地域の方々からの御意見もお聞かせをいただきながら,適宜対応をしていきたいと考えております。  (「議長」の声あり) 28 ◯議長(壬生 潤君) 辻君。 29 ◯5番(辻 康裕君) ありがとうございます。  続きまして,六甲山上スマートシティ構想の件についてお伺いいたします。  先ほどの市長の御答弁ありましたが,ワーケーションの拠点となることは分かっていたんですけれども,具体的な滞在イメージが湧かなかったことが正直なところでした。  ワーケーションの先進地である和歌山県白浜町や長野県の軽井沢町は,周辺にある程度食料品店や飲食店等があるのですが,どうしても六甲山上は見劣りがしてしまいます。むしろ有馬温泉のほうが関連施設が充実して,温泉ワーケーションとイメージしやすい印象があります。この点の整備の誘発なくして成功はないと思われますので,しっかりとこれからの検討をお願いしたいと思います。  1つ要望なんですけども,懸念点として,六甲山で何か有事が生じた場合,例えば火事や事故で緊急の救出や搬送が必要な場合,又は崖崩れや落石で道路が寸断されてしまった場合と市内中心部から離れている点は逆にマイナスとなりかねません。その点についてもしっかりと今後検討していただきたいと思います。  続きまして,ARを活用した観光施策についてですが,前向きな御答弁いただきましてありがとうございます。  いろいろなコンテンツが考えられると思います。  例えば観光用のARアプリでは,史跡に建物を浮かび上がらせたり土地のゆるキャラと写真が撮れたりという機能を持ったものですが,県内では昨年7月末に兵庫県福崎町が仮想の妖怪を探して捕獲して回るスマートフォン用ゲームアプリ──妖怪ミステリーフォトラリーも配信しております。  神戸を舞台にした作品とのコラボであったり昔の神戸が垣間見れるとかあるいはクーポンをゲットできるとか,教会で賛美歌が聞こえてくるとか,活用のアイデアは尽きないと思うんですが,私的には子供たちが描いた絵やお年寄りの詠んだ句や作品等を,海や山が見える公園でAR上で展示することによって,まち全体をアートな空間にする試みをぜひ取り組んでいただけたらと思っております。  もう1つ質問──経済の件について伺います。  新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛や休業要請などにより,市内の事業者は経営面で甚大な被害を受けている中,どのような支援策を講じるかは各自治体により大きく判断が異なるところです。  我が会派で実施したアンケート調査結果では,ほぼ全ての事業者や市民が水道料金の減免に関心を示しており,固定費を少しでも削減したい事業者からも切実な要望を聞いております。  水道事業会計で料金収入を失うと,施設の維持・修繕などのために将来料金の値上げは避けられない,将来世代につけを回すのは適当ではないとする神戸市が示す水道料金の減免は実施しないとした判断は一定理解しますが,当面の間,値上げはしないと考えてよいのでしょうか。  (「議長」の声あり) 30 ◯議長(壬生 潤君) 山本水道局長。 31 ◯水道局長(山本泰生君) 本市の水道事業におきましては,平成9年以降,20年以上にわたりまして水道料金を据え置いたままで収支均衡の事業運営に努めてまいりました。今年3月に策定いたしました中期経営計画におきましても,今後10年間は可能な限りの経営改善を進めることで,現行料金水準での事業運営を目標としております。  しかしながら,現時点でこのたびの新型コロナウイルス禍による影響の全容を把握できているわけではございませんが,直近の検針結果では業務用を中心に大きく影響を受けておりまして,給水収益は全体として3%の減収となるなど厳しい状況にございます。  今後の経済の回復スピードあるいは再度の感染の広がりの有無によりましても,さらに影響が広がることは必至でございまして,予断を許さない状況にあるというふうに認識をしているところです。  この減収への対応といたしましては,中期経営計画に掲げました維持管理コストの削減などに前倒しで取り組むとともに,あらゆる業務をチェックし抜本的な見直しに取り組むなど,経営改善を強力に推し進める必要があると考えております。  可能な限り市民,事業者の皆様の負担を増やさないよう,まずはスピード感を持って経営改革に取り組み,新型コロナウイルス禍の影響を最小限に抑えるよう努めてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 32 ◯議長(壬生 潤君) 辻君。 33 ◯5番(辻 康裕君) ありがとうございます。  やはり市民の状況を随時把握しながら経営に努めていただきたいと思います。  最後,パートナーシップ宣誓制度と都市間連携について,こちら要望になりますが,パートナーシップ制度の件は現状説明しますと,本年度の5月17日時点での全国におけるパートナーシップ制度の導入済み自治体状況数は計51です。日本総人口の29.26%をカバーしています。兵庫県内では宝塚市,三田市,尼崎市,伊丹市,芦屋市,今年度導入予定の明石市も含めると,計6自治体が取り組んでいます。近畿圏では大阪市,奈良市をはじめ8自治体となっています。  私が注目しているのは政令指定都市の導入状況なんですけれども,全国20都市のうち導入済みが12都市,本年度導入予定が川崎,広島,岡山の3都市です。広島,岡山では都市間連携がされるそうです。検討中が名古屋の1都市,計16都市に理解が進んでいます。  残念ながら全く進展が見られないのは,仙台市,静岡市,京都市,そして神戸市の4市という状況です。  導入開始4年半で成立カップル数が900組,今年3月までの1年間で496組成立と急増しています。かなりこのことからも浸透していることが明らかになっていると思います。  そもそも私はLGBTではないのですが,すさまじい偏見と差別に遭いながら昭和に出てきたある歌手の生きざまに感動したから応援をしております。昔からこの問題は日本の社会にも世界各地にも存在していたと思います。存在はしていたんですけども,口には出せなかった。追い詰められ,やはり最後の手段として死を選ぶ人もいたと思います。  その歌手の方は言いました。人が人を愛して何が悪いのかと。今まで声に出せなかったこの声に向き合ったのがこの制度だと私は思っております。法的根拠がない,利用できる行政サービスが少ないということもありますけども,私はだからこそ政治の出番だと思います。制度そのものに法的根拠がないのは分かっています。ただ,決断をすることで当事者に希望は与えられます。黙ってても国は動きません。だからこそ各自治体でパートナーシップ制度に取り組んでいるのではないでしょうか。  LGBTの方々は日本の調査では約8.9%,左利きの人と同じくらいと言われています。久元市長の決断で救われる人がたくさんいると思っております。  奈良市は言っています。転居後も引き続き利用できるよう,ほかの自治体と連携したいが,制度の内容が違う。だったら神戸市が関西圏のリーダーシップを取って都市間連携をやるべきだと思います。必要なのは予算ではなくて理解と決断だけだということを申し上げておきたいと思います。  以上,私の質問,終わらせていただきます。ありがとうございました。 34 ◯議長(壬生 潤君) 御苦労さまでした。(拍手)  次に,17番ながさわ淳一君。  (17番ながさわ淳一君登壇)(拍手) 35 ◯17番(ながさわ淳一君) 日本維新の会のながさわ淳一です。辻議員に引き続き質問させていただきます。  本日は4項目にわたり質問させていただきます。  まず第1番目ですが,新型コロナウイルスによって落ちた神戸経済回復についてお伺いいたします。  新型コロナウイルス感染症により落ち込んだこの神戸経済を回復させるためには,これまでのような緊急措置的な経済支援策も必要ではありますが,関連団体等ヒアリングや業界ごとの情勢分析,様々なデータ解析をしっかり行い現状を把握し,必要な支援策を講じるべきと考えます。第2波,第3波の襲来に備えて,どの業界,事業に重点的に取り組むかの基準を明確にした上で必要な経済対策を効果的に実施すべきと考えますが,御見解をお伺いいたします。  2つ目の質問ですが,新型コロナウイルス第2波,第3波に備えた病院体制についてお伺いいたします。  神戸市唯一の感染症指定医療機関である中央市民病院において院内感染が発生したことは,神戸市民にとって大きな衝撃として受け止められています。  今年3月の常任委員会において,厚生労働省が要請した入院患者数を算出する推計式を活用し,必要な対応を行うべきと求めたところ,具体的な分析はしていない旨と,市内医療機関の協力できる範囲内で30から50の病床を目標に確保する旨の回答がありました。  結果として,最大約120床の病床を確保することとなり,医療提供体制の確保や必要な物資が不足し,現場が混乱するなど,神戸市の見込みが甘かったと言わざるを得ないのではないでしょうか。そして医療現場を混乱させたのではないでしょうか。現時点での分析を含め,見解をお伺いいたします。この問題は,私たち神戸市民を身を挺して守っていただいた医療従事者の皆様もお守りできなかったという残念な思いから質問させていただきます。  3つ目ですが,学校配付タブレット端末の活用についてお伺いいたします。  国のGIGAスクール構想により,全小・中学生が1人1台パソコンを持つことになり,学校においても無線LANの整備などネット環境も整備される等,今年度は神戸の教育における大きな転換期を迎えるのではないでしょうか。できるだけ早くパソコンを活用した授業を行うように取り組んでいただくとともに,学校現場ではICTを活用した授業に抵抗を感じる教員もいると思われるため,生徒の学習格差が生じないように,教員への教育やソフトウエアの準備を確実に行うべきと考えますが,どのように進めていくのか,御見解をお伺いいたします。  最後に4つ目の質問ですが,この神戸市の神戸ビーフについてお伺いいたします。  神戸ビーフとは,兵庫県で生産された但馬牛から歩留りA,B,肉質等級4等級以上を対象にし,脂肪交雑のBMS値ナンバー6以上とする。枝肉重量が雌は270キロから499.9キログラム以下とする。去勢は300キログラムから499.9キログラム以下とする。こういった一定の基準を満たした場合に但馬牛の呼称の代わりに用いることができる牛肉のブランド名です。  また,但馬牛,神戸ビーフが農林水産大臣より地理的保護制度──GI産品として認定されました。  地理的保護制度とは,農林水産省が品質,社会的評価の確立した特性が産地と結びついている産品について,その名称を知的財産として保護する制度です。牛肉では国内最初の登録でした。  この神戸牛ですが,新型コロナウイルス感染症の影響で国内外からの観光客が減少し,飲食店も休業したことから,神戸ビーフの消費は大幅に落ち込んでおります。神戸ビーフの枝肉相場が急落したことから,子牛購入価格より安価になり,畜産農家の経営は大変厳しい状況にあります。国による肉用牛肥育経営安定交付金等支援により一定改善されておりますが,本市を代表するブランドである神戸ビーフを守るためにも,本市としても畜産農家へさらなる重点的な支援を行うべきと考えますが,御見解をお伺いいたします。  以上4つの質問,どうぞよろしくお願いします。  (「議長」の声あり) 36 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 37 ◯市長(久元喜造君) ながさわ議員の御質問にお答えを申し上げます。  新型コロナウイルスによって落ちた神戸経済回復に際して,様々なヒアリングや業界ごとのデータ分析をしっかり行った上で重点的に取り組むべきだという御指摘をいただきました。  経済対策を講じる上で,経済団体からしっかりと御意見を聞くということは大変大事だというふうに考えておりました。これまで神戸商工会議所,経済同友会,中小企業家同友会からそれぞれ2回ずつお話を聞かせていただきましたし,またそれ以外の経済団体とも意見交換をしております。副市長においても,それぞれ所管する関係業界とも意見交換を積極的に行っているところです。  様々な御意見を寄せられたんですけれども,その一例だけ御紹介をさせていただきますと,印象に残りましたのは,中小企業家同友会の皆さんとの意見交換の中で,私たち中小企業事業者は大企業のような総務部がないんです,だから経営者が自分で情報収集をしないといけない,同時に国や自治体からの支援制度というのは非常に分かりにくく情報にたどり着けないとこういうお話を聞きましたので,やりましたのは,神戸市のウェブサイト,これを市民向けと事業者向けに分けて,そして情報をしっかりと整理をする,そして神戸市の行っている支援施策だけではなくて,国や兵庫県が行っている支援施策も分かりやすく説明するということでした。  もう1つ行いましたのは,やはり幾ら国や自治体がこういう支援策を取りましたということを発表して,そしてそれが幅広く報道されても,個々の事業者あるいは市民の皆さんに届かないと意味がないということです。  そこで,神戸市として経営相談に応じるよろず相談所というものも作りましたし,それから特に大きな幅広く行き渡る支援制度というものが持続化給付金であり,またこれは全国民を対象にしておりますが,特定定額給付金,これをできるだけ行き渡らせるということが重要だというふうに考えまして,そして持続化給付金については100%国の責任で支給するわけですけれども,できるだけ──電子申請しかできませんから,電子申請ができない方もしっかりとこれを受け取っていただけるようなサポート窓口を市内で12か所作ることにいたしまして,そしてキャンペーンも行ったところです。  こういう形でしっかりと意見交換を行い,そしてそれを神戸市の施策に反映させるという努力をこれからもしていきたいと思っております。  一方で,データ分析につきましては,まだ十分ではありません。御指摘を踏まえながら,各業界からも提出をいただいたり神戸市も独自に様々なデータ分析を行っていきたいと思っております。  その上で,ながさわ議員からは業界あるいは事業に重点的に支援すべきではないかというふうに御指摘をいただきましたけれども,そこにつきましては,やはり慎重な検討が要るのではないかというふうに思います。  行政として,このコロナへの影響について,ここの業界は大きく影響を受けてるから支援をします,ここの業界はそんなに影響を受けてませんから支援しませんという線引きをするのは,これは本当にそういうことができるのか,あるいは適切なのかということです。私たちはそういう考え方を取らないで,1次補正,2次補正通じて,例えば家賃助成の支援,それからチャレンジ助成,これも基本的には業界を問わず幅広く支援をするという考え方を取っています。私たちはこれが適切であると思いますけれども,なお御指摘を踏まえて,そういうような方策を取るということがいいのかどうか,よく議論を中でさせていただきたいというふうに思います。  第2波,第3波に備えた病院体制につきましてお答えを申し上げます。  このコロナの感染症の拡大の中で,神戸市は患者発生のピーク時におきまして,ICUなどの重症者用34床を含む約120床を確保をいたしました。現在は感染小康期にありますので,神戸市内の運用病床数は50床,うち重症者が16床というふうにしております。  第2波が到来して感染が拡大した場合の感染拡大時には,神戸市内で120床,うち重症者用を39床確保することとしておりまして,軽症者・無症状者用といたしまして,宿泊療養施設2か所も用意をするということにしております。  全体を通じまして,初めての対応でしたので,いろいろな試行錯誤はありましたけれども,こういう民間の宿泊療養施設も用意をいたしまして,神戸市におきましては,ほかの地域のように自宅療養をしていただく,あるいはほかの自治体では,自宅療養していた感染者の方が亡くなるというようなこともありましたけれども,そのような事態はありませんでした。私どもといたしましては,必要な医療提供体制というものは,あるいは入院体制というものは用意できたのではないかと思います。  同時に,院内感染など様々な課題も起きましたので,現在行っている検証作業の中で,そのような課題,しっかりと検証して,これからの対応の考え方も含めて整理をしていきたいと考えております。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えをさせていただきます。  (「議長」の声あり)
    38 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 39 ◯副市長(岡口憲義君) 私から神戸ビーフについて御答弁を申し上げます。  神戸ビーフの需要は激減しておりまして,枝肉相場は急落をしております。肥育農家におきましては,価格高騰時に導入した素牛の枝肉販売価格が素牛導入額を下回る事例も見受けられるなど,その経営環境は悪化していると承知をするところでございます。  国におきましては,肥育農家の標準的販売価格が標準的生産費を下回った場合,その差額の9割を交付する肉用牛肥育経営安定交付金制度を実施しており,兵庫県内の肥育農家に対しましては本年3月と4月,その販売分に全国で最高額となる交付金が交付されることとなり,これは経営の改善に寄与するものと考えております。  また,兵庫県におきましては,県産ブランド牛肉消費拡大キャンペーンや県産和牛肉の学校給食提供支援など,その消費拡大に努めていただいているところでございます。  本市といたしましては,価格が高騰した但馬牛素牛を導入する肥育農家の負担軽減を図るため,西部市場へ入荷する予定で導入した素牛に対する補助を行っております。昨年度から神戸ビーフの生産現場を応援する使途メニューをふるさと納税に新設いたしまして,その寄附金も活用し,素牛導入補助に充当することにより,1頭当たり3万2,000円,617頭分を支援することができております。  また,繁殖に供する目的で導入した但馬牛雌牛に対して導入価格の30%を支援いたします但馬牛繁殖牛導入補助事業を創設いたしまして,生産拡大を後押ししているところでございます。  神戸ビーフは世界的な知名度を誇る神戸ブランドであり,その畜産振興は重要であると考えております。引き続き国・県の各種事業の活用,そして本市といたしましても,さらにふるさと神戸ダブル応援基金の活用なども含め工夫をしながら,但馬牛素牛の確保と神戸ビーフの安定供給に向けて畜産農家を支援していきたいと考えております。  以上です。  (「議長」の声あり) 40 ◯議長(壬生 潤君) 長田教育長。 41 ◯教育長(長田 淳君) 私から学校配付タブレット端末の活用についてお答えを申し上げます。  このGIGAスクール構想は,子供たちの自主的な学びを促進をするとともに多様でより深い学びにつながるよう,端末を活用して授業そのものを変えていくことができるとされておりまして,御指摘をいただきましたように,神戸の教育にとりましても大きな転換期になるものと考えております。  これからは,校長はもちろん現場の教員も児童・生徒が1人1台の端末を持って,この端末を活用して学校での授業も,また家庭での学習も進めていくということは標準的な姿となっていくということをしっかりと意識をして取り組んでいくことが重要と考えております。  本市におきましては,このGIGAスクール構想の推進に向けまして,授業における利活用を促進するために,今年度から総合教育センター内に情報教育推進室を設置をしたところでございます。授業でのICTの活用に不安を感じている教員の中には,授業での利用をイメージしにくく,ちゅうちょしている場合もあると思われますので,教科の単元での活用場面などを具体的に提示をすることで利活用を進めていきたいと考えております。  また,スキルを確実に習得させるための研修資料の開発も併せて行いまして,フォローアップに努めていくこととしております。  そして,この研修方法につきましても工夫を図っていきたいと思っておりまして,もちろん総合教育センターで一斉に集まって行うという研修も行いますけれども,この方法だけではなく,小学校,中学校に数校,拠点校といったものを設けまして,その拠点校に教育委員会事務局の指導主事が出向いて,事業者の協力も得ながら実際の操作を指導するということ,そしてまたその指導を受けた学校現場の教員が自らの学校に戻って,講師となってほかの教員に伝達指導をしてもらうと,こういった方法を組み合わせて実施をしていきたいと考えております。  さらに,御指摘をいただきましたどのような教育用のソフトウエアを導入するのかということにつきましても,非常に重要でございます。費用対効果の観点を十分踏まえまして,GIGAスクール構想の実現に合わせて教員や児童・生徒が使いやすくて,そしてまた効果が最大に上がるというようなものとなるように今後十分検討をしていきたいと考えております。  (「議長」の声あり) 42 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 43 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございました。  では早速再質問に入らせていただきます。  1番の神戸経済についてのところからなんですけれども,恐らくここから先,神戸は財源がかなり不足してくると思われるんです。私たち日本維新の会と共同提出議員とともに,少しでも新型コロナ対策のための財源を確保したいという思いから,議員提出議案として議員報酬の2割の1年間削減を上程させていただきましたが,速やかには採択されず,継続審査と今決定されております。私個人としても,議員報酬のみならず期末手当や政務活動費の削減をして,少しでも多くの財源を確保したいという気持ちでいっぱいではありました。  そこでですが,阪神・淡路大震災において,市の財政や神戸経済の危機に対応するために財源の捻出の一環として職員の給料を削減したとお聞きしております。予算に占める人件費の割合が高いことから,新型コロナウイルス感染症のために現時点で職員の給与や期末勤勉手当の削減を実施するお考えはあるのか,御見解をお伺いしたいと思います。  (「議長」の声あり) 44 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 45 ◯副市長(岡口憲義君) 本市の職員の給与は人事委員会による給与報告・勧告を尊重して決定しているところでございます。この制度は御案内のとおり民間準拠を基本とし,毎年少なくとも1回実施されることにより,民間給与との格差解消が図られることになっております。  財源捻出の一環として給与の削減を行うことは考えておらず,本市職員の給与につきましては,民間の給与実態を踏まえた人事委員会の給与勧告・報告に基づき適切に対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 46 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 47 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございます。  現在いろいろデータが何かなと思ってちょっと調べさせてもらいました。今,住居確保給付金の実績でも神戸市は4月から5月末までに約1,330件の申請を受理しています。令和元年度の実績は1年間で123件です。たった2か月で10倍にも達しております。また,兵庫労働局の発表では,4月度新規求人数が前月比22%と急減しています。恐らく5月もかなり落ちてくると思われます。  様々な角度からデータ分析をしていただき,公共工事などの乗数効果があると言われるものや,今回はその給付金などは乗数効果が少ないと言われてますが,どこに重点的に注入するのかを探っていただきたいと思います。  2つ目の質問に入るんですけども,2025年のビジョン策定や経済成長,安全・安心な暮らし等今後の施策立案の基礎資料とするため,新型コロナウイルス感染症に伴う市民生活への影響に関する調査委託を行う予定となっております。  新型コロナウイルス感染症により影響を受けている方々に対して今後どの分野を重点的に支援すべきかの基礎資料として用いるために,関係局と共有するとともに市独自のデータ解析も行い,市民の生活スタイルや経済活動などに対し,アフターコロナを見据えた切れ目のない支援につなげていくべきと考えますがいかがお考えでしょうか,よろしくお願いします。  (「議長」の声あり) 48 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 49 ◯副市長(寺崎秀俊君) 今年度は神戸2025ビジョンを策定する年でありまして,神戸の5年後のあるべき姿を描くために,まずは客観的データに基づき,新型コロナウイルスの感染拡大によって激変した外部及び内部環境についてしっかりとした現状分析を行っていく必要があると考えております。  このための基礎調査といたしまして,景気動向指数などの指標を用い,経済予測の手法を導入して,神戸を取り巻く社会経済情勢の動向の調査,年齢階層別に抽出した市民4,000人を対象にしたアンケート調査,その結果を踏まえた属性別インタビューの実施,全国レベルでのアンケート調査との比較分析,市内経済における重要度とコロナウイルス感染症拡大の影響度を踏まえた上で,主要産業・業種別約3,000事業所を抽出し,アンケート調査を行い,その結果を基に事業者に対しインタビューなどを行うことで,市内経済への影響の調査を行うといったようなことを予定しておるところでございます。  いずれにいたしましても,こういった基礎調査結果から得られるデータにつきましては,市独自の分析を行った上で庁内においてデータの共有を行い,今回のコロナウイルスで影響を大きく受けられた市民生活,経済活動への速やかな支援につなげてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 50 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 51 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございます。  引き続き3つ目の質問させていただきます。  神戸ではケミカルシューズや真珠等の多くの地場産業が市民生活を支えてきましたが,新型コロナウイルス感染症拡大防止のため,外出自粛や経済情勢の悪化から,消費低迷などにより大きな影響を受けております。  この間の補正予算では地場産業に関する支援策が少ないように感じることから,地場産業の支援に特化した支援策を実施すべきではないでしょうか。よろしくお願いします。  (「議長」の声あり) 52 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 53 ◯副市長(岡口憲義君) 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い,地場産業も大きな影響を受けていることは承知するところでございます。  このような中,補正予算では地場産業も含めた市内中小企業への支援策として本市独自のチャレンジ支援補助金を創設いたしました。この補助金は事業継続や販路開拓,新たな商品やサービス開発などの取組を支援するものでございまして,例に挙げられましたケミカルシューズや真珠など地元産業の事業者からも積極的に活用したいという声を頂いているところでございます。この補正予算において,その予算枠を大幅に拡充したところであり,新たな取組を強力に後押ししていきたいと考えております。  本市におきましては,これまでもケミカルシューズや真珠,清酒関連などの地元産業への様々な支援策を講じてまいりました。このコロナ感染症の影響を受ける現状を踏まえますと,今まで以上に販売機会の創出や需要喚起,ブランド力のさらなる向上に向けた取組,そのための支援が重要であると考えており,それぞれの業界とともに今後の進め方を協議しているところでございます。  例えばケミカルシューズ業界では,今後の事業展開を支援するセミナー等の準備や,洋菓子業界におきましては,オンライン合同企業説明会を開催するなど新たな取組を始めようとしております。また,特に商談会の中止等が多く生じたとお聞きするところから,新たにオンラインを活用した商談会も予定しており,商談機会の確保や販路拡大につなげていきたいと考えております。  今後需要の回復に向け,既存予算も活用しながら,各業界のニーズに合わせた適切な対応を考えていきたいと思います。  以上です。  (「議長」の声あり) 54 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 55 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございます。  私,知り合いのある百貨店のバイヤーさんに靴業界の現況をお伺いしたところ,今この春夏物の靴は冬季,要するに寒い間に作ってると,今この春夏に売って現金化しないと,この次の冬物を作るためのキャッシュがないと。だから今まで長田の──私,長田区なんで──靴の業界のことはあまり大きな会社はございませんので,お金も回してる状況です。実際冬物を作れないとなると,今度資金がショートしてきて結局は会社が回らなくなるというお話でした。  神戸は大変きれいなまちになって,あの震災があったようにはもう思いませんけども,まだ神戸の年配の皆さんは,あのときに家もなくなって,工場もなくなって,店も焼けてしまって,そしてそのときに大きな借金をされて今一生懸命仕事をされてて,あともう少し,あともう少しというような状態で頑張っておられるんですね。その中で今はしごを外された状態で,あともうちょっとやったのにとか,そういう状態で皆さん頑張られてます。  今回の新型コロナウイルスで病気で12名の方が神戸市でお亡くなりになられてますけども,今後こういった経済的な問題で亡くなられる方が出ないように,何とか地場産業も含めて経済支援のほど,どうぞよろしくお願いいたします。  続いて2番目の新型コロナウイルスの第2・第3波に備えた病院体制について再質問させていただきます。  今回の新型コロナウイルス感染症のいわゆる第1波は,誰もが経験したことがない災害であったため,必要な体制が整わず,対応に苦慮したことは一定理解できます。重要なことは,これから確実に襲来するであろう第2波,第3波に備え,第1波の教訓を生かすことであると考えます。  本市においても検証チームを立ち上げているそうですが,他の医療機関の対応を学ぶことも重要ではないでしょうか。  例えば約200名の患者を受け入れた自衛隊中央病院は,医師,看護師をはじめスタッフが1人も感染しなかったことから,どのような院内感染防止策を講じていたか調査すべきと考えますが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 56 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 57 ◯副市長(寺崎秀俊君) 自衛隊中央病院の件に関しましては,詳細を把握しておりませんので,コメントは差し控えさせていただきますけれども,院内感染に関しましては,これが完全に防げるという発想で対処すべきではないと考えております。  この未知の部分がまだまだ多い新型コロナウイルス感染症に対しましては,対応が難しく,感染拡大期におきまして,院内感染を全くゼロにすることは難しいと考えております。  例えば院内感染は正面から感染症患者として入院される方だけではなく,別疾患で入院し,その後に感染症患者であることが判明する,いわゆるグレーの患者によりまして発生することがございます。そのため,仮に一点突破された場合であっても,その中で横広がりを防ぐということが極めて重要であるというのが今回私どもが得た大きな教訓であると考えております。  その上で,現在市で進めております検証作業とは別に,中央市民病院におきましては,今回の院内感染の発生を重く受け止め,内部においてその検証を行い,それを公表する予定と伺っております。また,今般の補正予算でお認めいただきましたように,中央市民病院におきましては,コロナ患者とその他の方々の動線を別にするために専用の病棟を建設する予定にしております。  そのほか,他の病院に関しましても,こうべ病院安心サポートプランにおきまして,院内感染の拡大防止策として様々な支援策を講ずることといたしております。いずれにいたしましても,今回の教訓は非常に重いものと考えております。  その上で,繰り返しになりますが,院内感染が仮に起きたとしても,それを横展開させない,そして医療崩壊を招かない,こういったことをしっかりと構築していくべきだと考えております。  (「議長」の声あり) 58 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 59 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございます。  引き続き質問させていただきます。  新型コロナウイルスの感染が拡大する中,医療従事者や関係者に対する誹謗中傷が広がっており,医療従事者の家族が飲食店への入店を拒否された事例も伺っております。市民のために使命を持って職務に従事されている医療従事者等を守るためにも,本市に寄せられた誹謗中傷に関する情報をしっかり訂正し,事あるごとに正確な情報発信を打ち出すべきと考えますが,御見解をお伺いいたします。  (「議長」の声あり) 60 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 61 ◯副市長(寺崎秀俊君) 御指摘のとおり,聞くに堪えないような医療従事者に対する誹謗中傷の事案がこの神戸においても起きていることは事実であります。  これに対しまして私どもとしては,従来より医療従事者に対して誹謗中傷することはあってはならないということ,それを逆に取りまして,ブルーライトアップという事業によりまして,日本の中では先駆けて医療従事者に対する感謝の取組,さらにはこうべ医療者応援ファンドなどの取組を続けているところでございます。  その中でも,多くの方々から医療従事者に対する感謝,応援のメッセージが寄せられております。当然こういった啓発をしっかり続けることによりまして,市民全体で当事者をサポートする風評被害防止キャンペーンを全市展開してまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 62 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 63 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございます。  現在はその誹謗中傷などで人が亡くなることもありますので,どうぞよろしくお願いいたします。  3つ目の学校配付タブレット端末の活用についての再質問をさせていただきます。  教員の加配やスクールサポートスタッフ,学習支援員の拡充などの人的支援による多忙化対策には,人口減少社会を迎える我が国においては限界があるのではないか。学校に配付されるタブレットとしても使用できるパソコンをオンライン学習以外にも有効に活用することで,教員の働き方改革を抜本的に行うべきと考えますが,現在の活用方針をお伺いいたします。  (「議長」の声あり) 64 ◯議長(壬生 潤君) 長田教育長。 65 ◯教育長(長田 淳君) 教員の多忙化対策ということにつきましては,学校現場の状況を踏まえまして,今後も引き続き学習指導員やスクールサポートスタッフをはじめとする人的支援も含めた総合的な多忙化対策に取り組む必要があると考えております。  その中で,御指摘のとおりパソコン等のICT機器を最大限活用をいたしまして業務改善を図っていくということは,多忙化対策として非常に重要であると考えております。  1人1台の端末導入によりまして,子供たちの学びの在り方を変え,また学びを当然充実させていくということはもちろん,教員の働き方改革につなげていかなければならないと考えております。  現時点で考えられます業務改善とその効果といたしましては,例えばデジタル教材を導入,活用することで,これまで授業準備にかけていた時間が縮減をされること,またどの教員も同じデジタル教材を使用できるようになるわけでありますので,教材作成の時間がかなり省力化されること,またソフトを活用して児童・生徒の学習状況,進捗状況をデータ管理することで学習指導・進路指導業務が効率化をされることといったようなことなどが考えられると思っております。  この端末の具体的な活用方法を含めまして,GIGAスクール構想に対応した学校教育活動の在り方全般につきまして,今後学校現場や専門家の御意見も踏まえながら検討してまいりますが,その際には今申し上げましたような教員の働き方改革の視点も十分念頭に置きながら検討を進めていきたいと考えております。  (「議長」の声あり) 66 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 67 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございます。  私,そのパソコンなりタブレットの教員の方の子供に対する使い方の提案なんですけども,例えば子供さんテストしますよね,その問題の解答用紙にタブレットを使いまして,回答をタブレットにペンで書いてもらう。そうするとデータ化されていきますので,今はOCRがあって,そのOCRも今はもうAIが搭載されたOCRがありますので,自動採点も可能だと思うんですね。自動採点されてデータになりますので,当然成績は先生のパソコンに自動的に入ります。あとふだん,平常点であるとか,出欠管理であるとか,全てデータ化しておけば,成績通知表をプリントボタンを押すだけで子供の成績が出て,そういうことができると思いますので,そういった活用方法ももしできれば考えていただければと思います。
     最後に,神戸ビーフについてお伺いいたします。  六甲山牧場では神戸ビーフのもとになる但馬牛を飼育しており,今後本格的な展示に向けた検討を行っているとお聞きしますが,現在の進捗はどうなっているのでしょうか。単に展示を行う施設にするのではなく,本市としては神戸ビーフを守るためにも,六甲山牧場の広大な敷地を生かして繁殖から飼育までを一貫して行える畜産拠点とし,新規畜産農家希望者の学びの場となるような施設にすべきと考えますが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 68 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 69 ◯副市長(岡口憲義君) 御指摘にありましたとおり,平成29年度から六甲山牧場におきましては,但馬牛の繁殖・育成に取り組んでおり,現在但馬牛の母牛8頭を飼育し,子牛の繁殖に取り組んでおります。今年度は但馬牛繁殖用の牛舎建設を予定しており,この建物の設計中でございます。年度末の完成に向けて事業に取り組んでおります。  但馬牛の展示に当たりましては,牧場内の家畜伝染病予防の対策をさらに強化した上で,来場者から一定の距離を取りながら,但馬牛を見学できるよう具体的な運営方法を検討しております。  但馬牛はほかの牛に比べまして繊細で,高い繁殖・飼育管理技術が必要であり,特に子牛の健康管理にはストレスのない飼育環境を整備し,徹底した感染症予防対策も必要となってまいります。現在その技術につきましては,兵庫県農業改良普及センターから指導を仰ぎながら取り組んでおります。  六甲山牧場を畜産拠点として学びの場としてはどうかという御提案につきましては,今申し上げました但馬牛の特徴,また情勢を踏まえ,当面は牛舎の飼育可能規模である母牛20頭,子牛10頭を目標として技術の向上等に努めさせていただきたいと思います。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 70 ◯議長(壬生 潤君) ながさわ君。 71 ◯17番(ながさわ淳一君) ありがとうございます。  畜産施設を観光とか子供たちの教育の場に提供するのも1つなんですけども,あと畜産農家の跡取りを育成するでもなく,畜産を新しい産業,新しい雇用の場として,もうかる仕事という位置づけにすれば新しい仕事,雇用を生み出せるのではないかと思うんですね。  その一環として,例えば繁殖技術の向上──人間であれば双子が生まれます。必ず立派に2人とも育っていくんですけども,牛の場合は2頭生まれると,普通1頭亡くなっていきます。それはそういうまだ繁殖技術,肥育技術が足りてないということなんですけども,そういった技術の向上,神戸には神戸大学の農学部がございますし,実際あそこは神戸牛もたしか肥育されていると思います。そういったところと一緒にそういう研究開発をすればどうかなと思うんですね。そうすれば,例えば双子がきちっと育つとなれば,利益2倍になるわけですね。そういったことも考えて…… 72 ◯議長(壬生 潤君) 時間が経過しておりますので。 73 ◯17番(ながさわ淳一君) ぜひともいろんな形で神戸ビーフも力を入れていただけたらと思いますので,どうぞよろしくお願いします。  以上で終わります。 74 ◯議長(壬生 潤君) 御苦労さまでした。(拍手)  次に,14番朝倉えつ子君。  (14番朝倉えつ子君登壇)(拍手) 75 ◯14番(朝倉えつ子君) 日本共産党の朝倉えつ子です。本日は森本 真議員と一緒に一般質問をいたします。  まず初めに,子供の貧困についてです。  生活困窮世帯に対する就学援助制度の市の申請者数は毎年2万人を超え,昨年度の認定者数は1万8,195人,児童・生徒数の16.6%にもなっています。  文科省より申請期間の延長と可能な限り柔軟な対応をすること,また新型コロナウイルス感染症の影響等により年度途中において申請を必要とする場合については,速やかな認定と必要な援助を行うこととする通知が出され,神戸市においても申請期間を延長し,コロナ禍における収入激減世帯などからの追加申請を受け付けています。  4月に入って5月21日までの追加申請者数は約200世帯と増えています。コロナ禍において,こうした貧困層の家庭により犠牲が集中しています。シングルマザーからは,今回4月以降の緊急事態宣言以降,自宅待機や時間短縮を職場から求められ,極端に収入がなくなった,仕事がなくなったという声も届いています。先がなかなか見通せないのが実態です。  国の第2次補正予算で独り親世帯への5万円,2子以降3万円加算の給付などは大変重要な対策です。神戸市としてさらに継続した支援を求めますが,いかがでしょうか。  次に,公立・公的病院の統合についてお伺いいたします。  北区の済生会兵庫県病院と三田市民病院は,コロナの患者受入れに備えて発熱外来や患者受入れの体制も整え,それぞれに大事な役割を果たしました。コロナ感染症患者のピーク時には,北区のあちこちの病院で受入れを断られた患者を済生会兵庫県病院では一手に受け入れました。多いときで1日20人,30人にもなったと聞いています。  神戸市の補正予算では感染拡大への再移行を想定した検査体制の強化,医療提供体制の安定的確保が上げられていますが,感染症対策のできる医療機関との連携は大変重要になっています。  今後第2波・3波が懸念されるコロナ禍において,こうした公立・公的病院の役割がますます重要になっている今,公立病院をはじめ民間も含めた医療機関の機能をどう維持させ拡充させていくか,行政の支援の在り方こそ問われているときに,病院を統合するなどあり得ません。  神戸市も参加する済生会病院と三田市民病院との連携会議は2月6日以降行われていません。済生会病院当局は市民に対して,経営は厳しいが病院としての使命を果たす,統合再編はしないと説明しているにもかかわらず,神戸市の担当者は,神戸大学の意向を踏まえたもので,2つの病院の統合の可能性を肯定も否定もできないなどと曖昧な態度です。無理な統合はやめよと進言する立場で尽力するべきと思いますが,いかがでしょうか。  最後に,自衛隊への名簿提出についてお伺いします。  今年2月に神戸市は自衛隊神戸地方協力本部と覚書を結んだことで,5月22日に東灘区の男女の名簿の提供を,そしてこの6月末までには18歳の市内全域の男女名簿を自衛隊に提供します。自衛隊は自衛官募集の案内を市から受け取った名簿先に送ります。  自衛隊と覚書を結んだ根拠は自衛隊法第97条1項及び自衛隊法施行令第120条だと神戸市は言っています。この法の解釈として,国会で2003年に石破防衛庁長官は,自衛隊に依頼をしているだけで応えられないと言うなら仕方ないと述べ,また2015年には,中谷国務大臣は資料の提供は自治体が実施し得る可能な範囲での協力をお願いしていますと答弁しています。自衛隊法第97条及び施行令第120条の協力依頼で義務づけられてもいないものを提供する必要などありません。  神戸市は個人情報の保護に基づき,名簿を電子媒体で提供するのはやめるべきですが,いかがですか。  以上よろしくお願いいたします。  (「議長」の声あり) 76 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 77 ◯市長(久元喜造君) 朝倉議員の御質問にお答えを申し上げます。  私からは自衛官募集に関する情報提供につきましてお答えを申し上げます。  神戸市では防衛省への募集対象者情報の提供につきまして,自衛隊法及び同施行令を根拠に,さらに神戸市個人情報保護条例にも照らし,提供することとしております。  自衛隊法第97条第1項及び同施行令第120条においては,自衛官募集事務は市町村がその一部を実施すること,防衛大臣は市町村長に対し資料の提出を求めることができる旨規定をされております。  個人情報保護の観点からは,神戸市個人情報保護条例第9条第1項で個人情報の提供を制限しておりますけれども,法令等の規定がある場合はその限りでない旨が規定されております。  このように,防衛省に募集対象者情報を提供することは法令に根拠があり,また神戸市個人情報保護条例におきましても,提供制限が解除されておりますことから,提供可能と考えております。  今後とも防衛省につきましては,適切に募集対象者情報の提供を続けていきたいと考えております。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えを申し上げます。  (「議長」の声あり) 78 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 79 ◯副市長(寺崎秀俊君) 今回の新型コロナウイルス感染症の発生に伴いまして,多くの方が影響を受けておられることは事実であります。その中でも独り親御家庭におきましては,非正規の雇用が多く,収入減少や失業,学校等の臨時休校等による支出増の影響を受けやすい状況にあるというふうに認識しております。  まず,この独り親家庭につきましては,国が実施している定額給付金や生活福祉資金等を丁寧に御案内しますとともに,神戸市として独自の対策といたしまして,経済状況の急激な悪化に伴い離職した独り親家庭の親を会計年度任用職員として神戸市職員に採用すること,医療事務など短期間で取得を目指せる資格取得講座を受講料・テキスト料無料で8講座用意し,さらにウェブの授業を受講して資格を取得した場合には就職準備金として5万円を支給するもの,ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金等を活用して介護福祉士等の資格を取得するための費用を全額補助するものなど独自の施策によりまして,就業による自立支援をいち早く実施しているところでございます。  経済的支援策につきましては,国においてひとり親世帯臨時特別給付金の支給が決定しているところでございまして,本市といたしましては,この給付金をできる限り早く支給するように努めてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても,今後とも独り親家庭に必要な施策が届けられるよう,国の動向も見ながら本市として必要な支援策の実施を検討してまいります。  もう1点,病院についての御質問がございました。  北神・三田急性期医療連携会議についてでございますが,それは何度かこの議場でも御答弁申し上げているとおり,昨年8月末に済生会兵庫県病院より三田市民病院と医療連携に関する協議を始めるとの報告を受けたものでございます。その際に,地域医療確保の観点から,神戸市にも連携の協議に参加してほしいという要請を受けたことによりまして,本市といたしましても両病院の協議に参加することを決定したところでございます。なお,済生会兵庫県病院から,今回病院統合を協議することを了承したものではないということと承っております。  三田市民病院と済生会兵庫県病院,神戸市の3者によりますこの連携会議におきましては,持続可能な急性期医療の堅持,さらには充実を図るために,神戸市北区・北神地域及び三田地域の急性期医療の連携の在り方を検討しております。  新専門医制度の施行によりまして,地域医療を支える医師を集めることが大変難しくなっておる状況の中で,地域医療を確保するため,あらゆる方策を協議・検討していくことが必要でありますため,まず安定的な医師確保,医療従事者の派遣体制の整備,人材育成,人事交流,電子カルテ等の連携など連携業務の効率化,医療機器等の共同利用,医療材料・薬品等の共同交渉・共同購入などについて協議していくこととしておるところでございます。  本市といたしましては,北神地域の急性期医療と救急医療を守り,市民にとって安全・安心な医療を確保する観点から,引き続き協議に参加してまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 80 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 81 ◯14番(朝倉えつ子君) まず,子供の貧困についてお伺いします。  例えば伊丹市では,児童扶養手当を受給している方へ5万円が市独自の予算で6月にもう既に支給が始まっています。申請なしで早く支給するという制度が本当に重要になるというふうに思います。ほかにも大阪府大東市でも休校支援策として市内小・中学生1人に1万円,都留市でも児童手当を受け取る世帯に生活支援金,食費支援ということで2万円など,他都市でもいろんな事例がありますけど,やっぱりこういうことにしっかり学んでぜひ神戸市としても考えていただきたいというふうに思うんですが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 82 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 83 ◯副市長(寺崎秀俊君) 独り親家庭の支援の在り方については様々な考え方があろうかと思っております。国等によりまして給付金という形で現金の給付の支援が行われている一方で,本市で力を入れておりますのは先ほど御答弁申し上げました就業機会の拡充であります。やはりしっかりとした仕事に就いていただくことで安定した収入を得るような体制,これをしっかりと支援しようということで,繰り返しになりますので重複避けますが,先ほど申し上げたような支援策を講じているところでございます。  いずれにいたしましても,今後またウイズコロナの時代が続いてまいります。この独り親家庭についてはしっかりと状況を把握しながら,必要な支援策を講じてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 84 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 85 ◯14番(朝倉えつ子君) やっぱり貧困対策には経済対策が必要だと思います。コロナ禍の中で突然の学校一斉休校,補償なしの休業要請,給付金の大幅な遅れなどが市民の暮らしを本当に深刻なものにしていて,とりわけその中でも独り親世帯が困難に直面しているというのが実態だと思います。  介護施設でパートとして働いているシングルマザーは,コロナの自粛要請により職場を辞めざるを得なくなったと。パートを掛け持ちするシングルマザーは,時短,時短と職場から言われて4月,5月まともな給与がないというふうに言います。出産間近で派遣で働いていた工場が自粛で閉鎖されて事実上仕事がなくなったという方もいます。こういう方たちにやっぱり直接支援を早く届けるというのが大事じゃないでしょうか,お伺いします。  (「議長」の声あり) 86 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 87 ◯副市長(寺崎秀俊君) 先ほど申しましたように,給付金という意味におきましては,国等が設計をしております給付金について,なるべく早くお届けできるようにしっかりと努めてまいりたいと考えております。  重ねて申しますけれども,市としての単独の施策といたしましては,この給付金の上乗せという方策ではなく,限られた財源の中でありますので,収入の確保のためには安定した仕事に就いていただくための就労支援,ここに力を入れて取り組んでまいるところでございます。  (「議長」の声あり) 88 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 89 ◯14番(朝倉えつ子君) 就業支援も本当に大事なんですけど,今困ってる方たちに直接支援を届けていただきたいというふうに思います。  それともう1つなんですけれども,独り親世帯向けの就業相談,先ほども言われてますけど,4月から電話相談窓口も増設をされています。やっぱり困っていてもダブルワーク,トリプルワークで働いている人たちがとても昼間の時間帯なかなか行けないという声も聞いています。これを平日だけではなくて,夜間,休日なども含めて,電話相談だけじゃなくて,直接やっぱり顔を見て相談できる窓口を作っていただきたいというふうに思いますが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 90 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 91 ◯副市長(寺崎秀俊君) 今おっしゃいました電話による就業相談事業の拡充のほかに,各区役所とひとり親家庭支援センターにおきまして,独り親家庭の皆様方から相談においてお困り事を伺っているところでございます。この中で新型コロナウイルスに関する経済的な内容の相談は,これまでに100件を超えているところでございます。  その内容といたしましては,今議員からも御指摘ございましたように,減収で生活が苦しい,仕事を探したいけどもなかなか大変だ,養育費の支払い遅延などで生活に困るといったようなお話の御相談をいただいているところでございます。  こういった御相談に関しましては,具体的に私どもで行っております会計年度任用職員の採用や生活福祉資金,住宅確保給付金,さらには繰り返しになりますが,就業相談などを案内しているところでございます。  引き続き独り親家庭の支援に努めてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 92 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 93 ◯14番(朝倉えつ子君) やっぱり実態を,今述べられましたけど,しっかりもっとつかんでいただきたいなと思っています。ひとり親家庭支援センターも平日夜まで開館されていますけれども,やはりそこに行けないという方もいらっしゃると思いますので,例えば各区に暮らしの相談,就業の相談,いろいろ受け止められるような総合の窓口をやっぱり作っていただきたい,これはちょっと要望にさせていただきます。  それで,学校休校になって本当に大変な家庭がたくさんあります。食事はもうインスタントラーメンだけだとか,中にはほとんど食べてないという家庭もあるというふうに聞いています。神戸市が総力を挙げて支援をしていただきたいというふうに思いますので,教育長にも一言お伺いいたします。  神戸市が休校中の昼食として3,000円相当の食材を生活困窮する就学援助世帯に発送いたしましたが,教育委員会宛てに子供たちからもお礼のお手紙が送られてきたと聞いています。私のほうにも,教育委員会からお米が届いたと,もう本当に助かったという声が何人からも届いてまして喜ばれていますが,やっぱりそれだけ今切迫しているということだと思うんですが,教育委員会としてぜひ引き続き援助をしていただきたいと思いますけど,この点いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 94 ◯議長(壬生 潤君) 長田教育長。 95 ◯教育長(長田 淳君) このたびのいわゆる昼食──給食相当の食品支給ということにつきましては,長期にわたった臨時休業期間中,給食が実施できなかったということで,その代わりに就学援助世帯等に対してお送りをさせていただいたものでございます。学校も再開しておりますので,給食も始まっております。これからはしっかりとした献立に基づいて,栄養の行き届いた給食を提供させていただきたいというふうに考えております。  (「議長」の声あり) 96 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 97 ◯14番(朝倉えつ子君) 2波,3波に備えてということもありますので,ぜひ引き続き検討をお願いしたいと思います。お米が本当に助かったという声,本当に何人からもお伺いをしています。お菓子以外にも夕飯になる食材増やしてほしいというふうな要望も聞いてますので,ぜひ検討いただきたいというふうにお願いいたします。  コロナの今の危機が経済的に低迷をさせていて,今後も長期にわたるということが非常に予想をされています。経済的に脆弱な独り親家庭にさらなる困難を及ぼす危険もあるということで,やっぱり今の支援を一時的な支援にとどめずに継続した支援をしていただきたいということで求めて,次の質問に移ります。  公的・公立病院の統合についてです。  医療圏がやっぱり違うということです。コロナの対応では保健所から積極的に済生会兵庫県病院を紹介されたというふうに聞いています。やっぱり済生会がそこにあるから,保健所もそこに行ってくださいというふうに言えたんじゃないかなと。これもし三田に移るようなことになってしまったらどうなるかと,同じようにできるんでしょうか。  (「議長」の声あり) 98 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 99 ◯副市長(寺崎秀俊君) 今の御質問の趣旨が三田に移るということを前提にしておりますので,お答えはしかねます。
     (「議長」の声あり) 100 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 101 ◯14番(朝倉えつ子君) やっぱり医療圏が違うということは以前にも副市長答弁いただいて,やっぱりこの下で難しい答弁がありました。やっぱり逆もしかりで,三田からもしこちらに三田市民病院が移るようなことがあれば,これも同じ問題が起こると思うんですよね。宝塚保健所が関与できるのかということと。  やっぱり図らずも今回コロナの中でそれぞれの病院が今の医療体制の中で奮闘されて,医療体制強化の重要性が本当に求められるという事態になったわけですから,先ほども統合ありきとは聞いてないということですけれども,市として両病院に対して調整と言ってるだけでは駄目じゃないかと私は思うんですけど,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 102 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 103 ◯副市長(寺崎秀俊君) 本件何度も同じ答弁の繰り返しになるので恐縮なんですが,そもそも三田市民病院と済生会兵庫県病院が医療連携というのを話し合おうということがありました。これについて本来神戸市はその当事者ではないわけでございますけども,私どもといたしましては,北神エリアの急性期医療,そして地域医療の充実・確保が必要であるという観点から,両病院のほうから神戸市にも参加してほしいということがございましたので,この協議に参加させていただいている立場でございます。  引き続き北神・三田地域の急性期医療,地域医療の充実・確保を図れるよう,両病院の連携についての議論の場に参加していきたいと考えているところでございます。  (「議長」の声あり) 104 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 105 ◯14番(朝倉えつ子君) 本当におっしゃるように統合ありきじゃなくて,病床を減らすような統合じゃなくて,急性期医療の連携などはね,やっぱり連携のやり方いろいろあると思うんですけど,それは必要かもしれませんが,病床を減らすような議論はやるべきではないという立場で臨んでいただきたいのと,市民の皆さんの命,安心,医療体制を守っていく,急性期の医療もそうですし,身近な医療を守っていく立場で進言をしていただきたいというふうに思います。  今,連携会議2月6日以降開催されていませんし,同病院の統合を目的としたような連携会議も行わないように進言をすべきと思いますけど,この点はいかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 106 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 107 ◯副市長(寺崎秀俊君) 本当にすみません,繰り返しの答弁なんですが,私どもの立場は,両病院のほうから議論に参加してくれということの依頼がございましたので,この北神・三田地域の急性期医療,地域医療充実・確保が図られるように,この神戸市の立場として参画を続けてまいりたいと考えておるところでございます。  (「議長」の声あり) 108 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 109 ◯14番(朝倉えつ子君) それぞれの病院の役割を守る立場で頑張っていただきたいというふうに思います。コロナでそれぞれ役割を果たしている地域医療が深刻化している最大の要因,先ほどもおっしゃってましたけど,人員不足──医師・看護師不足です。北区にはJCHO神戸中央病院もありますが,やはり人員不足により再開できない診療科目などもあります。やっぱり医師・看護師の確保に向けて支援をすることこそ求められているというふうに思いますので,地域の公的病院の機能を縮小するような連携・統合はやめよということをしっかりと立場を取っていただきたいというふうに申し上げて,次の質問に移ります。  自衛隊の名簿提出についてですが,いろいろ先ほど来言っておられましたけども,1つ自衛隊法施行令第120条で資料提供ができるという答弁かと思うんですけれど,2003年4月,片山国務大臣が衆議院の個人情報の保護に関する特別委員会において,住民基本台帳の中心は4情報だと,閲覧か住民への写しの交付かなんですよと。住民基本台帳法第37条は,国の機関等が情報提供を求めることができるという規定でありますが,これは例えば統計を作るということに限定して解釈をすべきと一貫してなっており,基本的な情報は閲覧か写しの交付と答弁をされています。  資料は統計の提供ということですが,これどんなふうにお考えですか。  (「議長」の声あり) 110 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 111 ◯副市長(岡口憲義君) 従前から御答弁申し上げておりますように,このたびの自衛官募集に関する防衛省からのこの要請につきましては,自衛隊法第97条第1項及び同施行令第120条に基づくものでございます。その施行令に基づき,防衛大臣は市町村長に対し資料の提出を求めることができるとこう規定されており,その法令に根拠があるものでございます。  したがいまして,今議員が御紹介されましたその見解と反するものではなく,これはその提供に対し,それに対応することは可能であると考えるところでございまして,従来より御答弁申し上げましたとおり適切に対応していきたいと考えております。  (「議長」の声あり) 112 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 113 ◯14番(朝倉えつ子君) 片山大臣が住民基本台帳法第37条では統計を作る資料を提供するというふうにおっしゃってるんですけど,この答弁をどうお考えですか。  (「議長」の声あり) 114 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 115 ◯副市長(岡口憲義君) 重ねて答弁申し上げますが,また以前から御答弁申し上げておりますように,このたびの要請に基づく我々の対応は住民基本台帳法に基づくものではなく,自衛隊法及び施行令に基づいて,その法令に基づいて適切に対応するものでございますので,それについては問題はないと考えております。  (「議長」の声あり) 116 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 117 ◯14番(朝倉えつ子君) 個人情報保護条例第9条の1で法令に基づく場合と事例として挙げられているのは,国勢調査などの統計調査等というふうになっています。今自衛隊法で規定があるからとおっしゃいましたけど,勝手にやっぱり解釈するべきではないと。先ほど片山大臣の提供できるのは統計作る資料だということも含めて,勝手にやっぱり解釈するべきではないというふうに思うんですが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 118 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 119 ◯副市長(岡口憲義君) これも以前の本会議で御答弁申し上げておりますけれども,このたびの自衛隊法等に基づくこの資料の提出は,これは総務省としてもそれが可能であるということについては,これはもう確定した見解であるというふうに考えております。  繰り返し御答弁申し上げますが,住民基本台帳法に基づくものではなく,自衛隊法又はその施行令に基づくものであり,何ら問題はないと考えております。  (「議長」の声あり) 120 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 121 ◯14番(朝倉えつ子君) 自衛隊法に基づくというのは,自衛隊法のどこにそれが書いてある。  (「議長」の声あり) 122 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 123 ◯副市長(岡口憲義君) 御質問の趣旨を図りかねますが,施行令には,防衛大臣は市町村長にその資料の提出を求めることができる,そのことを指すものでございます。  (「議長」の声あり) 124 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 125 ◯14番(朝倉えつ子君) 自衛隊法施行令第120条は,できるというだけです。文章を読むと,「都道府県知事又は市町村長に対し,必要な報告又は資料の提出を求めることができる」,できるというだけで義務とはなってないわけですよね。神戸市の個人情報保護条例第9条1の法令等に規定があるため,自衛隊に提供と言っていますけれども,手引見れば,特定除外個人情報の目的外の利用又は提供が原則として禁止をされている趣旨を踏まえ,合理的かつ限定的に行わなければならないと,これについても常任委員会でも質問を私たち会派はしましたけれども,まともに答えられていません。  改めてお聞きしますが,原則として禁止されているというのはどう考慮しようとしていますか。  (「議長」の声あり) 126 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 127 ◯副市長(岡口憲義君) 原則としては禁止されておりますが,同条例で定めた場合にはできると,こういう立てつけになっております。その中の1つが法令等で規定がある場合でございます。  このたびの自衛隊からの要請は,当然もう何度も御答弁申し上げておりますが,自衛隊法施行令に基づくものでございます。  なお,できる規定であるという御指摘もありましたが,できる規定を今議員が御指摘の法令に基づく場合に含めて織り直すのは,これは本市のみの取扱いではなく個人情報保護法や行政機関個人情報保護法におきましても,第三者提供が義務づけられている場合に限らず,法令上の根拠がある場合に,いわゆるできる規定を含むというふうに運用されておりますのは,これはもう確定した考え方であると考えております。  (「議長」の声あり) 128 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 129 ◯14番(朝倉えつ子君) 自衛隊法施行令,できるというだけで,やっぱり義務になっていません。神戸市の個人情報保護条例第9条1の法令等に規定があるため提供する,これも該当はしません。  それで,1を理由として提供できませんので,やっぱり2の本人の同意があるときというのはどうでしょうか。今18歳,22歳の御本人の意見,聞かれてないと思うんですけど,本人の同意もなく,本人に有無も言わせずに名簿を提供するのではなく,2で書いている本人に同意取るべきですが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 130 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 131 ◯副市長(岡口憲義君) 議員の御指摘は自衛隊法及びその施行令が法令ではないというふうに解釈せざるを得ませんが,そういう見方はあり得ないというふうに思います。  したがいまして,重なった答弁になりますが,条例第9条のいわゆる原則の例外として法令の規定がある場合に該当するものであり,何ら問題はないと考えるところでございます。  (「議長」の声あり) 132 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 133 ◯14番(朝倉えつ子君) 自衛隊の募集案内がダイレクトメールで来るのが嫌だという人への配慮はするべきだというふうに考えますけど,これはいかがですか。  (「議長」の声あり) 134 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 135 ◯副市長(岡口憲義君) 法令に基づく対応として今後も適切に対応してまいります。  (「議長」の声あり) 136 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 137 ◯14番(朝倉えつ子君) 個人情報保護法,この制定が住民基本台帳法の閲覧制度を本当に大きく大転換をもたらしました。住民基本台帳法というのは,憲法第13条で個人として尊重される生命,自由及び幸福追求権,公共の福祉に反しない限り最大尊重を必要とするというこの憲法第13条の下に,個人の尊重,個人の人権を保護するんだということが大きく打ち出されて住民基本台帳の閲覧制度が大きく変わってくるわけですね。  神戸市は個人情報は憲法上どういうふうに位置づけがされているというふうに思われていますか。  (「議長」の声あり) 138 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 139 ◯副市長(岡口憲義君) 議員の御指摘が,いわゆる憲法上保障されているとされているプライバシー権に関わるものという趣旨でされているのであれば,先ほど来申し上げておりますように法令に基づく対応でありますから,いわゆる憲法上保障されている権利に何ら反するものではないと考えております。  (「議長」の声あり) 140 ◯議長(壬生 潤君) 朝倉君。 141 ◯14番(朝倉えつ子君) 法律の解釈がちょっともう違ってきているので,全然議論が……(発言する者あり)  解釈はやっぱり変えてはいけないと思うんです。自衛隊法もそうですけど,できる規定というところで,個人情報というのはしっかり守られる立場にあるという立場に行政は立つべきだと思います。プライバシーの権利,すなわち情報コントロール権は自己にあるということがやっぱりしっかりと尊重されないといけないというふうに思います。  神戸市は当該個人からその情報を預かっているにすぎないわけですから,にもかかわらず,やっぱり勝手に提供しないでほしい,18歳の若い人たちに不利益を与えているというふうに思います。法令等の規定は厳格に限定的に理解をしなければならないというふうに思います。拡大していくと,神戸市が管理権を持ち,本人の同意なく目的外利用や第三者提供できることになってしまいます。  また,本当にコロナで大変なときに,自衛隊のリクルート活動のために長い時間をかけ市民のために働く職員の手を止めさせてまでやるべきことではないと,名簿提供はやめよというふうに強く申し上げて,森本議員と交代をいたします。 142 ◯議長(壬生 潤君) 御苦労さまでした。(拍手)  この際,暫時休憩いたします。  午後1時に再開いたします。   (午後0時1分休憩)   (午後1時1分再開) 143 ◯副議長(平井真千子君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  直ちに議事に入ります。  午前に引き続き一般質問を続行いたします。  54番森本 真君。  (54番森本 真君登壇)(拍手) 144 ◯54番(森本 真君) 日本共産党の森本 真です。朝倉えつ子議員に引き続き一般質問を行います。  私は今回の新型コロナウイルスから第2波,第3波の発生やワクチンができるまでの間,市民や事業者が長期にわたって新しい生活様式を続け,神戸市が感染拡大防止をする取組に全力を挙げるためにも,神戸市のこれまでの様々な施策,計画について精査し,不要不急の事業などの中止や変更が必要と考えます。  そこで以下数点にわたって市長の認識をお伺いをいたします。  まず1点目は,これから長期にわたってコロナウイルス禍が続く中で,人口集中や人を集中させる都心・三宮再整備や駅前再開発などの施策・計画については見直すべきだと考えますが,市長の御見解をお伺いいたします。  次に,インバウンド頼みの観光・経済政策からの脱却についてお伺いいたします。  神戸市はこれまでインバウンド,海外旅行者や外国・外資系の企業誘致を経済の柱にしてきました。しかし,現在のコロナ禍では,この経済政策を続ければ破綻は必至です。  この施策に沿って今やられようとしている1つは,須磨海浜水族園・海浜公園再整備計画──スマスイです。この計画は即座に見直し,方針を転換し,神戸市立須磨水族園として市民からも愛される水族園を残すべきだと考えますが,いかがでしょうか。  次に,保健所の体制についてお伺いいたします。  3月議会の大かわら議員の質疑で保健所の体制は十分と答弁されましたが,さきの福祉環境委員会では,人口10万人当たりの保健師の数は政令市最下位と答弁されました。  新型コロナウイルス禍では,命を守る医療体制とともに保健所の役割が大きな力を発揮しました。同時に保健センターで働く職員からは,現場に公衆衛生医師がいれば医療機関や市民からの相談に即答できたという声が寄せられています。保健師の抜本的増員とともに各区の保健センターに常勤の公衆衛生医師をセンター長に配置し,指揮する体制が求められています。今後の第2波,第3波に備えながら,積極的疫学調査を行っていくためにも,各区の公衆衛生医師の配置と保健師大幅増員を行い,保健所体制を抜本的に再構築すべきだと考えますが,いかがでしょうか。  最後に,少人数学級についてお伺いいたします。
     さきの補正予算の質疑で,職員加配による少人数学級についてはできるところからやっていくとの教育長の答弁がありました。  感染拡大期には3密を避けるためにも教育現場でソーシャルディスタンスが要求されます。子供たちへの感染防止と心のケア,学習の遅れに対する手厚い援助をする上でも少人数学級への転換が有効な手段だと考えますが,御見解をお伺いをいたします。  以上,簡明な答弁をお願いいたします。  (「議長」の声あり) 145 ◯副議長(平井真千子君) 久元市長。 146 ◯市長(久元喜造君) 森本議員の御質問にお答えを申し上げます。  最初に,コロナ禍の中で不要不急な事業は見直すべきではないかという御指摘をいただきました。  基本的な考え方を申し上げますと,新型コロナウイルスが神戸市内でも感染を拡大し,そして院内感染なども発生をして非常に困難な状況に遭遇をいたしました。これは言わばフェーズ1──感染拡大期であったというふうに思います。この感染の拡大期が次第に収束をし,緊急事態宣言の解除によりまして,私たちはフェーズ1からフェーズ2──感染警戒期に移行したというふうに考えております。  フェーズ2におきましては,森本議員が御指摘いただきましたように,第2波が襲来をする可能性が極めて高いということを前提といたしまして,PCR検査体制をしっかりと充実をさせる,医療提供体制も拡充をする,こういう形で第2波に備えるということをするということが非常に大事であるとともに,感染の拡大に十分注意をしながら日常生活を回復させる,そして経済活動を再開をさせる,こういうような対応が必要である,今はそういう時期にあるというふうに考えております。  こういう一連の対応を1月の末ぐらいから3月の3日に神戸市内で初めて感染者を発見をして,続けてきたわけですけれども,そのことを前提といたしまして,今後は見通すことはなかなかできないわけですが,その中で不要不急の事業というのは確かに発生したわけです。例えば神戸まつりを中止にいたしましたし,神戸マラソンも中止をする,いろいろな事業が中止になる,こういうようなものは,やはり不要となった予算は削除するあるいは不執行にするという対応が必要です。  しかし,これからコロナのおそれがあるからといって,そこで私たちは立ちすくんではいけないというふうに思います。必要なまちづくりということはしっかり行っていかなければなりません。  三宮の再整備につきましても,神戸がこれからも長きにわたって魅力ある都市として発展をしていくためには,その玄関口である都心・三宮の再整備を時代のニーズに合わせて着実に進めていくことが大変重要です。この点は新型コロナウイルスの影響によって変わるものではないと考えます。  一方で,コロナウイルスの影響によりまして,新たな生活様式が推奨される中,公共空間に求められる役割や機能,民間事業者の事業環境や施設ニーズなどの変化が起きてきます。そういうような変化に対応した公共空間の整備ということも考えていかなければなりません。そういう点を勘案をしながら,都心・三宮の再整備につきましては着実に推進をしていくという方針を堅持しながら,適切かつ柔軟に対応していきたいと考えております。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えをさせていただきます。  (「議長」の声あり) 147 ◯副議長(平井真千子君) 岡口副市長。 148 ◯副市長(岡口憲義君) 私から,いわゆるインバウンド頼みの観光又は経済対策,さらに須磨水族園のことについて御答弁を申し上げます。  神戸市はこれまで観光施策におきましては,インバウンド対策にも力を入れてきました。また,企業誘致につきましても,外資系企業の誘致にも取り組んでまいりました。  しかしながら,これらは決していわゆる外資系,インバウンドに偏ったものではなく,国内観光さらには外資系以外の企業の誘致にも取り組んできているところであり,これらは今後も引き続きターゲットを明確にしながら,そのターゲットに応じた戦略を用いて取り組んでいくべきものと考えております。  それから須磨水族館でございますが,以前から御答弁申し上げておりますとおり,須磨海浜水族園は既に30年以上建設から経過しておりまして,今後持続的かつ安定的に運営していくためには,民間事業者による抜本的な再整備を行い,施設の魅力をさらに向上させることが必要であることから,このたびの再整備に至っているものでございます。  この須磨水族館につきましては,これはインバウンドも見込んでおりますが,それはそれに偏っていることではなく,むしろメインターゲットは国内さらに関西圏という形で,その事業者の事業計画も提出されておりますので,何ら問題はない──このウイズコロナの時代でも十分に成り立つ事業であると考えております。引き続き着実に事業を進めていきたいと思います。  (「議長」の声あり) 149 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 150 ◯副市長(寺崎秀俊君) 保健所等の体制についての御質問について御答弁申し上げます。  今般のコロナ対策におきましては,保健所,特にその中で中核的な業務に当たった保健師が高い使命感の下で自己犠牲的な仕事の仕方で大変な労力を重ねてくださったことに心から感謝を申し上げたいと思っております。  この保健師につきましては,阪神・淡路大震災以降,職員体制の見直しを行ってきた中でありますが,平成8年度の138名から順次増員を行い,令和2年4月1日時点で201名の体制となっているところでございます。  特に近年,新型コロナウイルス感染症が発生する以前から,児童・高齢者虐待対応や感染症対策を含む健康危機事案への対応,高まる保健福祉ニーズに的確に対応するため,保健師の体制強化に努めてきたところでございまして,令和2年度から4年間で30名の増員を計画しており,今年度については既に12名の増員を図ったところでございます。  今般の想定を超える新型コロナウイルス感染症の影響を受けまして,また今後の新たな感染症のパンデミックにも備えるために,令和2年度は合計40名の前倒しの増員を行いたいと考えております。  また,保健所の事務につきましても,6月24日付で部長級,課長級それぞれ1名配置し,体制の強化を図っているところでございます。  御指摘の医師につきましては,現在保健所医師との連携で対応が可能であると考えておりまして,現場の保健センターにおります医療職,保健師で十分対応が可能であると考えております。  引き続き次の感染拡大の波に備えて,保健所,保健センターの役割分担を含め,有機的な連携を進めてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 151 ◯副議長(平井真千子君) 長田教育長。 152 ◯教育長(長田 淳君) 私から少人数学級の関係についてお答えを申し上げます。  本市の学校園におきましては,新型コロナウイルス感染症への対策といたしまして,文部科学省の衛生管理マニュアルでございます学校の新しい生活様式に沿った学校運営を行っておりまして,1メートルを目安に児童・生徒の間隔をできるだけ確保するとともに,小まめな換気やマスクの着用などの感染症対策を徹底した上で授業を実施しているところでございます。  御指摘の少人数学級編制ということにつきましては,全ての学校を対象に持続可能な取組として実施していく場合,人員あるいは教室の確保等に係る財政負担や物理的制約など,様々に多くの課題がございますので,実現することは極めて困難であると考えております。  一方で,このたびの臨時休業により生じた学習の遅れを取り戻すため,児童・生徒の学びを保障する観点におきまして,学習指導体制の充実を図ることは大変重要でありまして,まずはこのたびの補正予算において学習指導員やスクールサポートスタッフの配置の拡充に取り組んでいくこととしてございます。  また,少人数学級による授業の実施につきましても,今年度に限りましては,国の第2次補正予算に計上されました学びの保障のための教員の加配を活用いたしまして,空き教室の状況などを見ながら,実施可能な学校について順次実施をしていくことといたしております。  いずれにしましても,今後感染拡大の第2波,第3波が到来することも想定をしながら感染症対策について検討の上,備えを行うとともに,学校の新しい生活様式を踏まえて十分に工夫を凝らし,児童・生徒が安全・安心に学校生活を送ることができるように努めてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 153 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 154 ◯54番(森本 真君) それでは再質問させていただきます。  三宮再整備などについてお伺いをいたします。  三宮再整備や市役所2号館の建て替えについて,私も委員でありました未来都市創造に関する特別委員会では,提言の追記として,新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が社会経済活動の前提を一変させました。これまでの働き方やライフスタイルも大きく変わり,集客性や回遊性,モビリティーに対する考え方など,今後のまちづくりにも大きな転換が迫られています。三宮再整備やこれに伴う市役所本庁舎,中央区役所等の建て替え事業についても,進め方,手法などを再検討する必要があるのではないでしょうかという提言が全会派一致でまとめられました。  このことについて市長はどうお考えでしょうか。  (「議長」の声あり) 155 ◯副議長(平井真千子君) 久元市長。 156 ◯市長(久元喜造君) 委員会の提言につきましては,私も拝見をさせていただいております。  新型コロナという未知の感染症が出現をしたことによりまして,生活様式も変わっていく,それから人々の行動様式も変わっていく,まちづくりについても影響が出てくるということは当然のことだと思いますし,そういうことにお触れになっているのではないかというふうに考えておりまして,今後の三宮再整備については,そういうような状況の変化というものを踏まえながら進めていきたいというふうに考えております。  (「議長」の声あり) 157 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 158 ◯54番(森本 真君) 状況を見ながら考えないといけないのは,今本当に立ち止まるということが大事だというふうに思うんです。  昨日の一般質問でも他会派から出されたのは,三宮の再整備の質問に対して,コロナ以前の考え方で総事業費7,440億円,神戸市の負担1,570億円,経済効果1.5倍以上などの数字を市長は並べられました。この中で神戸市の施設である文化ホール,2号館跡の音楽ホールなど,神戸市の施設なんですけど,この対応は何か考えられたんでしょうか,お伺いいたします。  (「議長」の声あり) 159 ◯副議長(平井真千子君) 油井副市長。 160 ◯副市長(油井洋明君) 文化ホールについては,あのホールについては,このコロナを受けまして,いろんな考え方があろうかというふうには思ってございます。現在再開発株式会社ができて,その中でバスターミナルと音楽ホール,それから図書館等を建設するということで進めてございます。  今回のコロナを受けまして,やはり音楽ホールについてどういう対応をしていくかと,例えば十分換気するような施設が要るだろうとか,また例えばコロナが蔓延してきたときには,映像をちゃんと撮ってやれるとか,いろんな取組が必要だというふうに思ってございます。これらについては民間のいろんな専門家の意見を聞きながら,それを反映していきたいというふうに考えてございます。  (「議長」の声あり) 161 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 162 ◯54番(森本 真君) だから専門家の意見を聞かないといけないぐらい文化ホールの在り方なんて全国的に大きな問題になってるんですよ。だから元の計画の見直しが必要じゃないかと。  特にこれ神戸市の施設ですよ。先ほど副市長が言った図書館もそうですよ。立ち止まらないといけないと思うんですけど,市長いかがですか。  (「議長」の声あり) 163 ◯副議長(平井真千子君) 久元市長。 164 ◯市長(久元喜造君) 立ち止まらないことが大事だというふうに思います。  新型コロナの出現によりまして,いろいろな状況の変化が出てきたということは確かですから,これからそういうような人々のコミュニケーションの在り方やあるいはまちの中の回遊性の在り方というものがどういうふうに変わっていくのかということを慎重に見極めながら進めていく,立ち止まらずに進めていくということが大事だというふうに考えております。  (「議長」の声あり) 165 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 166 ◯54番(森本 真君) 例を出しますと,市の施設,いわゆる自治体の施設の開発については,ちょっと考えよう,止めようというところが東京です。  例えば築地市場跡の再開発の手続,区画整理や市街地再開発などの都市開発の推進に関する事業は休止を決めたんですよ。それぐらいやっぱり──財源の問題もありますよ,それとコロナに立ち向かうのと本当によく考えないと,これからコロナ禍で何年続くか分からないし,また新しい感染症が広がるかもしれない,そういう対応をきっちりしていかないといけないというふうに思うんです。  それで,今回の三宮の再開発,駅前再開発は行政主導というよりも民間主導です。私,ホテルの関係者に聞きましたし,商業施設の関係者に聞きました。今,元の構想で巨大なホテルや商業施設を建てたら今後どうなるか分からへんというふうに言ってました。  そういう意味では,2号館もそうですし,三宮の駅前もそうですけども,事業者の意見は何か聞かれましたか。  (「議長」の声あり) 167 ◯副議長(平井真千子君) 油井副市長。 168 ◯副市長(油井洋明君) 先ほど議員のほうからホテルの話がありましたけれども,ホテルの需要につきましては,現在やっぱり利用はかなり落ち込んでいるという話は当然なんですけれども,今後国内需要から回復して,その後,海外需要も回復していくとそういった話を聞いてございます。  (「議長」の声あり) 169 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 170 ◯54番(森本 真君) 今,市長言いましたよね。どれぐらいこのコロナが続くのか分からない,見通せないと。見通せるんですか。国内の需要が増える,海外から人が来る,副市長は見通してるんですか,いかがですか。  (「議長」の声あり) 171 ◯副議長(平井真千子君) 油井副市長。 172 ◯副市長(油井洋明君) 確かに現在の状況でいきますと,コロナがどういう形で終息するのかというのを明確にいつからという話で言える方はいらっしゃらないと思います。  ただ,まちづくりというのは,1年,2年,3年とそういうオーダーじゃなくて,もう少し長期をにらんでやるものだというふうに思ってございます。  最初,市長の答弁にありましたけども,神戸が長きにわたって発展をし続けていくためには,やはりその玄関口である三宮の再整備を着実に進めていくことが必要だと思います。ただ,現在のそういう新しい生活様式とか,コロナを踏まえたところについては,新しいいろんな動きに合わせて柔軟に適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。  (「議長」の声あり) 173 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 174 ◯54番(森本 真君) だから柔軟に対応するのでも専門家の意見が要るんでしょう。だからそれは立ち止まるべきだというふうに思います。  続いて,インバウンドの関係についてお伺いをいたします。  スマスイ──須磨海浜水族園・海浜公園の再整備計画では,事業者が出してきた中身は水族園の安定的入場者数が200万人,うちインバウンドが10分の1の20万人の目標です。ホテルもインバウンドの富裕層の滞在型観光が主力になっています。  これはホテル業者の話もしましたけど,この計画は今誰が考えても危ない計画だというふうに思います。決定事業者と話し合って事業計画を白紙に戻すべきだと思いますけど,市長いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 175 ◯副議長(平井真千子君) 岡口副市長。 176 ◯副市長(岡口憲義君) 先ほども申し上げましたとおり,新須磨水族館につきましては,その商圏を少し詳しく申し上げますと,その計画上は50キロ圏内が1次商圏,そして100キロ圏内を2次商圏として200万人を集客しようというものでございます。そのうちインバウンドは20万人というふうにしておりますが,これはこれまでの海遊館,城崎などの状況を踏まえて設定したものでございます。  それから,ホテルにつきましてでございますが,これも水族館同様メインターゲットは,これは特に関西圏でございまして,決してインバウンドをその中心に挙げているものではございません。もちろん今申し上げました一部,また議員もおっしゃいました一部海外の観光客についても見込んでいるところでございますが,今申し上げました商圏と見積りを持って進めておりますので,特に近畿2府4県の近畿圏からの集客が中心になりますので,先ほども申し上げましたが,ウイズコロナということを踏まえても,これは十分にその射程圏にある事業であり,事業者にも確認いたしましたが,事業者もそのように申しております。  もちろん感染対策等については十分な配慮をしながら進めることとなっておりまして,引き続きこの事業については着実に進めるべきものと考えております。  (「議長」の声あり) 177 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 178 ◯54番(森本 真君) 本当に事業者に聞いたのかなというふうに思うんですよ。もう本当に,僕は危ないというふうに思います。  市民の皆さんから愛されていたスマスイが──子供たちがのびのびパスを使って無料で入園できて,おじいちゃん,おばあちゃん,お父さん3世代にわたって,また友達,家族が楽しめる水族館を奪うものだというふうに思いますし,もともとの計画は本当に集客力を上げるというのが基になってるんですよ。このコロナ禍では,人を集めるということで採算を取るというのはなかなか難しい。今もそうですし,今後も続くと思います。だからそういう意味でいうたら,神戸市からも本当に大丈夫か──大丈夫と言ってるから大丈夫じゃなくて,神戸市も頭を使って本当に大丈夫か確認をしていただきたいというふうに思います。  このインバウンドや外国・外資系一辺倒じゃないと言われましたけども,例えば神戸市観光局のインバウンド戦略は,まさにインバウンドに対応した戦略,一過性でない持続的な誘客推進のためで,滞在型観光客をターゲットにする計画であります。  また,ビジョンは2025に進んだと思いますけど,2020ビジョンでは,東京2020オリンピック・パラリンピック開催を契機に神戸の魅力を海外に積極的に発信しながら,外国・外資系企業の誘致に取り組む計画だった。こういうのもやっぱり見直さないといけないというふうに思います。  私びっくりしたのは,5月25日に解除されましたが,28日に発表された六甲山上スマートシティ構想です。どう考えても,東京や外国などよそから移動してくる人に優しく,今コロナで困ってる市民や子供たちに冷たいんではないかというふうに思いました。
     なぜか。市長,このパンフレット,誰向けに書かれています。  (「議長」の声あり) 179 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 180 ◯副市長(寺崎秀俊君) 六甲山スマートシティ構想は,まずまさしくこのウイズコロナ,ポストコロナの時代にふさわしい構想であると考えております。当然神戸市内の方もそうでありますし,国内外の方に,この六甲山のすばらしい環境でビジネスに親しんでいただくといったことを目標に国内外に発信する目的で作ったものでございます。  (「議長」の声あり) 181 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 182 ◯54番(森本 真君) 今そういうときですかと私は問いたいんです。  東京から変わってくる人,外国から来る人のために何で神戸市が移転業者に対して施設改修費3,000万円,スタートアップオフィス開設に3年間1,300万円,イノベーション拠点開発支援に650万円,クリエーティブ企業に300万円,至れり尽くせりですよ。こんな事業,今やるんではないでしょう。困ってる人を助けるのが神戸市政じゃないですか,お伺いします。  (「議長」の声あり) 183 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 184 ◯副市長(寺崎秀俊君) 当然困っておられる方を助けるのも私どもの仕事であります。そのために数々の支援策を講じ,今回の補正予算にも御賛同いただいたものと考えております。  一方で,このウイズコロナの時代,在宅勤務を迫られる方が東京や大阪などの過密した,そして感染リスクの高いところで居住されている方が,そのようなところで居住するよりも,もっと自然環境豊かなところでテレワークなどを行いたいというニーズが高まっているところであります。  神戸のこれからの発展,そして雇用の場の確保を考えたときに,こういうときに,このウイズコロナ,ポストコロナの時代をにらんだ戦略として六甲山スマートシティ計画などを中心に外からの投資を誘致していくこと,これは極めて重要なことであると思います。それだけをやっているわけではないということを十分御理解いただいて,私どもとしては,この六甲山スマートシティ計画をしっかりと推進してまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 185 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 186 ◯54番(森本 真君) ウイズコロナ,ポストコロナ──ポストコロナで考えるのはいいですよ。今ウイズコロナの考え方をしないといけないんですよ。だからこそそんなことをするよりも──今いろいろ言われましたやん。中小業者の皆さんも困っている,子育てしてる人も困ってる,独り親の人も困ってる,こういう人にこそ今,真水を──いろんな支援をすることが大事だというふうに思います。  次に,保健所の体制についてお伺いをいたします。  まず初めに,PCR検査,2月14日以来実施されてますが,この130日余りで1日平均何件行ったか御存じでしょうか,新規の場合です。  (「議長」の声あり) 187 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 188 ◯副市長(寺崎秀俊君) すみません。手元に平均の数値は持ち合わせておりません。最大で140数件をやったというのは承知しております。  (「議長」の声あり) 189 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 190 ◯54番(森本 真君) 最大で5月1日の141件です。それはいろんな院内感染の分もあってやられたんでしょう。実は平均は27.6件です,1日当たり。  それでは,陽性者がゼロになった──最近1増えましたけど,5月21日から6月23日の1か月余りの平均は幾らか御存じですか。  (「議長」の声あり) 191 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 192 ◯副市長(寺崎秀俊君) 申し訳ありません。同様に手元には持ち合わせておりません。  (「議長」の声あり) 193 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 194 ◯54番(森本 真君) その平均は──ずっと1か月近くゼロだったんですよ,陽性者は。でも1日平均25.4件なんです。非常事態宣言とあまり変わってない。それはちなみに,最近,東京のPCR検査数は──今50人から40人出てますけど,1日当たり1,000から2,000なんですよ。保健所としては非常事態宣言が続いてるのと同じようなPCR検査をやっているんです。無症状の陽性者をいかに洗い出しPCR検査を行い,感染防止策を取るかが,今問われてるというふうに思ってるんです。そのためにも各区に公衆衛生医師の配置が必要だというふうに思ってるんですけど,いかがでしょうか。 195 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 196 ◯副市長(寺崎秀俊君) PCR検査の件数と公衆衛生医師の配置は全く関係がないと,私は考えます。  PCR検査の件数につきましては,従前から答弁してますように,いわゆる風邪を引きやすい時期が終わりましたことから,医師が必要と認めるケースも大幅に減少してきております。そのために,私どもとしては手術前でありましたり,入院前,分娩前,こういった方々を対象に積極的にサーベイランスを行う方針に既に転換しております。  さらに,感染拡大期になかった1つの現象といたしまして,抗原検査というものが既に実用化されております。神戸市内において最近確認された事案においても,この抗原検査によって患者であると,陽性であることが確認されたケースもございます。  いずれにいたしましても,議員が御指摘のとおりでありまして,現在の感染警戒期においては,できる限り多くのPCR検査を確保することによって,感染が再度蔓延すること──拡大することを早期にキャッチすること,極めて重要であります。  東京の例を出されましたが,東京もクラスターが多く発生しております。そのような事態においては,私どもは濃厚接触者については,無症状であっても全てPCR検査を行う方針を既に固めております。そのような形で,今後ともしっかりとPCR検査体制の確保,拡充に努めてまいります。 197 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 198 ◯54番(森本 真君) 何で,各区に医師が必要か,公衆衛生医が必要か。今,感染拡大の第2波に備えた対策が主流であります。感染が広がる可能性がある密を徹底的にたたくというか,調査をするということが大事です。東京や大阪で言えば,夜の街,新型コロナウイルスの定義として,発症前から感染を広げる──無症状の人が多いんだということなんです。だから,今,想定できるところに積極的に疫学調査,PCR検査,抗体検査でもいいですよ──を各区の保健センターに,各区でそういうところ見つけて公衆衛生医師が指導に立って行うということが大事だと思うんです。  平均25件でしょう。今,最大で420数件できるわけですから,もっともっとこのPCR検査活用して,徹底的に発生を抑えるために医師も必要じゃないかと思うんですけど,いかがでしょう。 199 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 200 ◯副市長(寺崎秀俊君) 重ねての答弁になりますが,PCR検査の確保と公衆衛生医師の配置は無関係であると考えます。私どもは,それぞれの診療所,クリニック,病院などから,医師が必要と認めた場合については積極的にPCR検査を行う方針にしております。それは,保健所の保健師であってもそのような対応をちゃんと取り次げる体制が整っております。  現在,件数が少なくなっておりますのは,御指摘のとおりでありますけれども,これは市内の蔓延状況が収まっているためであります。  しかし,繰り返しの答弁になりますが,そのような中でも感染拡大の兆しをより早くキャッチするために,戦略的PCR検査のサーベイランス体制の強化──努めてまいりたいと,繰り返し答弁させていただいたとこでございます。 201 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 202 ◯54番(森本 真君) 収まってるかどうというのは,まだ分からないと思いますよ。だって今までで平均27件,最近でも25件ですから,PCR検査自体は減ってないんですよ。それは,積極的に一括調査してるというのはあるんです。  そしたら,中央区と兵庫区に週2回医師が派遣されてるのは何のためですか。 203 ◯副議長(平井真千子君) 小原健康局長。 204 ◯健康局長(小原一徳君) 各区のほうで医師のほうの業務といたしましては,通常の区民の方の健康管理等,感染症,それ以外の病状等も含めて管理・確認するために医師を派遣しております。 205 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 206 ◯54番(森本 真君) 基本的に兵庫区,中央区というのが感染症が多いんです。例えば,結核またエイズ,性病,その他ですね。それで配置されてるんでしょう。だから,感染対策としては,やっぱり保健センターの長,医師がちゃんと指導的立場で指揮をするというのがこれから大事になってきてるというふうに思うんです。それ1つ頭に入れといてください。  それと,各保健センターは,地域市民,地域住民の健康と生活を守る最重点になってます。コロナでどうなったかというと──本来の保健所業務である母子・乳幼児・老人・精神保健業務,結核・エイズなどの疾病予防業務,食品環境・衛生業務の多岐にわたる業務が機能低下に陥らない体制を作ることが大事だと思うんです。そのためにも,保健師の大幅増員が必要だと思いますが,いかがでしょうか。 207 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 208 ◯副市長(寺崎秀俊君) 基本的に,このコロナの対応期間中,保健師がコロナ対策のほうに集中的に投入したために,例えば,乳幼児の健診などが──これはもちろんコロナの感染対策という観点もあるんですけれども,行えなかったなどの影響が出てるのは,おっしゃるとおりであります。  そのために,先ほどから申しておるように保健師の体制強化,重要であると私どもも考えておりまして,今年度は前倒しで合計40名の増員を行うこととしております。  さらに,当然のことでございますが,この間,全庁的に新型コロナウイルス対策最優先宣言を発し,全庁的に健康局への応援体制を構築し,5月のピーク時には80名を超える事務職員の応援を行ったところでございます。ですから,保健師の体制の強化を図るとともに,全庁的な応援体制の中で今回の第1波を乗り切ってきたというのが実態であります。  第2波につきましても,このような教訓をしっかりと参考にしながら,対応に当たってまいりたいと考えております。 209 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 210 ◯54番(森本 真君) 保健師については,最近になって増やせ増やせと言ってるんです。平成27年度の保健師の募集要項,平成28年度の保健師の募集要項,募集定員御存じですか。 211 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 212 ◯副市長(寺崎秀俊君) 27~28の応募定員でございますか。(発言する者あり)  募集定員。すみません,ちょっと今手元にございませんけども。 213 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 214 ◯54番(森本 真君) 先ほど,40名や55名やらいろいろ言われました。27年,28年が数名ですよ──数人。30年になってやっと10人になる。令和元年になって15人になる。そして,今回55人というあれなんです。だから,あまり力入ってなかったんです。育児休業代替任期付職員は,毎年2回も募集して10名から15名やったんですよ。だから,保健師の獲得に力を入れてなかったという証明だというふうに言っときます。  最後に学校の問題です。  教育長に聞くんではなくて,市長にお伺いをいたします。  市長は,2016年に行われた中央区の婦人市政懇談会でこんなことをおっしゃっています。中央区では小学生が減ってくるとのことで,この間,小学校の統廃合が進められ17校あった小学校が9校になってしまった。その結果,増設されたプレハブ校舎でも足りなくなる危機的な状態,プレハブ校舎で運動場が狭くなり休み時間も伸び伸び遊べないなどの質問が婦人会から出されました。  それに対して,市長は,見通すことができず神戸市は,本来子供が減少すると思って小学校を統廃合しました。ただ,今起きていることで我々の責任で解決しなければならない問題ですので,しっかりとやっていきたいとおっしゃいました。  この教訓とウイズコロナを考えれば,今後の学校の統廃合は見直し,統廃合されたが,まだ校舎の残ってるところは少人数学級に向けた活用を検討すべきじゃないかと思いますが,いかがでしょうか。 215 ◯副議長(平井真千子君) 久元市長。 216 ◯市長(久元喜造君) 私は,婦人会の総括集会で学校の統廃合に伴う問題につきまして質問を受けたことは何回もあります。そのときは,今までの見通しが必ずしも的確でなかったということも申し上げたこともありますし,そのことについては,例えば兵庫の祇園小学校について,必要な拡充を行ったり,あるいは灘区の高羽小学校の校舎の敷地の拡充とか,これも公園部局の協力を得たり,あるいは,建築住宅局の協力を得たりして進めてきているわけです。そのときに,少人数学校ということと関連づけてお答えをしたことは一度もありませんし,少人数学校をどうするのかというのは,先ほど,長田教育長から明確にお答えがあったとおりです。 217 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 218 ◯54番(森本 真君) このプレハブ校舎や過密校を出現させたのは,間違った統廃合とともに三宮のタワーマンションや駅前での再開発のマンション建設なんですよ。それで,学校が統廃合されて子供たちが困っているんです。  だから,この方針も見直すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 219 ◯副議長(平井真千子君) 長田教育長。 220 ◯教育長(長田 淳君) 学校の統廃合につきましては,平成22年の学校園のあり方懇話会の意見等も踏まえまして取り組んできておりますが,現在,統合を行った学校のうち,当時は適正規模でございましたが,その後の状況変化などによって児童数が増加をし,過密化対策を実施している学校があるということは事実でございます。  やはり,統廃合に当たりましては,クラスだけでなく通学距離や通学の安全性,歴史的経緯など,様々な要素を総合的に検討いたしまして,地域や保護者の皆様の御意見,また子供たちの学びをいかに保障するかという観点も十分踏まえながら,引き続き望ましい学校環境の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 221 ◯副議長(平井真千子君) 森本君。 222 ◯54番(森本 真君) 本当に,今,ウイズコロナの対応をフェーズ2と言われましたけど,世界では,昨日段階で感染者945万人,死亡者48万人,毎日10万人単位で陽性者が拡大してる状況です。WHOは,パンデミックは加速していると警鐘を鳴らしています。  神戸市では,緊急事態宣言を解除して感染警戒期というふうに言われていますが,いつ,それこそパンデミックが起こっても不思議じゃないようです。  私言ってるのは,その今の状況に合わせて様々な計画を見直しをしないといけない。民間事業者もいろいろと考えてると思いますよ。神戸市は神戸市として,本当にこのままで大丈夫かと危惧する中身たくさん言いました。だから,検討していただきたいと思います。  私は,今やるべきことは,新型コロナウイルス感染症という見えざる敵との闘いに全力を注いで感染拡大を抑え込むことにより,市民の命を守ること,そして,市民の生活や神戸経済をしっかり支えることが神戸市に課せられた任務だというふうに思います。そういう思いで様々取り組んでいただきたいと要望して,終わります。 223 ◯副議長(平井真千子君) 御苦労さまでした。(拍手)  次に,24番伊藤めぐみ君。  (24番伊藤めぐみ登壇)(拍手) 224 ◯24番(伊藤めぐみ君) こうべ市民連合議員団の伊藤めぐみです。後半のかじ議員とともに一般質問をさせていただきます。  最初に,生活困窮者への自立支援についてお伺いいたします。  今回の新型コロナウイルスの休業要請によって,働く人の暮らしに様々な影響が出始めています。特に,不安定就労と言わる不規則・不安定,賃金や所得が極めて低い低賃金の労働者,臨時,日雇い,派遣やパート,アルバイトで暮らしている人たちがコロナウイルスの休業要請の影響を大きく受けています。  区役所の窓口での生活相談の件数は,昨年4月の650件から今年4月は1,067件,このうちコロナ関連の相談が3割を占めるなど増加しています。  今後,経済の悪化も懸念されることから,暮らしの相談などのセーフティーネットをさらに強める必要があると考えます。  例えば,路上で生活するホームレスの現状は,本市で把握している人数こそ,平成31年1月調査で49名と,ここ数年減少していますが,その一方でネットカフェ難民と言われるインターネットカフェで宿泊する人も増加しています。  また,家庭の事情があるとはいえ,行き場のない妊婦の方が路上生活をしている事例も神戸市内であるなど,この今までのホームレスの定義とは異なり,現在は生活困窮者や市民の貧困が目に見えにくい状態になっています。  本市は,これまでにもホームレス自立支援実施方針に基づき,NPO等の民間支援団体と共同で取り組んできましたが,行政として十分な支援を提供するために,生活困窮の高齢者や障害をお持ちの方,妊産婦や女性のホームレスなど,複雑化し可視化されにくいホームレスの現状をどのように把握し,支援策をさらに周知していくのか,御見解をお伺いいたします。  2番目に,神戸農業の活性化と移住促進について,お伺いいたします。  新型コロナウイルスをはじめ,今後起こり得る感染症に備えて,ポストコロナの時代を生きていくには,今こそ過密で暮らす都会から農村地域と都市部がミックスする神戸のほどよい都市形態を求めて移住を希望する方を取り込む千載一遇のチャンスであると考えます。  今年5月に発表された本市が進める神戸里山・農村地域活性化ビジョン,コロナを踏まえた新たな暮らしの在り方は,農地管理神戸方式の構築を目指したり,新規就農者,農業後継者の確保を目指すとしていますが,農村地域へ移住するのに必要な住宅が不足していたり,神戸市全体でこの農業を活性化させるというビジョンの打ち出しが,そもそも神戸市民に浸透していないなど,課題も山積していると考えます。  ウイズコロナの現在では,神戸の農村地域に関する情報発信や移住に関する質問をオンラインで対応することも可能です。今まで以上にICTを活用し,神戸に来なくても具体的な情報が提供できるよう取組を強化してはと考えますが,御見解をお伺いいたします。  3つ目に,安心して過ごせる学校づくりについてお伺いいたします。  新型コロナウイルスによる学校が休業の間に,子供たちには目に見えないストレスがたくさんかかり,授業が再開されても人と距離を空ける,大声で話さないなど,コロナ対策とはいえ,本来の子供らしさを封じてしまっており,コロナとの共生の難しさを感じます。  このようなウイズコロナの学校生活で,遅れた授業時数を埋める学習指導だけではなく,子供の声を聞くことやいじめや様々なストレスにも対処でき,乗り越えられる子供を育てる教育の実践を求めたいと考えます。
     休業明けからコロナの影響で学校を休んでいる児童・生徒が,小学校でも70名近くいるとお伺いしました。この夏休みを短縮した真夏の登校も続くことから,子供たちが精神的にも安定して学校が送れるよう十分に配慮した学校運営が必要と考えますが,御見解をお伺いいたします。  よろしくお願いいたします。 225 ◯副議長(平井真千子君) 久元市長。 226 ◯市長(久元喜造君) 伊藤議員の御質問にお答えを申し上げます。  私からは,神戸農業の活性化と移住促進につきまして,お答えを申し上げます。  伊藤議員よく御存じのところですが,神戸の農村・里山地域は,非常に大きな魅力を持っています。自然環境と文化遺産が一体的に保存をされている──様々な課題はありますが,これに磨きをかければ,多くの人々に移住の機会やあるいは訪問の機会を提供することができるのではないかというふうに考えてきました。  そこで,これは,新型コロナのウイルスというものは全然想定していなかったわけですけれども,この農業と里山を活性化する見地から,農業の振興と,それから移住・定住を目指した農村環境の整備,あるいは自然環境や文化遺産の保全というような観点からこのビジョンを策定をしたわけです。  今,伊藤議員が御指摘いただきましたように,このビジョンは,新型コロナウイルスの感染拡大の時期に入り,ウイズコロナの時代に新たなまた価値を持つことになったのではないかというふうに考えております。  同時に,これをより具体化していくためには,御指摘いただきましたように,情報をしっかりと発信をしていかなければなりません。その上で,ICTの活用というのは,大変重要です。これまでも市のホームページや専用サイトに,新規就農者向けの補助事業や資金貸付制度,農地の売買,賃借の情報などを掲載するなど,ICTを活用してきましたし,フェイスブックでの情報発信も行っております。  6月には,市内の農村部の魅力を発信するプロジェクトである,種はおよぐのオンライン座談会を開催をいたしました。一般にも公開をされまして,農家やデザイナー,イラストレーターなどの皆さんに活発に議論をしていただきました。4月にはオンライン移住就農相談会を実施をする予定です。  まだまだ面白い仕掛けはあろうかと思いますので,若手の皆さんの意見もしっかりとお聞きをして,こういう取組を進めていきたいと思いますし,また,東京での情報発信ということも大変重要で,東京事務所や東京で活躍をしていただいているエバンジェリストの2人の皆さんにも,この里山移住の神戸の農業の魅力発信ということについて,ぜひ様々なエリアを提供していただき,活躍をしていただきたいと考えております。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えさせていただきます。 227 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 228 ◯副市長(寺崎秀俊君) 今般の新型コロナウイルス感染症の影響によりまして,減収などの影響を被った方からの市役所への御相談,増えております。  生活困窮者自立支援法に基づく住宅確保給付金の対象拡大に伴いまして,この申請が大変増加しておりまして,答弁をいたしましたとおり,令和2年4月から5月末の申請数は1,330件に至っております。  本市におきましては,平成27年──同法が施行されましたことに伴いまして,各区に,くらし支援窓口を設置し,選任の相談員がこの住居確保給付金をはじめとする相談支援を実施してきてるとこでございます。  令和元年度新規の相談件数は2,835件,その相談内容は,収入,生活費,仕事探しや就職,住まい,病気や健康障害などがございます。こうした状況を踏まえまして,各区の社会福祉協議会に地域福祉ネットワーカーを複数──全市で20名配置しております。支援を必要とする方を待っているのみではなく,地域社会に埋もれた個別課題をキャッチするためのアウトリーチをはじめ,既存の制度へのつなぎなどの対応を,くらし支援窓口と連携して実施してるとこでございます。  いずれにしましても,議員御指摘のとおり,しっかりとした広報をすることが必要であります。様々な機会を捉えまして,必要な方に必要な支援が届くよう,広報・周知に徹底してまいりたいと考えております。 229 ◯副議長(平井真千子君) 長田教育長。 230 ◯教育長(長田 淳君) 私から,安心して過ごせる学校づくりについて,お答えを申し上げます。  議員御指摘のとおり,児童・生徒は長期間の臨時休業を経験をいたしまして,6月から学校は再開をしたものの,新しい生活様式の下で今後は夏休みの短縮や行事内容の見直しなどもございまして,これまで以上に心のケアを図っていくことが重要であると考えております。  臨時休業中には,家庭で取り組んでもらう課題を回収する際の学習状況の確認を含め,週1回,電話連絡や家庭訪問を行い,児童・生徒の生活状況や心身の健康状態等を把握するように,各校に対し指導をいたしました。  また,スクールカウンセラーの相談につきまして,通常の面談に加えて携帯電話による相談もできるように対応を行ったところでございます。  6月の学校再開前には,各校で担当のスクールカウンセラーが講師になりまして,教職員を対象に長期休業後の児童・生徒に起こり得る状況等に関する研修を実施したり,また,再開後には,児童・生徒や保護者に対して体調や休業期間中の生活の様子などを質問する生活アンケート,こういったことを実施するように各学校園に徹底を図ったところでございます。  現在,各校では,この生活アンケートを基に,児童・生徒の状況を把握をして,スクールカウンセラーとも情報共有を行っております。  今後,このアンケート結果を踏まえて,引き続き児童・生徒の様子を丁寧に観察をし,積極的に声かけを行ったり,必要に応じて個別面談を実施をしていくこととしております。  また,不安から登校できていない児童・生徒も一定数いることから,少しでも気になる児童・生徒や登校できていない児童・生徒に対しましては,積極的にスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとも情報共有を行うとともに,電話連絡や家庭訪問により適宜状況を把握をし,積極的に対応を行っていくこととしております。  さらには,必要に応じまして,こども家庭センターや警察等の関係機関とも緊密に連携を図りながら,様々な面で学校生活が制限されるというこの特殊な状況の中でも,児童・生徒が安心して過ごせるように取り組んでまいりたいと考えております。 231 ◯副議長(平井真千子君) 伊藤君。 232 ◯24番(伊藤めぐみ君) ありがとうございました。  1問目の生活困窮者への自立支援につきまして,再質問させていただきます。  先ほど,妊婦のホームレスの方のことにも触れましたが,生活困窮の状態にある妊娠中の女性とおなかの中の命を守る仕組み,これの強化をすべきだと考えております。出産を経て就労などの生活の自立までは,シングルで子供を育てていく女性にとっては幾つもの壁があり,命の危険にもさらされるなどリスクが大きいです。  北区のマナ助産院というところに併設されております,小さないのちのドアというところがあります。この4月,5月で思いがけない妊娠の相談も増えており,長年の懸案事項であった行き場のない妊婦が長期間宿泊できるマタニティーホームの建設も進んでいます。神戸市でも,この小さないのちのドアのような妊娠,出産から産後の自立までを一貫してケアする事業者を行政として支援すべきではないかと考えますが,御見解をお伺いいたします。 233 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 234 ◯副市長(寺崎秀俊君) 議員御指摘のような行き場のない妊婦の方に対する支援,必要性,私どもも十分認識しております。  平成27年2月より,兵庫県と一体的に,思いがけない妊娠SOS相談事業を兵庫県助産師会に委託し,妊娠に戸惑っておられる妊婦等に対する相談を電話とメールで週2回実施してきておりました。  国におきましては,令和2年度より予期せぬ妊娠など,悩みや不安を抱えた若年妊婦等が身近な地域で必要な支援が受けられるよう,若年妊婦等支援事業を創設されたところでございまして,本市も兵庫県と共同で不安や悩みを抱える若年妊婦等支援事業の実施を予定しているところでございます。  この中では,相談業務だけではなく,妊娠中から出産,産後の子育てを想定した支援計画が必要でございまして,関係機関の連携につきまして,専門家の意見をお伺いするために連絡協議会を開催することを予定しております。  今年度,具体的には,秋以降──10月ごろから民間事業者に委託いたしまして事業を開始する予定にしてございます。  こういった妊婦からの相談につきましては,神戸市域に限らず広域からの御相談が寄せられる傾向もございますことから,兵庫県としっかりと連携して,取り組んでまいりたいと考えております。 235 ◯副議長(平井真千子君) 伊藤君。 236 ◯24番(伊藤めぐみ君) ありがとうございます。  妊娠SOSの電話相談が予算もつきまして,これから充実されますし,若年妊婦の特に,やはり支援が必要な若い女性の思いがけない妊娠に対する相談体制も,これから連絡協議会で進められるということですので,御期待をしておきます。  そして,小さないのちのドアを少し御紹介させていただきますと,2018年9月にマナ助産院の一角に開所されまして,思いがけない妊娠で育てることができないと途方に暮れている妊婦や,出産後,育てることが困難だと追い詰められている女性が24時間で来所,又は電話で相談することができます。  開所から今年5月までに相談件数は4,000件以上となっております。相談者は20代が6割近くを占めますが,10代も1割いらっしゃいます。相談時間は6割が夜間の相談であり,未婚女性からの相談が7割近くと思いがけない妊娠での相談,そして,本当に自立まで寄り添っていただける,そんな大切な場所となっております。こちらの支援もよろしくお願いいたします。  そして,そこの滞在されました方のお言葉を御紹介したいと思います。  「電話をしたとき絶望の中にいたんです。でも電話をして,来ませんか,そう言ってもらえたとき,一筋の光が見えたんです。今,こうして赤ちゃんと過ごせること,小さないのちのドアがあったからです。心から感謝しています。」  私も訪問させていただきましたときには,生まれて数日という赤ちゃんがいらっしゃいました。また「無事に出産をいたしました。特別養子縁組として里親さんに託すことになりましたが,新しい命をつなげられて本当によかったと思います。生まれた子の幸せを願っていきたいと思います。これからどうしたらいいか分からなかった私に道を与えてくださって本当にありがとうございました。」こういった声が寄せられております。  ぜひ,神戸市でもこういった,こども家庭局と,そしてまた,保護される福祉局が連携をして行き場のないホームレスに陥る妊婦さんにも手を差し伸べていただけますように,よろしくお願いいたします。  生活困窮のことで再質問をさせていただきます。  生活保護の受給者の方には,1人での生活が困難な方や,またさらなる支援が必要になるなど問題が複雑化しています。若い世代の方でも暮らしに行き詰まったときに適切な保護を受けるには,区役所の相談窓口につながることが必要です。区役所の業務の中でも対応が難しい事例が多く,きめ細やかに対応するには,ケースワーカーが様々な事例を学び支援につなげていくことが重要です。ネット相談や電話での相談だけでは対応できない,こういった生活保護の相談現場でケースワーカーの負担軽減を図るための業務の改善や,人員体制の拡充を図るなど,体制を強化すべきと思いますが,御見解をお伺いいたします。 237 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 238 ◯副市長(寺崎秀俊君) 生活困窮者の自立支援につきましては,平成28年度より相談体制を強化するために,各区,支所にくらし支援係長を配置しますとともに,生活保護の選任の面談員を増員するなどして相談に対応してきてるところでございます。  それに加えまして,今,議員から御指摘のありましたように,ケースワーカーにつきましては,事務作業が非常に多いという御指摘がございます。これは,久元市長からの指示によりまして,既に大幅な事務の改善に取り組んでるとこでございまして,ケースワーカーが本来の業務であります保護を必要とされる方へのケア,指導,支援,こういったものに集中できるような事務改善に取り組んでるところでございます。  いずれにいたしましても,今般のコロナ禍の影響によりまして,相談件数が大きく増加しているのが事実でございます。面接員の体制の見直しも視野に入れまして,しっかりと対応を検討してまいりたいと考えております。 239 ◯副議長(平井真千子君) 伊藤君。 240 ◯24番(伊藤めぐみ君) ありがとうございます。  業務の改善をしながら,本当に暮らしに行き詰まったときに相談窓口,区役所を頼りに来られる方を,忙しいからといってすごく簡単な面談で済ませるのではなく,丁寧な相談をしていただけるように体制の拡充をよろしくお願いいたします。  神戸市の職員の方も業務の改善ができる部署とそうではない部署があると思います。やはり,人の相談に乗る,そして暮らしの相談事,複雑化しておりますので,そういったところの業務改善は,人を減らすのではなく,人を増やすという方針で行っていただきたいと思います。  それでは,神戸の農業の活性化につきまして,市長から答弁をいただきました。今でもオンラインを通しての情報発信がされておりますが,本当にこのコロナの時代をこれからどういった──都会の過密の中で生きていくのか,それとも空気のよい自然豊かなところで暮らしていくのか,たくさんの方が考えられたと思います。  そして,やはり農村地域というのを選ばれる方もいらっしゃいますので,ぜひこれを大きな機会だと捉まえて積極的に政策を打ち出していっていただきたいと思います。  そこで,再質問させていただきますが,特に,北区には農村の近くに多くの住宅地が控えております。空き家も増えている現状があります。そこで,今の空き家バンク制度をさらにエリアや件数を増やして空き家の利活用促進とそこに住みながら既存の農家へ就農体験に通うなど,農家でのインターンシップ体験をするような農業のトライアル事業をしてはどうかと御提案いたします。  そして,既存の農業のイメージを覆す若者ですとか女性に特化した,例えば農業女子プロジェクトの推進や神戸市ならではの農業という仕事を選択するメリットの提示が必要だと考えます。漠然と神戸で農業しませんかという呼びかけだけではなく,農業に興味を持つ方や若い新規就農予定者にもう一段ハードルを下げた神戸市独自の取組を実施してはいかがでしょうか。 241 ◯副議長(平井真千子君) 岡口副市長。 242 ◯副市長(岡口憲義君) 御提案がありました空き家バンクの拡大につきましては,これは,我々としてもしたいのはやまやまなんですが,なかなか問題がございます。やっぱり一番の問題は,所有者の方の御協力ということでございますので,今後ともそういった拡大に向けて,課題の解決に取り組みながら,御提案も踏まえながら,具体的な検討をしていきたいと思います。  それから,若者,女性の新規就農ということについてでありますが,農業分野におきまして,若者や女性が地域の担い手として貴重な存在になってるという認識を我々は持っております。例えば,女性でありますと実際,本市で就農していただいている女性の割合は約2割となっておりますが,ますます活躍をしていただきたいと思っております。  この若者や女性をターゲットとした取組といたしまして,例えば,今,本市におきましては,土曜日の朝に東遊園地で開催しておりますファーマーズマーケットがございます。ここでは多くの若手農業者又は女性農業者の方が出店をしており,市民の方々に野菜や販売をしながら,そのレシピを説明する,また有名レストランに直接野菜を卸すなどの活躍をされている,その姿が見られます。  こういった新たな農業者のスタイルが発信されることにより農業のイメージも変わり,若い方また女性の方の就農につながるのではないかというように考えてるところでございます。  加えまして,規制緩和を活用して整備をした淡河町の里づくりの拠点施設におきまして,9月から地域おこし協力隊が従事する農業スクールが開校いたします。これは,農業と農業以外の仕事の両立を目指す人のためのスクールでございまして,若者また女性も気軽に農業に参入していただくきっかけにできないかと考えているところでございます。  こういった取組を着実に進めますとともに,こういった取組以外にも様々なアイデアがあろうかと思います。いろんなアイデアを加えながら,この若者・女性の就農推進に取り組んでいきたいと思います。  以上です。 243 ◯副議長(平井真千子君) 伊藤君。 244 ◯24番(伊藤めぐみ君) ありがとうございます。  農業スクールの開校ということで,県が営農学校をしておりますが,神戸市でも独自にできたらいいなと思っておりましたので,ぜひ,淡河町でのスクールの取組に期待をしたいと思います。  そして,特に,子育て世帯が移住してくるには,農村地域にある公立学校という教育のインフラを使って,例えば,小・中の一貫校として9年間の特色ある教育を提供したり,また,農村地域ではありますがICT教育を強化した学校の整備など,子育て世帯が移住先として神戸の農村地域を選択するような施策を展開してはどうかと思いますが,御見解をお伺いいたします。 245 ◯副議長(平井真千子君) 長田教育長。 246 ◯教育長(長田 淳君) 農村地域の学校につきましては,これまでも自然豊かな環境を生かし農業体験や自然観察など特色ある教育を行っておりまして,魅力ある学校づくりに取り組んできているところでございます。  このたびの神戸里山・農村地域活性化ビジョンにおきましても,まちの将来像やインフラ,学校など農村地域特有の課題について,地域住民とともに考え,住みたい,住み続けたいまちづくりに取り組むというふうにされております。  私どもといたしましても,今後,それぞれの地域や学校の実情に応じまして,小学校と中学校との一体的な教育に向けた連携強化でありますとか,オンライン授業といったようなことなども含めまして,特色ある教育活動に取り組んでいくために,地域の皆様や保護者の皆様と意見交換をさせていただきながら,具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。  また,このような取組につきまして,情報発信ということも非常に重要でございますので,各関係部局とも連携をしながら,里山暮らしのホームページやハンドブックを活用するなど,子育て世帯が移住先として農村地域を選択してもらえるように,教育委員会といたしましても効果的な情報発信に取り組んでまいりたいと考えております。 247 ◯副議長(平井真千子君) 伊藤君。 248 ◯24番(伊藤めぐみ君) ありがとうございます。  農村地域といえどもたくさんの小・中学校──歴史ある小・中学校がありますので,神戸市内のそういった教育インフラをぜひ特色ある教育を打ち出して日本全体に発信していただきたいと思います。  そして,3つ目の質問ですが,神戸市の北区ですとか西区の豊かな自然に恵まれた地域のポテンシャルの高さ,これをもっと積極的に活用して,農業人口ですとか農業に関心を持つ方の裾野を広げることが重要だと考えます。  例えば,今も行われております果実狩りですとか芋掘り体験,そして古民家の宿泊体験など,既存の農業観光資源を洗い出して,それをさらに拡充することや,市民向けの貸農園の拡充に取り組んでいただきたいと思います。  そして,ポストコロナのマイクロツーリズムに対応して,身近でできる体験型の野菜収穫の体験事業を──これは淡路島などで行われておりますが,これを民間と共同で行うなど,食都神戸を広めて農業振興を図る事業をさらに強力に推進すべきと考えますが,御見解をお伺いいたします。 249 ◯副議長(平井真千子君) 岡口副市長。 250 ◯副市長(岡口憲義君) 今のおっしゃった施策のことについては,私も同感でございます。  今,本市では御案内のとおり,御紹介もありましたが,イチゴ狩りなど,様々な観光農園や貸農園,また稲作体験などの農業体験,それからわらづくりなどの田舎体験,こういった様々な交流体験が行われております。  農村地域には,さらに人々に大切にされてきた歴史ある神社・仏閣,また伝統あるお祭りなど歴史的・文化的な農村資源も多く存在をしております。  農家民泊について少しお話しいたしますと,神戸市では昨年,ラグビーワールドカップの期間中に農村ホームステイ事業として農村地域の民家に泊まる事業を,これは試験的に実施いたしました。6組の宿泊がございましたが,かやぶき民家での宿泊や農家料理などが大変好評であったと聞いております。実施していただいた農家の方からは,機会があれば再度実施したい,また地域の祭りの際などにも実施していきたいと,将来的には恒常的な農泊につなげたいというお話も聞いておりまして,お話にありました農業体験も含めた──野菜狩りも含めたようなことについても現実的ではないかなというのも考えるところでございます。  こういった農村資源を有効に使った農村ツーリズムの推進など,農村地域の様々なコンテンツを有機的につなげ,また,交流の幅を広げることにより農業・農村地域の活性化,そして移住の促進につなげていきたいと思います。  以上です。 251 ◯副議長(平井真千子君) 伊藤君。 252 ◯24番(伊藤めぐみ君) ありがとうございます。  ワールドカップの間にそういった取組が行われてるとは存じ上げませんでしたが,神戸でワールドカップを楽しみながら──ラグビーを楽しみながら,そういった里山・農村地域での宿泊体験ができたということは,とても大きなことになったんじゃないかなと思います。そういった外国の方も,また今後,ポストコロナのときには受け入れられるように,また,私たち地域の関西圏の方でも,ぜひ神戸に遊びにきたついでに農村地域での移住を考えるステップの1つとして農村宿泊体験などができるようにと思いますので,取組をよろしくお願いいたします。  今までのこの神戸市の持っているポテンシャルの高さが,いよいよこれから発揮できるときだと考えます。持続可能な農業,この神戸市の都市近郊農業をさらに振興させながら,新たな移住促進を強力に進めていただけますようにお願いいたします。  それでは最後の,安心して過ごせる学校づくりについて,再質問させていただきます。  昨年は,残念ながら教員間パワハラ問題が明らかになりました。子供だけでなく,教員も安心して過ごせる学校づくりのために,今年から教育委員会に監理室や地区統括官が新たに設けられました。今年度は例年とは異なる日常で,教員にとっては日々の消毒作業など,多大な負担が生じています。  感染症対策を優先し,全力を尽くしている今こそ,この新たな部署の力も十分に発揮していただき,学校現場の声を聞き,そして学校現場を支援しながら神戸の教育の再生に向けて取り組んでいただきたいと考えますが,御見解をお伺いいたします。
    253 ◯副議長(平井真千子君) 長田教育長。 254 ◯教育長(長田 淳君) 教育委員会のガバナンスの強化を図るための体制構築の要の組織といたしまして,今年度より監理室を設置をしたところでございます。また,併せまして地区統括官や弁護士であります学校法務専門官も同時に配置をいたしまして,学校や教職員の状況をつぶさに把握をするとともに,学校の抱える課題の解決等に必要な支援や指導を積極的に行っているところでございます。  地区統括官は,先般の緊急事態宣言下におきましては,残念ながら学校訪問はできなかったわけでありますが,その間におきましても電話により学校の状況を適宜確認をするとともに,また,全校的に取り組むべき事柄につきましては,周知・徹底を図ったところでございます。学校再開後は,精力的に学校を巡回をしておりまして,分散登校の様子,あるいは子供の様子,そしてまた,感染防止対策の状況等を直接確認するなど情報収集に努めるとともに,校長等からの相談に対しまして,教育委員会としての対応方針を分かりやすく説明をするなど,学校現場と事務局のつなぎ役として,私自身は,スタートしたばかりではございますが,まずは有効に機能しているものと感じております。  学校法務専門官につきましても,保護者からの要望や通報等に対して,法的な観点から助言するなど非常に好評と聞いております。  いずれにしましても,この地区統括官や学校法務専門官をはじめとする監理室が,学校現場が抱える課題を丁寧に聞き取りまして,校長が学校をしっかりとマネジメントできるよう積極的に支援をしていくことで組織風土改革,また神戸の教育の再生ということにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 255 ◯副議長(平井真千子君) 伊藤君。 256 ◯24番(伊藤めぐみ君) ありがとうございました。  ぜひ,ボトムアップ型の改革を進めていただきたいと思います。  学校現場と教育委員会の意見の交換する場所を,形式的ではなく定期的に設定するなど,そして,また,神戸市の教育委員会の行政職員の方が学校での実地研修をされるこの体験もぜひ今年も行っていただきまして,学校現場のニーズですとか課題を把握していただけ,そして学校の教育の──安心して過ごせる学校づくりをしていただきたいと思います。  私からは,以上です。ありがとうございました。(拍手) 257 ◯副議長(平井真千子君) 御苦労さまでした。  次に,7番かじ幸夫君。  (7番かじ幸夫君登壇)(拍手) 258 ◯7番(かじ幸夫君) こうべ市民連合かじ幸夫でございます。伊藤めぐみ議員に引き続き,一般質問として,神戸のまちの元気を取り戻す,こういう立場で4項目質問をさせていただきます。  まず,1点目にウオーターフロントにおける夜型観光の誘致についてであります。  飲食業を含む市内の観光関連事業者は,新型コロナウイルス感染症の影響で大きな打撃を受けましたが,緊急事態宣言の解除後,立て直しに向けて努力をされております。常置店舗での運営に加え,デリバリーをはじめサテライト店舗などでの運営へと工夫を凝らし,まさに歯を食いしばって日々の事業運営に当たられています。  国は,都道府県をまたぐ人の移動自粛について,6月19日以降,全国で緩和されており,今後,段階的な移行期間を踏まえても夏以降には本格的に国内観光の再開に向け取組が進んでいくことが予想されます。  我が会派では,宿泊を伴う夜型観光施策として神戸夜市の実施を,これまで訴えてまいりました。第2波,第3波の影響や社会経済活動の進捗状況,観光を伴う人の移動など不透明な部分もありますが,今後のウイズコロナ時代を踏まえつつ,感染予防には細心の注意を払いながら,屋外かつ夜型観光イベントの誘致,開催に至ることができれば,市内の事業者の支援に加え,夜のにぎわいも生み出すことができると考えます。  会場としては,ポートタワーやメリケンパーク,BE KOBEモニュメントなど,神戸のランドマークが多く位置し十分な広さが確保できるウオーターフロントエリアが適当と考えておりますが,見解をお伺いします。  次に,2点目,水素エネルギー事業の今後の展開についてであります。  昨年10月の一般質問の際にも,水素利活用事業の推進として伺いました。その後も事業の積極的な推進や水素サプライチェーン構築に向けた実証事業など,先駆的な取組を行っていただいております。  今後の展開として,燃料電池自動車の普及や燃料電池バスの導入こそが,市民にとって水素エネルギー事業をより身近に感じるものになると考えております。  そこで,鶏が先か卵が先か,いわゆる自動車やバスの普及が先なのか,水素ステーションの増設が先なのか,この命題について,やはり先に水素ステーションを増設をし,利便性を高めておくことがより効果的ではないかと考えております。  今年度,当局では,適地調査等を実施されておると伺っておりますが,水素ステーションの設置・増設について,今後どのように施策を展開されるのか,見解をお伺いいたします。  3点目に,西区役所玉津庁舎の利活用についてであります。  西区役所新庁舎は,令和3年度中に供用開始として,現在,工事が進められております。西神中央全体のリニューアルを含め,西区の中心部がさらに活性化されていくことに期待しているところであります。  一方で,現在の西区役所については,玉津支所として運営されることが決定しており,昨年3月には,区民まちづくり会議において玉津庁舎の在り方が示され,その後,区民からの意見も集約をされております。  そこで,まず,今後の庁舎移転及び玉津支所開設に向けた具体的なスケジュールをお伺いします。  また,区民からの意見・要望を受けた上で,玉津支所の具体的な機能など,今後の運用方針について,現在までの検討状況をお伺いします。  最後,4点目です。  神戸っ子応援団事業についてであります。  神戸っ子応援団は,家庭,地域,学校,神戸市が一体となって,地域ぐるみで子供たちの育ちを支え応援していく取組であり,全ての中学校区ごとに1応援団が活動しており,地域団体や地域住民など熱意を持った方々のボランティアによって日々の活動が成り立っています。また,この事業は,文科省の学校支援地域本部事業を引き継ぐ形で立ち上がり,事業開始から10年以上が経過をしています。活動の内容は,それぞれ地域によって独自性が高く,地域の特色を生かしながら学校と一緒になって子供たちに関わってくださっていると認識をしております。学校に求められるものが増えている一方,教職員の業務負担軽減も強く求められている中,登下校の見守りや学習支援など,子供たちの支援に関わる神戸っ子応援団の存在は,非常に大きいと考えております。  加えて,コロナ禍の中,感染対策に取り組みながら学校生活を再開をしている現状において,学校現場を支える応援団の活動について,市としても後押しをしていただく,そういった必要があると考えますが,見解をお伺いをいたします。  以上,4点,どうぞよろしくお願いいたします。 259 ◯副議長(平井真千子君) 久元市長。 260 ◯市長(久元喜造君) かじ議員の御質問にお答えを申し上げます。  最初に,ウオーターフロントにおける夜型観光の誘致につきまして,お答えを申し上げます。  以前からウオーターフロントエリアにおいて夜市を開催をしたらどうかという御指摘をいただいてきました。私は,ぜひ前向きに考えるべきではないかというふうに考えてきまして,昨年度いただきました御指摘を踏まえ,ウオーターフロントにおいて民間事業者主体の夜型イベント──夜市のようなイメージで開催を検討しておりました。しかし,残念ながら新型コロナウイルスの影響によりまして開催には至らないという結果になりました。  一方で,ウオーターフロントの取組ではありませんが,都心三宮のエリアの再整備におきまして,今年度,神戸阪急東側の道路を交通規制をいたしまして,にぎわいを創出する社会実験も予定をしておりました。その際に,夜のにぎわい創出も検討をしておりましたけれども,これも新型コロナの影響で地元の意向もあり,この社会実験につきましては延期をするということになりました。  そういう状況にありますけれども,ぜひ,このウオーターフロントエリアで夜市を開催をしたいというふうに考えておりまして,政府の示すイベント開催制限の目安や,新型コロナウイルスの終息の状況を注視しながら,まずは,期間限定で開催ができないか検討をしていきたいと考えております。  水素エネルギーの利活用につきまして,お答えを申し上げます。  まさに,卵が先か鶏が先かというような表現で,私どもも中で議論をするときに表現を使うことがあります。これは,どちらが先かというのはなかなか難しいわけですけれども,水素ステーションの誘致が必要であるということは,これは当然のことだというふうに思います。  今年度につきましては,特に中央区,灘区,東灘区を重点地区に位置づけまして,水素ステーションの誘致のための適地調査を開始をいたしました。調査結果を実効性あるものにするために,運営事業者の掘り起こしを併せて行うこととしております。既存の水素ステーション運営事業者だけではなくて,水素小売サービスステーション,メーカー系自動車販売店,トラック運輸業,LPガス・都市ガス事業者,産業ガス事業者などを想定をしております。  ただ,民間事業者におきましては,新型コロナウイルスの影響があり,将来を見据えた先行投資が難しいというような状況は否定できません。しかしながら,この水素エネルギーは必ず,これは将来活用が想定されるわけでありますし,神戸もこの水素エネルギーのサプライチェーンの構築など,重要な未来の産業育成という観点からも進めてきましたので,ステーションの誘致につきましては,全力で取り組んでいきたいと思います。  併せて,この燃料電池自動車が普及しないままに水素ステーションが仮に開業したといたしましても,なかなかこれは採算性が非常に厳しいことになりますから,燃料電池自動車の普及も並行して行っていくということも重要であると考えておりますので,この点につきまして,新たな政策展開ができないかも含めて検討していきたいと考えております。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えをさせていただきます。 261 ◯副議長(平井真千子君) 岡口副市長。 262 ◯副市長(岡口憲義君) 私から,玉津庁舎の在り方について,御答弁を申し上げます。  玉津庁舎につきましては,区役所移転後も玉津周辺の住民の皆さんにとりまして,サービスが著しく低下しないよう支所を設置し,現在の西神中央出張所より取扱い業務を拡充することとしております。庁舎の活用に当たりましては,平成31年3月の区民まちづくり会議におきまして,玉津庁舎の2階分程度のスペースを使って支所を設置すること。また,空きスペースの活用につきまして,市民の皆様の意見を踏まえながら,具体的な活用案を検討していくこと等の方針を立てたところでございます。  市民の皆様からの意見の募集に当たりましては,区民まちづくり会議及び神戸市ホームページにおいて,平成31年の3月11日から4月5日の期間で玉津庁舎の在り方について意見公募を行った結果,65件の意見を頂いたところでございます。この市民意見を基に,地域福祉センターや多目的ホール,図書コーナー,学習室など,地域住民が利用しやすい施設を候補とする活用素案を策定しているところでございます。  現在,コロナ禍もあり,昨年度末に予定していた案の説明ができていない状況にございますが,この夏には市民,地域住民の皆様も含め,もちろん市会にも説明できる機会を持ちたいと考えております。  スケジュールでございますが,令和3年度中の西区役所移転に合わせて,現玉津庁舎に玉津支所の暫定窓口を開設し,令和4年から5年度に改修工事,そして,令和5年度後半には玉津庁舎全体でのリニューアルオープンを予定しており,全体のスケジュールに影響がないよう進めていきたいと考えております。 263 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 264 ◯副市長(寺崎秀俊君) 私のほうから神戸っ子応援団事業について,御答弁申し上げます。  この取組は,平成20年度より文科省の補助を活用し,実施可能な中学校区から活動を開始したところでございまして,平成25年度末には全中学校区において応援団がスタートしたところでございます。その活動内容は御案内のとおり,学習補助,特別支援教育の補助,部活動の補助,環境整備,見守り,安全確保など多岐にわたっております。  できる人ができるときにできることから,これをキャッチフレーズにしておりまして,地域の皆さんがボランティアで子供たちの学びや体験,あるいは,安全・安心のために協力してくださっておられます。  御指摘のとおり,ウイズコロナの時代におきまして,子供たちが長い学校休業中の期間を強いられておりました。そして,今は学校が再開しておりますけども,この子供たちの見守り,非常に重要な課題になってると考えております。  市といたしましては,応援団の活動を推し進めるために,これまで説明会,報告会,マニュアルの配付などを通じて,活動のポイントや他の応援団の特色ある実践事例を紹介したり,財政面におきまして,文科省の補助が終了した後も,神戸市独自で活動予算,1応援団につき年間5万円ではございますが,助成をしたり,ボランティア保険料確保するなどの取組を行ってきたところでございます。  引き続き,このウイズコロナの時代において活動を進めるに当たっての御苦労は多いかと存じますけれども,地域の皆様の力の発揮をいただきますよう,市としてもしっかりと取組を応援してまいりたいと考えております。 265 ◯副議長(平井真千子君) かじ君。 266 ◯7番(かじ幸夫君) もう質問の多くを前進をした回答もいただいて,私からは以上──いや冗談ですよ,ぐらいですけど,あえて,まず1点目から順次要望なり再質問をさせていただきたいわけですが,まず,ウオーターフロント,今年度,コロナがなければということを想像しますと,本当に残念だったなというふうに感じますし,また,実はこの質問を上げるときにも,このコロナのことを私はどう捉えてどう訴えるのかとちょっと悩みました。本当に困ってる方たちを助ける,これは当たり前のこととしてやっていただきたいんですが,この質問の冒頭にも言ったように,本当に元気を取り戻すための施策として,ひとつ前向きに考えていただいておるということに安心をしました。  ちょっと具体的に,これはもう再質問じゃなく,私の要望とアイデアとちょっとした細かい話ですけど,候補地については,メリケンパークと当初,私言いましたけど,みなとのもり公園,しおさい公園──しおさいにはBE KOBEもありますよね。そういったところが有力な候補地と考えてまして,できれば3か所同時に同日にやっていただきたいぐらいの思いを持ってまして,ファーマーズマーケットも今年度からは箇所が増えて,先ほど伊藤めぐみ議員の質問にもありましたけれども,農業──神戸の農業を知っていただく,こういった意味でもああいう取組も一緒にできないのかな。もしくは神戸ガス燈通りでハーバーマーケットというのを取り組まれてまして,僕もちょっと偶然見たわけですが,ああいう取組も参考にしていただけたらというふうに思っています。  屋台型の店舗がばっと並んでいるという──ごめんなさい,市長,イメージをしていただいたらありがたいんですが,と思ってるんですけど,この屋台型がある一部には,今,経済観光局取り組んでいただいてます食のビジネスのスタートアップ支援事業と,いわゆるキッチンカーですね。これも,今,市と一緒になってキッチンカーの事業者が盛り上げようということで取り組まれてると伺ってますんで,こういったものも一堂に集約していただければというふうに思ってます。本当に盛り上げに寄与できるんじゃないかなと。  もう1つ,僕は今回の提案というか一般質問上げるに当たって一番思ったのは,神戸まつりが残念なことに延期と──50回目でした,メモリアルです。なくなりませんので,来年ということなんですけど,神戸まつりは比較的お昼間のにぎわいというふうに捉えてるんですが,できればその神戸まつりの夜バージョン,ナイトイン神戸まつりというのをすごく僕はイメージしてて,本当に神戸の事業者の皆さんとか市民が神戸の祭りによって1日そこに集うことによって,神戸を愛する,神戸に住んでてよかったな,神戸の事業者も私たちのことをもっと市民の人知ってほしいというブースがたくさんたくさんあるというような絵を,私は少し想像してます。  それに加えて,実は,神戸にはたくさんのキャラクターがいますよね。この夜型観光と併せて──合うとんかということを言われるかもしれませんけど,たくさんの区のキャラクターから各局のキャラクターから,幹部の皆さん頭に──あの倉庫に眠ってません,大丈夫です。あのキャラクターがこの夜型観光,神戸市が民間の事業者と一緒になってやってるこの祭りの至るところにキャラクターがいる。これを僕は着ぐるみと思ってませんから。いわゆる職員ですよ──キャラクター全員。1人の職員として神戸の盛り上げに寄与していただく,こういうこともアイデアとしてぜひ残しておいてほしいなというふうに思ってます。  また,その会場に行きますと,辻,辻にはジャズバンドが生演奏とかしとってみなさい,すごく本当にコロナを一緒に乗り越えようと,コロナで大変だけど,何とか元気を出していこうということをできるんじゃないかなというふうに思ってます。  ちょっとくどくどとなりましたけれども,くれぐれも感染予防なりコロナの2波,3波等は十分意識をしていただきながら,この夜型観光の誘致というのを民間事業者と一緒になって,少し民間事業者体力落ちてるんであれば,神戸市として何とか場所の提供なりアイデアということを進めていってほしいと思います。  特に,若い世代の職員の皆さんが,この取組を通じて,いろんなことをアイデアを出し合ってチャレンジをしていただけたらなというふうに思ってますんで,併せて,これは要望としておきます。ちょっと雑多な話ですみませんでした。  2点目の水素エネルギー事業の今後の展開については,1点再質問させていただきます。  現在,港島トンネルの入り口西側に交通局の中央営業所があります。営業所の規模を見ると,現在の運行本数なり在籍車両数などを考慮しても土地に十分余裕があると感じてます。また,現在,ポートアイランドには多くのバス事業者が営業所を構えていて,三宮のターミナルに向かって回送路線として中央営業所の周りの幹線道路をバスがばんばん走ってます。  今後,一般の燃料電池自動車が普及をする,また近い将来,民間バス事業者の力も借りて燃料電池バスの導入,こういったことを見据えるとすれば,中央営業所というのは一般の車にもバスにも対応した水素ステーションの設置場所として好立地ではないかなというふうに思ってます。  この候補地の1つとして,ぜひ検討いただければと考えておりますが,いかがでしょうか。 267 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 268 ◯副市長(寺崎秀俊君) 水素ステーションの適地調査につきましては,自動車の通行量でございますとか水素の輸送ルートの利便性,さらには法規制,こういったものを考慮して適地を絞り込むことが必要であると考えております。  また,水素ステーションの運営を行う運営者の利益を考慮して,持続可能な場所にする,そういったものにしていくことも重要でございます。  今,議員から具体的な場所の御提示もいただきましたけれども,現在,市といたしましても様々な可能性を考慮しながら,適地の検討を行っているとこでございまして,しっかりとこの検討を深めてまいりたいと思っております。 269 ◯副議長(平井真千子君) かじ君。 270 ◯7番(かじ幸夫君) 検討を深めていただくことに加えて,これ公有財産ですから,改めて土地を買う,土地を選別するというよりは,交通局から借り上げるという手法もあるんではないかなと思ってます。  例えば,借り上げるに当たって借地料については,これはその借地料をもって交通局は水素バスを購入をするという費用にも充てるとか,そういった形で柔軟な発想で取り組んでいただけたらというふうに思ってますし,公有財産の有用な土地活用ではないかなと思ってますんで,ぜひよろしくお願いいたします。  ちょっと水素の車のことでも少し調べると,一般車のほうですけど,ホンダがこの燃料電池車については,実は今月です──6月11日から個人向けのリースが始まりました。ごめんなさい,金額まで調べられませんでした。ただ,市内の市民の方が,より利用しやすくなったんじゃないかなというふうに思いますし,また,トヨタも年末に向けて,今の未来の次期型,次のタイプ,これは少し金額も安価な形で発売をされるというふうに聞いてます。少しずつですが,機運が高まってるなというふうに思いますので,この件もコロナの大変な状況下ではありますけど,神戸市が今やろうとしている水素スマートシティ神戸構想,この理念を忘れずに,この熱を消すことがないように取り組んでいっていただきたいなというふうに思っております。  これについては,要望としておきます。  次,3点目の西区玉津庁舎についてであります。これも1点再質問させていただきます。  西区役所のほうが設置をされて随分年数たちました。玉津支所として新たに整備するに当たっては,これは当然です──バリアフリー対策をお願いしたいということや,地域の拠点として魅力のある建物にリノベーションしていただきたいと考えております。  これは,ちょっと塗り替えましたとか,ちょっと補修しましたではなくて,もうつくり替えるぐらいの思いで外観,照明,そういったことのリニューアルに加えて,見た目にも明るくおしゃれに,誰もが訪れやすいような庁舎を期待しております。  その,例えばで,今令和4年から5年あたりでオープンを目指しているということなんで,十分時間もありますんで,大きくリノベーションをするという意味で,今の考えが何かあれば教えていただきたいというふうに思ってます。  それともう1点は,人口が減少しているというのをよく聞くんですが,玉津庁舎のエリアも大きく今人口が減少していると伺ってます。残念なことに近隣の市町へ人々が少し流出が多いというふうに伺ってるんですが,そういったことも踏まえながら,今,各区のほうにはおやこふらっとひろばを整備をされていってます。恐らく,各区には1つ,最低あるというふうには伺ってるんですが,ぜひ──このままいくと西区は西神中央に来るのか,それはそうなんですけど,ぜひ玉津支所にもこのおやこふらっとひろば,もしくはおやこふらっとひろばのようなものを子育て世帯をターゲットにした施設ということで整備をいただけないかと思っているんですが,いかがでしょうか。 271 ◯副議長(平井真千子君) 岡口副市長。 272 ◯副市長(岡口憲義君) 先ほど申し上げましたように,玉津庁舎の設計もこれから──内容もこれからになりますので,できるだけ魅力ある,住民の皆さんに受け入れやすいものになりますよう,どのような形になるか,またこれからになりますが,しっかりと議論していきたいと思います。  それから,御指摘がありました,子育て中の親子が室内で安全に過ごせる居場所に対するニーズが高まっておることは承知しておりまして,市民の方からも室内の子育て支援拠点の整備を進めてほしいとの御意見も頂いておるところでございます。こういった状況の中で,子育て中の親子が気軽に集い,語り,くつろげる,そして子育て相談や情報提供の場でもある区役所の機能としての場として位置づけて,全ての区におやこふらっとひろばを整備することとしております。  お話のとおり,西区につきましては,西神中央に新庁舎を整備することが予定されておるところから,新庁舎を活用しておやこふらっとひろばを整備することを予定としているところでございます。  一方で,玉津庁舎におきましても,この玉津地域におきまして,子育て世帯への支援は重要な課題であると考えております。先ほど御答弁申し上げました玉津庁舎の在り方に関する意見公募におきましても,子供のためのスペースを整備してほしいとの要望もいただいておりますところから,例えばでございますが,キッズコーナー,また学習室の設置など候補として検討してるところでございます。引き続き,具体的にどのようなものが整備可能かさらに検討を進めさせていただきたいと思います。  以上でございます。 273 ◯副議長(平井真千子君) かじ君。 274 ◯7番(かじ幸夫君) ありがとうございます。  おやこふらっとひろば,もしくはおやこふらっとひろばのようなことを期待しております。  この玉津支所の整備に関しては,本当に今,地元の住民の皆さんは注目をして,期待も寄せつつ,今,いろんな話を伺ってます。今後,一定の意見・要望も集約されていくかなと──再度,するかなと思うんですけれども,例えば,大きな庁舎がそのまま残りますんで,防災拠点として使えるんではないか,もしくは,子供たち──少し岡口副市長もおっしゃっていただきましたが,子供たちやら学生の学びにつながるようなフリースペースの場所ができるんじゃないかとか,やっぱりそういった施設というのは,要望としてはたくさん上がるんですけど,実際は,整備に当たっていろいろ取捨選択をしていただくということになろうかと思います。ただ,その際に,区民なり地元の皆さんの声をしっかりと吸い上げる,そういうことを繰り返しながら完成に向けて進めていってほしいなというふうに思ってます。  地元のほうで意見を聴取するとしますと,例えば,自治会なり婦人会なりふれまちなりといろいろあるとは思うんですけれども,パブリックコメントとかだけではなくて,直接的に区民の皆さんからの意見をしっかりと吸い上げていただきたいというふうに要望しておきます。よろしくお願いいたします。  神戸っ子応援団事業についてですけれども,82の団体が活動されてる中で,全ては聞けませんでしたが,それぞれの団体の課題とか今状況どうですかというのを聞いてみました。どうも活動には濃淡があるというふうなことを捉えてます。本当に一生懸命,毎日毎日取り組んでいただいてることもあれば,やっぱり地域事情なりいろんな事情があって,なかなかこの応援団をどう活用したらいいんだと悩んでらっしゃるところもあるというふうにお伺いしてます。  当局のほうで,この応援団関係者にアンケートを取っていただいてるようで,その中身について,苦労として特に多いというのは──これ,神戸市の委託事業なので,委託契約を結んでる,そういうこともあるんでしょうけど,事務書類の作成について,非常に煩雑だと。その作成なり提出なりが少し大変だということ,また,この応援団にはいろんな団体がぶら下がる──ぶら下がるというような言い方,ちょっと失礼ですけど,子供に関わるような地域に関わるような,いろんな団体が参画をいただいてるんですが,その団体間の調整であったり応援団と学校との調整であったり,いろいろそこに苦労があるんだなということを見せていただきました。  今後も子供や学校,そういったところを十分支援を継続していくために,まずはこの事務作業──委託でしかもお金も頂いてます,年間5万円頂いてますので,きちっと書類は作らないと駄目だというのはあるにしても,もう少し軽減ができないのか,もしくは,各団体と学校,こういった連携・調整などについて,市のほうからアドバイスといいますか,助言といいますか,後押しをしていただけるのではないかなというふうに思うんですが,この点について,いかがでしょうか。
    275 ◯副議長(平井真千子君) 寺崎副市長。 276 ◯副市長(寺崎秀俊君) 今,御指摘のアンケート調査については,申し訳ないんですが,私,今回初めて拝見させていただきました。御指摘のとおり,この応援団事業,始まってからもうそれなりの時間がたっております。基盤が形成されて地域にも定着して,自主性を重んじた運営が可能になってると思っております。書類のために膨大な事務作業があるというのは,全く本末転倒の話でありますので,これについては大幅な見直しができるように現場の意見をよく伺って,早速対応したいと考えております。  また,御苦労いただいております関係学校間の連絡・相談・調整,これは,この調整作業そのものに意味があるようなケースもございますので,一概に申し上げることはできませんけれども,こういったものにつきましても,優良事例でありましたり学校からのアドバイスでありましたり,様々なことで現場の御苦労が少しでも軽減されるように支援してまいりたいと考えております。 277 ◯副議長(平井真千子君) かじ君。 278 ◯7番(かじ幸夫君) ありがとうございます。  最後,要望として少しお金目の話なんですけど,何回も答弁でもいただきました。  今,1団体,年間5万円という運営費を頂いてます。それが高いか安いか,その議論ではなくて,実は,もう10年近く活動してきてる中で,当初は国からの直轄の事業ですから,大きく委託費が頂けて,それで,例えば応援団を住民にしていただこうということで,大きなバナーを作ってみたり,例えば見守りに使うベストや旗を作ってみたりといろいろ工夫をされてまして,実は,それが10年たつと大分ぼろぼろになってきてると。特に,学校のグラウンドなんかにどんと応援団のバナーなんか,随分こないなってます。外しゃあいいというそれだけのもんかもしれませんが,なかなかこういった活動にとって大事なもんかなというふうに思ってますし,年間5万円の委託費はそっちにちょっと流用できひんなというのが,それぞれ団体の思いであると感じます。  加えて,コロナ禍で感染防止の対策をしながら,例えば学習支援であったり特別教室の手伝いというのをするんですけど,基本は学校で用意いただくのかですけど,やっぱり応援団としてもできる限りそういった備品も応援団独自でという話も聞きますので,この応援団事業としては,より安定的,継続的に子供たちへの支援を行おうとするものと書いてありますので,ぜひ,この理念を実現するために幅広い支援制度等を御検討いただけたらなと,これは要望しておきます。  寺崎副市長のほうから,できる人ができるときにできることを,これ本当大原則かと私感じてます。ただ一方で,できる人だけがとなってしまうと,大きなこれはひずみが出たりいろんなトラブルになりますので,ぜひ,この応援団事業を市としてお支えいただくに当たっては,やっぱり──よくこんな話をするんです。1人の100歩より100人の1歩で子供を見守っていきたいと,そういうことをよく話し合ってます。応援団が地域の子供たちを思いながら,精力的に活動ができるような,そういった絶大な御支援もお願いしたいというふうに思ってます。  4点質問をさせていただいて,それぞれ前進をした,そしてまた,近々にも実現をしそうないうことで御答弁をいただきました。心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。  私からは,最後に,コロナ禍を受けて1点だけ御要望させていただきます。特に,各局室区の長の皆さんにお願いがあります。新型コロナウイルス感染症で,本当に全市一丸で今取り組んでいただいてます。どの部署も必死になって職員の皆さんが歯を食いしばって頑張っていただいている,これは本当に敬意を表しますし感謝をしております。  今後,第2波,第3波への対応についても市民生活を守っていただくべく迅速に確実に職務を行っていただくと,そういう必要があると思ってます。頑張っていただきたい。限られた人員の中で御奮闘をお願いするところなんですけれども,ここで大事なのは,本当に職員の皆さん強い責任感がゆえに,1人1人の職員自ら,職員皆さんの体調を度外視してしまうふうがあると思うんですよ。どうか,職員の皆さんで,隣の職員は大丈夫かと,うちの係は大丈夫か,課や部大丈夫か,問題抱えてないか,疲れてないか,それぞれ職員同士がきちっと目配せできるような職場の雰囲気を,各局室区の長の皆さん,ぜひ作っていただきたいというふうに要望をしておきます。  また,市長,副市長,もし現場のほうに足を運ぶ機会があれば,一言でいいです,頑張ってくれよと,頼むわな,この一言を職員にかけていただきたいというふうに思ってます。  私も一緒にこのコロナ禍,乗り越えていきたいというふうに思ってますんで,よろしくお願いいたします。  私からは,以上です。ありがとうございました。 279 ◯副議長(平井真千子君) 御苦労さまでした。(拍手)  この際,暫時休憩いたします。  午後3時15分に再開いたします。   (午後2時55分休憩)   (午後3時16分再開)  (壬生議長議長席に着く) 280 ◯議長(壬生 潤君) 休憩前に引き続き,会議を開きます。  直ちに議事に入ります。  休憩前に引き続き,一般質問を続行いたします。  53番あわはら富夫君。  (53番あわはら富夫君登壇)(拍手) 281 ◯53番(あわはら富夫君) 私は,つなぐ議員団新社会党議員として,市長並びに関係当局に一般質問を行います。  その第1点目は,三宮再整備事業の全体事業費とその財源など,財政見通しの公表時期についてです。  私は,三宮再整備計画が公表されたときから,その事業費や財源などを明らかにすることを求め続けてきました。そして,昨年の決算議会で市長は,令和2年度の予算編成審議の際に立てる必要があると答弁されました。しかし,予算案では示されず,浦上議員の予算代表質疑に対しては,3月末の検討委員会を経て5月末には公表したいとの答弁でした。ところが,6月になっても公表されず,都市局から6月末には何とかとの連絡があり,6月26日に本会議で質問する趣旨を伝えましたが,それまでの公表は難しいということでした。ところが,昨日の河南議員の質問で市長から本会議で全体事業費と財源見通し,経済効果が報告されました。報告されたことは歓迎しますが,残念ながら吟味の時間がありません。  ここで質問しますが,既に市役所内各局の移転が始まり,3号館解体も始まり,このドミノ倒しとも言える事業が出発してしまっています。事業が出発し後戻りが難しい段階で,この事業の全体事業費や財政見通しや経済効果を出すようなやり方は,議会での検証する場を奪ってしまうことになり,二元代表制度の議会を軽視することになると思いますが,どうでしょうか。  質問の第2点目は,三宮再整備事業の事業規模,時期の見直しについてです。  新型コロナ感染対策で,大規模な補正予算が組まれ,財政調整基金は50億円までに減少しております。コロナの影響で市民生活や経済活動が疲弊しており,来年度の税収減少は必至であります。  また,第2波,第3波が予想される中,感染症対策や経済支援対策など,今後も多くの財源が必要になり,今年度の予算編成時での令和7年度までに累積292億円の収支不足では終わらないことが予想されます。また,事業の前提となっている民間の投資意欲も減退することが考えられます。  昨日の答弁で,三宮再整備の事業費と財源などが公表されましたが,例えば,第2号庁舎はこれからの事業ですから,建て替えそのものを中止するとか,時期を延期するなどの検討が必要と思いますが,どうでしょうか。  質問の第3点目は,市長部局の情報公開についてであります。  私は,二元代表制度である首長と議会はどうあるべきかにこだわり続けてきました。自治体は,議院内閣制の国と違い,与党対野党という首長との距離感でなく,議会総体として首長と向き合う必要があるとの思いからであります。  昨年の決算議会で,市民に説明責任を果たすため,政策会議の内容を今年度中に公開すると答弁されました。ところが公開された内容は,出席者,議題と会議結果しか公開されておらず,先進的な他都市に比べ非常に公開範囲も狭く,不十分なものでした。  さらに,新型コロナ対策で神戸市でも対策本部が設置され,様々な施策や方針が決定され,その内容を市長が記者会見されてきましたが,決定に至るまでの議論の経過が全く見えません。一方,大阪市では,対策会議の日時,場所,参加者,課題,詳細な議事録が公開されています。また,国においてもコロナ対策に関連した意思決定過程に係る議事録問題など,情報公開の在り方が問題になっております。  ここで質問しますが,今後の第2波,第3波に備え,これまでの対策を検証し備える意味でも,神戸市の対策本部の議事録を議会や市民に公開し,政策決定過程の透明化を図るべきと思いますが,どうでしょうか。  第4点目の質問は,義務教育学校港島学園の小・中一体化校舎の改築問題についてであります。  小・中一貫教育のモデル校であった港島小学校と中学校は,平成28年4月から小・中一貫教育を掲げた義務教育学校港島学園の開校となりました。もともと港島地区では,小学校,中学校が1校で,同じ敷地内にあるということで小・中一貫教育は地域が要望してきたことであります。港島では,中学校進学時に私学に進学する生徒が多く,義務教育時期までは住んでいるまちで育ってほしいとの思いからでした。住民の多くは,小・中一貫校としての義務教育校を歓迎しております。  義務教育校の教育効果を一層高めたいとのことで,今は別々にある小学部,中学部の校舎を1つにする改修を行いたいとの説明が教育委員会から地域にありました。ただ,改修には面積や児童数などの関係で,国費を得ることが難しく,事業費を捻出するために中学部のグラウンドを売却したいとの説明でした。このグラウンドの隣接地には,14階建てや25階建てのマンションが林立し,ベランダ側がグラウンドに面しており,見通しを将来的にも確保されていることから,住宅を購入された方が多いのが現状です。ここが売却されれば,マンションなどの建設が予想され,説明を受けた住民のほとんどが校舎改築は賛成だが,財源として中学校のグラウンドを売却することは認められないというものでした。  また,グラウンドは地域やサッカー少年たちの利用も頻繁に行われており,学校園だけでなく,地域でも必要な施設です。  ここで質問しますが,グラウンド売却を前提としない計画に変更していただくことを求めたいと思いますが,どうでしょうか。  第5点目の質問は,神戸市外国人に対する不当な差別解消と多文化共生社会の実現に関する条例についてです。  神戸市外国人に対する不当な差別解消と多文化共生社会の実現に関する条例,1年前の6月5日の本会議において,政策提案条例として全会一致で可決され,本年4月1日から施行されました。この条例は,外国人に対する不当な差別を解消するとともに,それぞれの文化を尊重し合い,共に生きる多文化共生社会を構築するため,その取組について,基本的な施策を定め,これを維持することを目的としたものです。  ちょうど1か月前の今日ですけれども,アメリカでの警官による黒人殺人事件が起きました。それをきっかけに,全世界的に人種差別撤回を求める大きなうねりが高まっています。  今,神戸市にとって世界に開かれた国際都市として,あらゆる不当な差別を解消することはもとより,全ての市民がそれぞれの文化を尊重し合い,共に生きる社会を構築することは極めて重要であります。  外国人差別ではありませんが,医療従事者へのこの間の差別事象など,差別解消を目指すこの条例の持つ意味は,ますます高まっていると思います。  そこで質問しますが,条例では,市の責務として,必要な相談体制の拡充,市民への啓発,教育活動,外国人への的確な情報提供,毎年度の市長の議会への実施状況の報告などが規定されていますが,現段階でのこれらの具体的な取組はどのように進んでおられるのか,伺います。簡明な答弁をお願いして,私の質問を終わります。  (「議長」の声あり) 282 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 283 ◯市長(久元喜造君) あわはら議員の御質問にお答えを申し上げます。  三宮再整備事業につきましては,この構想を公表して以来,具体化の進度に応じて,この本会議も含め,常任委員会などでも説明をさせていただいてきたところです。  本来,例えば,梅田の北側のように,広大な更地があって,これに対して全体の計画を作る。そして,全体の計画に基づいて事業を進めていくということができれば,全体事業の最初に概算をお示しをして,全体計画に基づいて事業を具体化するという手法が取れるわけですけれども,三宮の場合には,更地はほとんどありません。1つ1つの施設を玉突きのように動かしていって計画を進めていくということを取らざるを得なかったわけです。  そういう中にあって,事業の進度に応じて,事業費として積算し,公表できるものにつきましては公表してきたつもりです。つまり都心・三宮の再整備は,行政が主体的に行う公共事業のみならず,民間が主体となって行う開発事業から成っておりまして,民間主体の事業につきましては,民間事業主体に計画や費用を固めていただく必要があります。  そういうような要素から,全体事業費を初めにお示しすることができないという性格の構想であったということにつきましては,ぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。  具体的には,公共が主体の事業につきましては,平成31年2月の本会議で,2030年度までの事業費700億円,これが市負担額500億円ということでお示しをさせていただきました。民間が主体の事業としては,令和元年10月の都市防災委員会の場で,雲井通5丁目地区の再開発事業につきまして,他都市の類似事例から類推した概算の全体事業費として約1,000億円ということをお示しをしたところです。  さらには,新中央区総合庁舎や2号館再整備など個別の事業につきまして,議会や市民の意見を聞きながら,基本計画を策定し,事業費や事業スキームを含めた事業内容をお示しをしてきたところです。  公共事業の計画がおおむね固まり,民間事業も一定の具体化が図られたことから,昨日,全体事業費と経済効果の概要につきまして御答弁をさせていただいたところです。  全体事業費と経済効果の結果につきましては速やかに公表し,広く市民の理解が得られるように努めていきたいというふうに思います。  経済効果を含む全体の事業費につきましては,令和元年度に予算を措置をしていただきまして,学識経験者から構成される三宮再整備経済効果検討委員会を設置し,全体事業費の算出方法や経済効果の推定方法などにつきまして,御意見を頂きながら検討を行ってきました。  当初は,9月,11月,1月の3回の委員会で検討を終える予定でありましたけれども,計画の定まっていない民間事業の開発規模や導入用途の想定方法,経済効果の予測方法,周辺都市の開発動向を踏まえた需要予測などにつきまして,さらに議論が必要であるとの御意見があり,予定より回数を増やして検討する必要が生じました。  このため3月30日に第4回の検討委員会を開催し,その場での御論議を踏まえ,結果を5月末頃に公表することとしたところですが,新型コロナ感染症の事態によりまして,業務実施環境に制約が生じたために遅れが生じ,昨日,全体事業費と経済効果の概要を御答弁申し上げたところです。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えさせていただきます。  (「議長」の声あり) 284 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 285 ◯副市長(寺崎秀俊君) 私から,外国人等に対する差別の解消について御答弁申し上げます。  本市では,まず様々な人権に関わる相談窓口ということで,福祉局の人権推進課内に一般相談窓口を設けておるところでございます。外国人の方からの相談につきましても,この窓口で対応いたしております。ここでは,必要に応じて国の人権擁護機関であります神戸地方法務局や,法律関係につきましては弁護士による法律相談などを案内しております。  昨年の条例の制定を受けまして,令和元年11月から,兵庫県弁護士会と連携し,差別やインターネットによります人権侵害による法律相談を月1回,半日でございますが,試行的に実施をしておりまして,本年4月以降,本格実施しております。今後は,ここで受けた相談事例を蓄積し,啓発活動に活用してまいりたいと考えております。  併せまして,新型コロナウイルス感染症に関する誹謗中傷などの風評被害を受けた方からの相談も相次いでおります。  本市といたしましては,外国人や医療従事者に対する不当な差別の解消を目指した啓発活動といたしまして,感染状況にもよりますけれども,本年8月には人権啓発のための講演会,親子映画会の開催,さらには自治会,婦人会に啓発ポスターを配布する予定としておるところでございます。  いずれにいたしましても,このような活動を通じまして,外国人をはじめ,不当な差別の解消に引き続き努めてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 286 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 287 ◯副市長(油井洋明君) 私のほうから,2点について回答させていただきます。  まず,三宮整備事業の時期の見直しということで,2号館の再整備事業についてでございますが,本庁2号館につきましては,建築から約60年が経過しまして,老朽化が顕著に現れているほか,バリアフリーの対応も十分に満たされていないなど,建て替えが必要な時期に来てございます。  そのため,昨年度末に再整備基本計画を策定しまして,現在は民間事業者の公募選定を進めるための検討を行っているところでございます。  そのような中,今後の事業者公募等を円滑に推進していくことを目的としまして,本庁舎2号館再整備事業に対して興味を持たれている民間事業者から,現時点で想定される事業計画に対する意見や要望,また,新型コロナウイルスの感染拡大による影響などについて聴取するマーケットサウンディングを5月に実施したところでございます。  事前にサウンディング参加者の募集を行ったところ,ディベロッパーやゼネコン,それからホテルオペレーターなど,約20社から応募,参加をいただきました。本事業への関心の高さをうかがうことができたというふうに考えております。  新型コロナウイルスの影響に関しては,今すぐには当事業への投資意欲やマーケット動向などの見極めがつかないといった意見が聞かれた一方で,マーケットは,来年から数年くらいで戻るのではないかという意見や,開業まで数年かかるため,中期的な観点では影響はないだろうという意見など,前向きな意見も聞くことができました。  2号館再整備を含みます三宮再整備全体事業費における市の負担額については,昨日,市長から答弁させていただいたところなんですけれども,これにつきましては,地方債を活用することで負担の平準化を図りながら対応していきたいというふうに考えてございます。  財源としましては,震災から25年が経過し,新長田再開発などの震災復興事業の地方債の償還が,今後減少していく予定でございまして,その余力や都市整備等基金などを活用して対応できるものと考えているため,2号館の再整備については,建て替えそのものを中止することは考えてはございません。  新型コロナウイルスの影響を踏まえた検討を行うため,まずは速やかに各分野の有識者による検討会を開催することを考えております。民間事業者の意向把握に努めるとともに,議会での御議論を踏まえながら,事業者公募の具体的な時期等に関しては,今後の新型コロナウイルスの感染状況やそれに伴う国内経済の状況等を総合的に判断して,決定していきたいというふうに考えてございます。  それから,市長部局の情報公開ということで,神戸市の新型コロナウイルス感染症対策本部の公開ということでございます。本市におきましては,3月3日に神戸市内で初の感染者が発生した。そのことに伴いまして,神戸市新型コロナウイルス感染症対策本部を設置しまして,感染症への対応に取り組んでまいりました。  国及び県の対処方針に合わせ,適宜本部員会議を開催しまして,会議において市の対応方針を決定してきたところでございます。  会議の情報発信につきましては,具体的には対策本部会議における検討項目,内容については,会議直後に毎回開催をしました市長会見で,市の対応方針として,その時点における最新の情報を発信してきたところでございます。  また,会議の開催日時,議題,会議資料及び会議を経て決定した市の対応方針は全てホームページ上で速やかに公表するなど,可能な限り公表しているところでございまして,引き続き迅速な情報発信と情報公開により,行政の透明性の確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。  (「議長」の声あり) 288 ◯議長(壬生 潤君) 長田教育長。 289 ◯教育長(長田 淳君) 私のほうから,港島学園の校舎改築につきまして,お答えを申し上げます。  港島学園につきましては,平成28年度に義務教育学校に移行をいたしました。教育面におきましては,義務教育9年間を系統立てて,連続性に配慮した教育活動の充実に取り組むなど,効果が出ておりますが,一方で,施設面におきましては,従来の教室配置上,異学年交流が難しい。また,校舎内の移動に時間がかかる,あるいは雨にぬれるなどの学校運営上,課題があることが分かってまいりました。  文部科学省の実態調査からも,隣接型や分離型校舎と比べて,施設一体型校舎は学力定着への寄与,児童・生徒間の交流促進,また教職員の指導力向上など,教育上の優位性が認められております。  全国の義務教育学校のうち約9割が施設一体型で整備されているというようなことからも,本市におきましても,港島学園を施設一体型で整備をしたいと考えております。  この一体型校舎の整備に当たりまして,国の財源を活用すべく,文科省に対し,要望・協議を行ってまいりましたが,教室不足解消や,あるいは危険改築,また不適格改築などの補助要件に,この場合は該当しておらず,補助採択は難しいというふうに言われております。  このような状況の中,今回の一体型整備により余剰地が生じてまいることから,財源確保の観点からも,特定財源として,後期課程のグラウンド用地の売却を充てることとしたものでございます。  御指摘をいただきましたように,この計画につきまして,これまで保護者や地域の皆様に御説明を行ってきておりますが,その中で,教育環境の向上による教育効果を期待する声がある一方で,住環境の悪化を危惧する声もお聞きをしております。  今後,保護者や地域の皆様方に学校の現状を詳細に御説明をさせていただいたり,場合によっては御覧をいただくなど,これまで以上に学校を身近に感じてもらえるように,しっかりと対応してまいりたいと考えております。  その中で,施設一体型の義務教育学校の教育上の必要性を十分に御説明をし,後期課程のグラウンド売却についても御理解をいただけるように努めてまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり)
    290 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 291 ◯53番(あわはら富夫君) それでは,ちょっと時間が少なくなってきたんですが,再質問したいと思います。  それで,今,教育委員会のほうの答弁ありましたが,そちらのほうから順番に上がっていきたいと思うんですけれども。今言われたように,校舎一体化の重要性というのは,住民のほうは重々理解をしていると思います。  それは,もちろん住民が中心になって,中1ギャップの解消だとか,一番は地域の中で,一緒に中学校までは地域で育ってほしいなという思いがあって,私学に行ってしまわないように,何とか教育力を9年間で高められないのかと,そういう思いを込めて学校をつくった。そして,小中一体校になってほしいという思いがあって,そういうのをつくってきた経過がありますので,地元は必要だというのはよく分かっていて,しかも,それが分離ではなくて一体校であればより価値が上がるということもよく分かっているんですね。だから,それも進めてほしい。  だけど,目の前にあるこのグラウンドが,結局,財源になって民間に売却されるとすると,将来,大変な住宅建設の可能性が非常に高いと思いますし,大変な港島のまちづくりの火種になってしまう可能性があると。  一体化もしてほしい。だけどもグラウンドを設けたい。そこをどうやって解決するかということを教育委員会の今回の事業スキームだけではなくて,住民と一緒にちょっと考えさせてほしいんだと。敷地も大きいわけですから,これで行きましょうと言われても,我々はちょっと受けられないなと。一緒にそこを考えるという姿勢で,この問題に対して教育委員会は対処していただきたいと思うんですが,どうでしょうか。  (「議長」の声あり) 292 ◯議長(壬生 潤君) 長田教育長。 293 ◯教育長(長田 淳君) 私どもといたしましては,義務教育学校におきまして,施設一体型で整備をすることによって,小中一貫教育の効果が最大限に発揮できるというふうに考えております。  施設整備には多額の費用が必要になってくるわけでございまして,国費の活用ができない以上,余剰地の売却が不可欠であるというふうに考えているところでございます。  現在の枠組みの下で,何とか保護者や地域の皆様に御理解が得られるように,真摯に,誠実に対応させていただき,努力を重ねてまいりたいというふうに考えております。  (「議長」の声あり) 294 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 295 ◯53番(あわはら富夫君) 実は,港島は港島問題,3年前にちょっとありまして,学校との関係もなかなかぎくしゃくしていた時期がありました。最近は,だんだん付き合いも出てきて,しかも,公園の中では地域センターも指定管理を我々が受けたり,それから,長い間の懸案であった大阪湾岸道路についても,今はルート問題というよりは,景観の問題だとか,環境の問題だとか,そういう問題の議論に,国土交通省も含めて,住民が一緒に入ってやり始めていると。  最近では,市民病院の院内感染問題があって,宿泊施設を住宅のすぐ近くのホテルがやるということで,これも住民の間で大分議論になりましたけれども,私たちとしては積極的に,感染,市民病院を守ろうという視点で,住民がみんなして議論して,協力をして,快く迎えて,医療関係者も支援をしようという,そういう方向にどんどん今一緒に頑張っているんですよね。  ところが,この問題が出てきたと。これだけは絶対譲れないという思いが,住民の中にありまして,これ教育委員会だけでは,やっぱり解決できない問題もあるのかなというふうに思いますので,市長部局も一緒に入って,どうやったら2つのことを統一できるのかと。一体校も進めたい,何とかグラウンドを守りたいという我々の思いを解決する方法を市長部局も一緒になって考えてもらいたいなというふうに思うんですが,市長,どうでしょうか。  (「議長」の声あり) 296 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 297 ◯市長(久元喜造君) 今,あわはら議員からお話がありましたように,ポートアイランドにおきましては,大阪湾岸道路の西伸部の建設,これにつきましては,かなり長い間,地元の住民の皆さんに説明をし,また,いろんな面で御理解をいただいてきているところです。  それから,今回の新型コロナウイルスの問題にいたしましても,ニチイ学館,それからホテルパールシティを借り上げましたけれども,これも地元の住民の皆様方の御理解をいただきましたこと,大変感謝しております。  地域に影響を与える大きな問題につきましては,丁寧に説明をさせていただき,御理解をいただくように努力をしたいというふうに思います。  この港島学園の問題につきましては,長田教育長から答弁がありましたように,これは学校ですので,教育委員会が中心になって説明に当たっていただきたいと思いますけれども,御指摘を踏まえながら,関係する市長部局もこれに参画をさせていただいて,御理解をいただけるような努力をしていきたいというふうに思います。  (「議長」の声あり) 298 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 299 ◯53番(あわはら富夫君) ちょっとあまり長い時間かけるわけにはいかないんですが,地元の思いとして,多分,一体化というのはみんな理解していますし,あとはグラウンドもやっぱり守りたいと。それはまちづくりの一番中心の場所になっていますので,そこを何とか教育委員会,市長部局,住民たちも一緒になって,いい解決方法はないのかということを私も探っていきたいというふうに思っていますので,これは要請しておきたいと思います。  あと,外国人の差別解消条例についてですが,実は神戸市のホームページ見たら,条例が英語,中国語,韓国語では参考訳があるんですけれども,実は,今調べたら,ベトナム人がむちゃくちゃ増えているんですね,神戸の場合。急激に増えている。ということになるとベトナム語の翻訳,実は,私のところにも,住居借りたいけどベトナム人ということで断られたみたいな相談も実は来ていまして,そういう事例も最近非常に増えていますので,例えば,ベトナム語の参考訳というのも,ちゃんと準備してもらいたいなというふうに思いますが,それが1つと,それともう1つは,今の黒人の殺人問題があって,これは日本ですけれども,大阪,東京でネット呼びかけたら,若者がたくさん集まってきて,この差別問題に対する関心度が若い人たちの中で非常に高くなっている。  今回の医療従事者の差別問題もありますから,差別という問題を課題にした,そういう教宣だとか,今,映画界だとかいろんな人権啓発のことありますけど,そこに外国人差別という視点もきちっと盛り込んでいただきたいというふうに思いますが,その辺どうでしょうか。  (「議長」の声あり) 300 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 301 ◯副市長(寺崎秀俊君) ベトナム語に関しましては,独自にフェイスブックでベトナム語の情報発信などをしております。御指摘のとおり,条例がまだ翻訳されてないということでありましたら,早急に対応を検討したいと考えております。  また,御指摘ございました様々な差別に対する対応,先ほどの答弁と重なりますけれども,やはり不当な差別ということを許してはならないということについて,今回,コロナ禍における医療従事者に対する不当な差別の事案をもちましても,深く私どもその必要性を痛感したところでございます。様々な事業を通じまして,啓発を一生懸命頑張ってまいりたいと考えております。  (「議長」の声あり) 302 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 303 ◯53番(あわはら富夫君) 実は,差別というのは非常に難しい問題で,要するに自分は差別してないということを言う人が一番大丈夫かいなと,こういうところがあるわけで,やっぱり社会的差別というものが──私もそういうものがあるのかもしれません。  差別事象1つ1つ検証する中で,差別をしてはいけないなというのを自分の中に蓄積をしていく。そういう中で,ある差別事象においても,それをちゃんと指摘できる。そのときにちゃんと自分なりの態度を表明できるというところが,差別という問題と解消に向けての自分の思いだと思うんですね。  そういうところまで,深めたようなものを何回も積み重ねていく中で,差別解消というのは実現していくと思いますので,そういう視点で啓発教育,頑張っていただきたいと思います。  それで,次は市長部局の情報公開なんですが,これ議事録作っているんですか。  (「議長」の声あり) 304 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 305 ◯副市長(油井洋明君) 今回の対策本部では,開催日時とか,また発言者,また発言内容を記載した議事要旨を作成してございます。  (「議長」の声あり) 306 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 307 ◯53番(あわはら富夫君) その議事要旨というのは,どういうもんなんでしょうか。例えば,大阪であれば,松井市長が,神戸市で言えば健康局の局長さんが発言した後に,何々地区ではこういう事例があるけれども,どうなのかとかいうことのやり取りがきちっと情報公開として,ホームページ上で掲載をされてます。  それから,また和歌山なんかでは,和歌山の知事が積極的PCR検査というのをやったと思うんですけれども,そのときにどういう議論の中で,そういうふうになっていったかというのが分かるような形で議事録が公開されているんですが,議事要旨であって議事録ではないという,その議事要旨の中身はどうなんでしょうか。  (「議長」の声あり) 308 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 309 ◯副市長(油井洋明君) 先ほど議事要旨と申しましたのは,今,国のほうで議事録という議論がなっているときに,一字一句テープから起こしているような,そういった意味での議事録ではないということで,議事要旨という発言をさせていただきました。いわゆる一言一句記録したものではございませんけれども,発言者と発信内容が時系列で記載をされた,そういった議事要旨でございます。  (「議長」の声あり) 310 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 311 ◯53番(あわはら富夫君) そしたら,議事要旨を公開していただくということはできるんでしょうか。  (「議長」の声あり) 312 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 313 ◯副市長(油井洋明君) 今回,会議を公開している分についてはホームページで公開してございますけれども,会議の内容の中で率直に意見を頂くと,そういう率直な意見交換であるとか,内容によっては不確定な内容がかえって市民の間に不安や混乱を生じさせるという,そういうおそれがあるから,今は公開してございません。  (「議長」の声あり) 314 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 315 ◯53番(あわはら富夫君) 例えば情報公開制度ありますよね。情報公開制度で,その議事要旨を私たちが請求をするというと,組織共用文書ですから,当然,公開しないといけないと思うんですけれども,そこには情報公開の制限というのは,7項目か何かあると思うんですけど,それを超える分については全部情報公開できるということですかね。  (「議長」の声あり) 316 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 317 ◯副市長(油井洋明君) 文書としては,公文書として作っていますので,請求されればそういうものを出していくということになります。先ほど言いましたように,行政の透明性の確保の観点から,可能な限りの情報公開には努めていかなあかんというふうに考えてございますので,今回は出しておりませんけど,情報公開したら,どうしても出せない部分については黒塗りという格好になるんじゃないかというふうに思っておりますけども,まだ具体的にはそういう事象がないんで,そのときにそれぞれのところで判断するという形になると思います。  (「議長」の声あり) 318 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 319 ◯53番(あわはら富夫君) 情報公開請求すれば,ある程度これ出さざるを得ないわけで,そうであるならば,私は積極的に公開したらいいんではないかなというふうに思います。  なぜそういうことを言うかというと,例えば上下水道の減免問題で,市長が記者会見の中で,減免も検討したいなということがありました。ところが結果的には,長寿命化の問題だとか,これからどんどん長期修繕をせなあかんとか,そういう問題の中で減免というのはやめられたんですけど。  そこで,諫山さんの質疑の答弁で,庁内の中でやっぱりいろんな議論を闘わせたと。そういう中でそうなりましたと。そうなったという結論はホームページには出ているんですけれども,そのやり取りを聞きたいんですよ。  そのやり取りの中で,市長がどういう発言をして,どういう立場で,しかも当局のほうはどうだったのか。そういうことを明らかにすることによって──大阪の知事が目立っているというのはよく言われるんですけども,例えば,そういうことを明らかにすることによって,市長が市民のためにいろんな立場のことを意見を出しているということが,むしろ情報公開でどんどん出るほうがいいんではないかなというふうに思うんですが,その辺どうでしょうか。  (「議長」の声あり) 320 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 321 ◯市長(久元喜造君) 私は,情報公開をどうするかということによって,市民に対して露出をするとかしないとかという判断はしておりません。  (「議長」の声あり) 322 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 323 ◯53番(あわはら富夫君) 市長の性格は分かりました。市長の性格は理解しました。  ただ,そういうやり取りを我々が見ること,議会としてもそのやり取りの中から学ぶことがあったり,また議論の素材があったり,討議の素材があったりするわけで,むしろ,そういうものを積極的に公開することが議会も活発になりますし,市民もそれを見ることができると。  例えば,今ざっとそういう言い方しましたけど,例えば今回のコロナ対策で,国と県のほうが制度をいろいろ作りました。だけども,その制度に関わらない人たちを神戸市としてはかなり今回救済していると思うんですね,コロナ対策として。特に経済的な意味で被害を被った,そういう人たちを支援をしたと思うんです。  横出しであったり,縦出しであったりという形で,例えば家賃もそうですし,それからチャレンジ支援ですか,あれもそうですけども,そういうものが何でできていったのか,その議論の中で。実は,県と国だけではなかなか難しいと。だけども,これは神戸市として支援をしないといけない。神戸市の独自のお金を出して支援をしようと。だけども,財政調整基金は110億ぐらいしかないと。どこまで使えるかと。そういう議論が出てきて,その議論を議会としても見ながら,やっぱりやるというのは議会の活性化であるし,市長部局の活性化にもなると思うんですよ。  そこが二元代表制度の持っている意味だと思うんで,そういう意味では,情報公開を進めていただきたいと思うんですが,どうでしょうか。  (「議長」の声あり) 324 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 325 ◯市長(久元喜造君) 二元代表制における執行機関から議会に対する説明という問題と,行政内部における意思形成過程をどう公開して市民に説明するのかというのは,これは重なり合う部分もありますけれども,少し違う部分があるというふうにも思います。  二元代表制におきましては,議会に審議をお願いし,提案をさせていただいている,今回の場合でいうと,第1次の補正予算,第2次の補正予算,そこの中に,今,あわはら議員がおっしゃいました,チャレンジだとか家賃補助助成の予算を盛り込ませていただきました。  今回は新型コロナの問題がありましたので,審議時間の制約はあったかもしれません。これは,やはり提案をさせていただいた執行機関として,この内容,必要性,あるいは予算の内容の根拠,あるいは国や県の政策との関係などは,しっかりとその審議の中で説明させていただくというのが,二元代表制における執行機関における説明責任ではないかというふうに思います。  それから,議事録の──今,あわはら議員のお話をお聞きしますと,市役所の中で行われている議論をすべからく全部これを公開しなければいけないというふうに,どうしても聞こえてしまうわけです。そこは,そこまでやりますと,つまり全くガラス張りの中で課長や係長も発言することもある──もちろん局長の発言が多いわけですけれども,そういうものが全部公開されてしまうということになれば,これはやはりなかなか率直な意見交換ができにくいという面もありますから,情報公開条例上,意思形成過程における文書は,これは非公開にすることができるという規定もあるわけです。  その辺の兼ね合いを考えながら,情報公開について,適切に対処していきたいと考えております。  (「議長」の声あり) 326 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 327 ◯53番(あわはら富夫君) 市長の考え方は分かりました。私も全過程を公開してくれというふうには思っていませんで,そういうふうな印象を与えたんなら,ちょっとおわびしますけれども。  ただ,少なくとも今回,国のほうは,とりわけ新型インフルエンザに対する対策本部,県のほうが中心ですけれども,そこの議事録を残して,ちゃんと検証するようにしなさいよというふうなことが,具体的に今日もちょっと読売新聞に載っていましたけれども,神戸市のほうもそれはちゃんと進めていかないといけないんではないかなというふうに思っていまして,議事要旨ではなくてやっぱり議事録をきちっと作っていただいて,そして,その中でできるだけ,先ほど言われた情報公開制度の中で引っかかってくる部分はある程度整理していただいて,その部分の議事録は公開していただくというふうにお願いしたいんですが,その辺どうでしょうか,最後にその部分。  (「議長」の声あり) 328 ◯議長(壬生 潤君) 寺崎副市長。 329 ◯副市長(寺崎秀俊君) 新型コロナウイルス対策に関しまして,様々な検討作業を内部で行いました。その上での反省点,そして次回の波に対する教訓,これは久元市長のほうから,私のほうに特命でこの検証を今月中に行うようにと指示が下りております。  この中で,それぞれの部局においてどのような課題に直面し,どのような解決策を出していき,そして,その課題が何であったかということについても,できる限り詳細に記述をし,そして議会に,そして市民の皆様にも公開をしたいと考えております。  この中で,皆様方からの御批判や御意見も賜りたいと考えているところでございまして,現在,鋭意作業を進めているところでございます。  (「議長」の声あり) 330 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 331 ◯53番(あわはら富夫君) そういう意味だけではなくて,次の対策委員会ぐらいから,もうちょっと情報公開してほしいなという意味なんですが,それはどうですか。  (「議長」の声あり) 332 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 333 ◯副市長(油井洋明君) 本部員会議の議事録,会議録については,他の都道府県とか他都市の状況を見まして,どういった形で公開できるのか,そういったことについては今後検討してまいりたいというふうに思います。  (「議長」の声あり) 334 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 335 ◯53番(あわはら富夫君) そしたら,ちょっと三宮再整備──時間なくなってきたんですが,のことについて質問したいと思います。
     実は,市長,先ほど言われた,今回の事業は全体1つの区画の事業じゃなくて,幾つかの事業が組み合わさった事業と。このことについては,僕は前々からそれは分かった上で,ただ,今回の事業はドミノ事業なので,1つを動かすと,結局,全部動かしていって完成まで至るという事業なので,1つ1つの事業の説明では,実は困るんですと。  ここは問題あるとなったときに,既に進んでしまっているから,ここでストップできない。これは1区画の事業ではないけれども,しかし,一旦出発したら1区画の事業になってしまうんですよという意味で,全体事業費だとかそういうのを公開してほしいと。その第一撃が始まる前に公開してほしいというのが,私としてよかったんです。  だから,市長もそうしたら令和2年の予算ぐらいには明らかにしましょうと。その時期が非常に重要だったとずっと感じていまして,そこに非常に問題があって,それから,その前にやっぱりこういう事業ですから,情報公開してほしいという思いだったんですが,その辺はどうでしょうか。  (「議長」の声あり) 336 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 337 ◯副市長(油井洋明君) 今回の三宮再整備,先ほど市長からも少し話がございましたけれども,大きなまとまった土地で事業をするということじゃなくて,いろんなところの事業を組み合わせてやるということと,もう1つは,行政が主体的に行う事業と民間が主体的に行う事業と,それを織り交ぜてトータルで三宮の再整備をしていこうということになってございます。  それがどこかの時点で,ある程度まとったような格好でそれが出せたらよろしいんですが,やっぱりそれぞれのところの事業計画が固まらないとなかなか出せないという形の中で,可能なものから段階を踏んで,事業に入る前にしっかり議会のほうに説明をさせていただいて,今やらしていただいたということでございます。  そういう中で,全体の31年2月の本会議で公表させていただいた後に,残りの事業について,想定も含めてどんなことが行える可能性があるかといったことを……(発言する者あり)  (「議長」の声あり) 338 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 339 ◯53番(あわはら富夫君) 数字があるんですが,いわゆる雲井地区第1期事業が終わる──ちょうどこれから6年か7年間ぐらいですけれども,その時期にいわゆる市負担1,570億円のほとんどが出るというふうに思うんですが,雲井第1期の6年間で,公共施設再配置の市負担額は幾らになりますか。  (「議長」の声あり) 340 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 341 ◯副市長(油井洋明君) 雲井通5丁目の再開発,本庁2号館の再整備,それら中央区の新庁舎を合わせまして,今は1,130億円というふうに考えてございます。  (「議長」の声あり) 342 ◯議長(壬生 潤君) あわはら君。 343 ◯53番(あわはら富夫君) 私も大体それぐらいかなと。1,130億円です。  この時期に,前々から言っていますけれども,大阪湾岸道路の直轄負担が400億,さらにこれにかかると。その上に,多分コロナ対策の費用がかなり厳しくなってくるというふうに思うんですけれども,それも入れると大方1,700~1,800億ぐらいが,僅か6~7年の間に投入しないといけなくなるということを考えると,いわゆる第2号庁舎の建設については,これ460億で,295億円市負担がかかるわけですから,それは一旦やっぱりずらすことを考えるべきではないかなというふうに思いますので──これは時間なくなりましたけれども,これ,ちょっとずらしたほうが,事業費用意という意味では必要なんじゃないかというふうに思いますが,どうでしょうか。  (「議長」の声あり) 344 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 345 ◯市長(久元喜造君) 一言だけ申しますと,大阪湾岸道路の地方負担,それから,先ほどの三宮の再開発事業は,大部分が建設地方債で起こすことになりますから,償還がそれぞれの年度において耐えられるかどうかという観点から,しっかり検討していきたいと思います。 346 ◯議長(壬生 潤君) 御苦労さまでした。(拍手)  次に,51番前島浩一君。  (51番前島浩一君登壇)(拍手) 347 ◯51番(前島浩一君) 共創・国民民主の前島浩一でございます。それでは,最後のバッターでございますが,一般質問に入らせていただきます。  まず1点目は,人口減少対策の考え方についてであります。  昨年度,本市において人口減少時代におけるまちづくりとして,リノベーション・神戸第1弾から第3弾が発表され,具体的には,今年度以降,順次人口減少対策として,その取組が進められていくことになり,市長の強いリーダーシップの下,神戸が見違えるまちとなることを期待しているところであります。  新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえながらも,このたびの人口減少対策の取組が停滞することがないように進めていくとともに,さらに将来を見据えた取組も必要だと考えております。  リノベーション・神戸の成果が現れてくるのはこれからです。本市の人口動態は自然減が多く,人口減少は依然として続いております。  そこで,本市の人口減少対策をさらに強力に進めていくべきと考えますが,市長の御見解をお伺いいたします。  次に2点目でございますが,住宅団地の居住性向上に向けた取組についてであります。  生活利便施設が近隣に不足している郊外の住宅団地におきましては,5月に公園等の市有地を活用して,市内飲食店等によるキッチンカーを用いた実験が西区及び北区で行われましたが,コロナ時代の新しい生活様式への期待の中,大変意義のある取組ではないかと注目をいたしております。  当該事業は,類似の他の地域にも展開させることで,その地域の居住性向上に一層寄与する取組になるんではないかと思います。今回の実験では,利用者アンケートや出店者ヒアリングを実施して,その結果についても公表されておりますので,事業に対する総括と今後の展望について,改めてお伺いしたいと存じます。  3点目は,都市近郊農業の振興についてであります。  農村地域における首都圏からの人材誘致についてでありますが,コロナ時代を機に,3密を避けるために首都圏から地方へ移住する人が増加いたしております。  本市においては,西区や北区の里山・農村地域に首都圏からの人材を誘致,移住・定住の促進や地域の魅力発信等の業務を行うための神戸版地域おこし協力隊の活動や,神戸ならではの里山暮らし推進のための里山・農村地域活性化ビジョンも策定しているところでございますが,具体的な実効性のある取組が必要ではないかと質問を予定しておりましたが,先ほどの議論と重なるところもありますので,ここでは質問いたしませんが,もともと神戸が持つ都市としてのポテンシャルとともに,都市近郊農業,里山暮らしの魅力をさらに力強くアピールして,特に首都圏からの人材誘致に力を入れていただきたいことを強く要望しておきます。  次に,農業公園の再整備についてであります。  既に,このテーマについては,昨年来,本会議や委員会等においてお聞きしておりますが,このたびの再整備計画作成に係る調査業務の委託事業者の公募においては,12社からの応募があり,民間事業者の関心の高さがうかがえます。  神戸の魅力である都市と農村が近接する環境を生かし,農業地域のにぎわいづくり図るためにも,食都神戸や都市近郊農業の中核拠点として,農業公園を位置づけ,選定された委託事業者とともに,どう活性化や再整備につなげていくのか,今後の展開について見解をお伺いいたします。  以上でございます。よろしくお願いいたします。  (「議長」の声あり) 348 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 349 ◯市長(久元喜造君) 前島議員の御質問にお答えを申し上げます。  最初に,人口減少対策の考え方です。  震災から25年たちまして,この間,なかなか進めることができなかった施策を展開し,神戸を見違えるようなまちにしたい。そして,人口減少をできるだけ食い止めたいという趣旨から,リノベーション・神戸第1弾から第3弾を発表いたしました。  その内容につきましては省略をさせていただきますけれども,基本的には,これは立ち止まることなく進めていきたいと考えております。その際,ウイズコロナ時代において,人々の行動様式あるいは居住に対する選好,これらがどのように変化するのかということを注意深く観察をしながら,しかし,立ち止まることなく,着実に進めていきたいというふうに考えております。  それから,住宅団地の居住性の向上で,キッチンカーの取組を行いました。これは1つの実験でありまして,新型コロナウイルス禍における市内の飲食店への支援,あるいは郊外の住宅団地における利便性の向上などを目的といたしまして,北区東有野台と西区秋葉台,5月7日から5月20日までの間に実施をいたしました。両地区とも1日平均200人程度の利用がありまして,アンケートでは,かなり高い評価を頂いたというふうに考えております。  そして,ぜひこのような取組をここでやってほしいというような御意見も頂いております。また,実施していない地域から,こういうことをやっているということを知ったと,ぜひうちでもやってほしいというような声も頂きました。また,出店をした市内飲食店からも,かなり前向きな声を頂いております。  こうしたことから,ぜひこれはできれば今年度中に,実施場所を増やす,それから期間も拡大をして実施をしたいということで,現在,関係者との間の協議なども進めております。引き続き市内の飲食店に参画をいただき,ほかの移動販売サービスとの連携も視野に入れて,これをぜひ実施していきたいというふうに考えております。  ほかの御質問につきましては,副市長からお答えをさせていただきます。  (「議長」の声あり) 350 ◯議長(壬生 潤君) 岡口副市長。 351 ◯副市長(岡口憲義君) 私から,農業公園の再整備につきまして御答弁を申し上げます。  旧農業公園の再整備につきましては,昨年度,お話しましたとおり,庁内のプロジェクトチームの検討に加えまして,民間企業に対するサウンディング調査を実施いたしました。  調査には,飲食業や宿泊業などに参加いただき,専門的な見地から,様々な提案がございましたが,施設全体のコンセプトや農業振興の方向性を踏まえて,さらなる検討が必要だといった意見を頂いたところでございます。  本市といたしましては,これらを踏まえまして,3月に食都神戸のシンボルとなる新たな食文化の創造拠点を再整備のコンセプトといたしまして,旧農業公園の再整備に当たっての基本的な考え方をまずまとめました。  具体的には,神戸の魅力であります,都市と農村が近接する立地環境を生かして,農業振興拠点施設としての機能,食と農をテーマとした新たなライフスタイルの魅力発信機能,地域資源を生かした人材を育成する機能,地域との連携を促進する機能の創設を4つの柱としたものでございます。  御提案いただきました食都神戸や都市近郊農業の中核拠点ということにつきましては,この4つの柱に沿うものではないかというふうに考えるところでございます。  さらに加えまして,県下最大の果樹団地に隣接し,また敷地内にはワイナリーのほか,全国トップクラスの農産物直売所が立地するポテンシャルを最大限に生かして,新たな就農や起業の場,生産者と消費者の交流の場の創造につながるよう,再整備計画を検討していきたいと考えております。  スケジュールといたしましては,この6月から実行可能性の高い再整備基本計画案の作成及び整備事業における市の財政負担等,これらの調査を開始しておりまして,年度内には再整備計画を策定してまいりたいと考えております。次年度に運営者の公募ができるよう着実に進めていきたいと思います。  以上です。  (「議長」の声あり) 352 ◯議長(壬生 潤君) 前島君。 353 ◯51番(前島浩一君) それでは,若干時間もありますので,再質問させていただきたいと存じます。  1つは,人口減少対策についてでございますが,市長からも,停滞することなく,しっかりと着実に進めていきたいと,こういうことでありますが,私が思いますのは,リノベーションの第1弾から第3弾で済むわけではないわけでありまして,やっぱり現状の人口減少実態から言えば,さらにいろんな手を打っていく必要があるんじゃないかなと。  こういうことで,もちろん,今示された第1弾から第3弾,やっていくことも大変重要ですし,また大変なことだと思いますけれど,さらにまた次につながる手を準備していくということが必要ではないかなと思うんですけど,その辺についてお伺いしたいのと,併せて,駅周辺ということで第1弾から第3弾までの中で,特に第2弾,第3弾等では,駅前とかそういったことについて,かなり力を入れて取り組んでいくということでありますけれど,駅から少し離れたところには非常に課題もありまして,特に神戸市が整備をいたしました,いわゆる西神なんかにおけるサブセンター等において,かりばプラザについてはサウンディング調査も実施をしておりますけれど,あとほかの,例えばたけのプラザとか,あるいはかすがプラザだとか,こういったところも,いろんな課題を既に抱えておるわけでして,これらにつきましても何らかの形で再整備に向けた取組が必要,また一体的な取組を,それをサブセンターも一緒にやることによって,より一層人口減少対策にもつながっていくと,こういうことではないかなというふうに思うんですけど,見解をお伺いしたいと思います。  (「議長」の声あり) 354 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 355 ◯市長(久元喜造君) 人口減少対策が第1弾から第3弾で十分だと,もちろん思っておりません。その後に発表いたしました,例えば,里山居住などもこれも移住・定住の受皿になるというふうに思いますし,それから,先ほど前島議員が御指摘になりました人口減少の大きな原因は自然減ですから,どうすれば出生数を増やしていくのかということが非常に大事です。  ですから,子育て支援,今回おかげさまで,待機児童の数も大幅に減少をいたしましたけれども,こういうような取組をしっかり進めていくということが非常に大事だというふうに思います。  駅前から離れた地域については,地域にもよりますけれども,空き家が広がっておりますから,どうすれば住み替えがうまく進められるのか。これは民間の不動産業者の皆さんとも,もっともっと意見交換をして,住み替えが進むように,それからもう1つは,空き家の老朽危険家屋の撤去はかなり進んでおりますが,空き家の活用ということについてはまだまだ取組が十分ではありませんから,こういうことをもっと全庁的にやっていかなければいけないというふうに考えております。  かりばプラザなどにつきましては,油井副市長のほうからお答えさせていただきます。  (「議長」の声あり) 356 ◯議長(壬生 潤君) 油井副市長。 357 ◯副市長(油井洋明君) 西神住宅団地のまちづくりでございますけれども,西神住宅団地では,駅前に広域商業圏を対象とした商業施設であるとか,行政施設等を集積した地区センターを設けまして,おおむね各小学校区に日常の生活を支える購買施設や地域活動の拠点となる施設を設けた近隣センターやサブセンターを設けているということでございます。  具体的には,西神住宅団地には,現在,4つの近隣センター等がございますが,まちびらきから経過年数が大分たっているところがそれぞれ違います。経過年数であるとか,地理的条件,土地の所有形態,そして住民ニーズなど,それぞれ取り巻く状況が個々で異なっているという状況でございます。  そうした中で,団地内で最も早く開設をしましたかりばプラザでは,平成28年度から地域の代表者等とともに検討会を設けて議論を重ねてまいりました。現在,昨年実施した市場調査の結果を踏まえて,リニューアル事業の実施に向けて準備を進めているところでございます。  また,そのほかかすがプラザについては,3年前に核となる商業施設が全面リニューアルされて,現在は空き店舗もないというような状況でございますし,また,たけのプラザについては,現在,空き床を改修し新たなテナント誘致に努めているところでございます。  今後の西神住宅団地の近隣センター等のリニューアルにつきましては,整備時期の古いものから順番に検討を進めていくと。そのためには,まずはかりばプラザのリニューアルを着実に進めていきたいというふうに考えているところです。  (「議長」の声あり) 358 ◯議長(壬生 潤君) 前島君。 359 ◯51番(前島浩一君) 1つは,今,サブセンターの関係でありますけれども,かりばプラザについては,今そういった形で,平成28年から取り組んでいると,こういうようなことでありますけれど,全体的に,やっぱり私は,例えば,かすがプラザも,一応埋まっているということでお話されておりますけれど,活性化という意味では,全然今違う。高齢化が進んでいることもありますけれど,まち全体の活力というのは,全然昔とは違う。  こういう実態でありますので,もう少し若者にも受けるようなリニューアルの形を考えながら,全体として,もっともっと生き生きしたサブセンター,地域近隣センターというのをつくっていくように。それがやっぱりそれぞれの住宅団地の地域の核になるということでもあると思いますので,駅前は駅前として,しかし,住宅地の中のそういったセンターの機能のアップというのを一層今後取り組んでいただくように,これは要望しておきたいというふうに思います。  それから,先ほどの住宅団地の居住性向上に向けた取組の中で,キッチンカー等による取組で,かなり高い評価を受けているということで,今年度中にさらに次のステップにつなげるかどうかということで,市長からもお話ありました。  正直言いまして,それだけで,キッチンカーみたいな試みをすることだけで,住宅団地のにぎわいといいますか,いわゆる生活利便施設が不足している,そういった住宅団地に,それでにぎわいが取り戻せるかというと,なかなかそれでは十分ではないと。  もちろんぜいたくは言いませんけれど,まずそういった取組をしながらも,やっぱりそういった団地に共通しているのは高齢化でありますし,全体としての過疎化でありますので,そういったところに手を打つために,キッチンカーを1つの起点として,スタートとして,いろいろなほかの取組も含めて,取り組んでいただきたいと,こういうふうに思いますけれど,何か見解があったらお伺いしたいと思いますが,いかがでしょうか。  (「議長」の声あり) 360 ◯議長(壬生 潤君) 久元市長。 361 ◯市長(久元喜造君) ほかにどういう取組が考えられるのか。もちろん民間事業者の皆さんと一緒に検討したいと思いますが,キッチンカーは,これまで全くといいますか,あまり取り組まれてなかった新しい取組を若手職員の皆さんが中心になって考えてくれて,実際に住民の皆さんの意見も若手職員が直接聞いて,非常にやる気を出して複数の箇所でやっていこうと,こういうような今雰囲気になっておりますので,ぜひこれをまずやらせていただいて,それ以外のことにつきましては,また御提案をいただきながら考えていきたいと思います。  (「議長」の声あり) 362 ◯議長(壬生 潤君) 前島君。 363 ◯51番(前島浩一君) とりあえずは,まずキッチンカーということですので,皆さん,一生懸命それを取り組んで,活性化につなげていこうということですので,さらに広げていただくように,そういった課題のあるところについて手を打っていただくようにということは,併せて要望しておきたいと思います。  最後に,農業公園の活性化の関係で質問させていただき,これも今までも何回も御質問させていただいておりますけれど,基本的には,昭和58年か59年かにオープンしてあれだけにぎわいのあった公園が,今ではああいう形で,残念ながら途中で閉鎖したりとか,あるいはホテル棟は今閉めてたりとか,レストランも何回か代わったりとか,バーベキューもやったり止めたりというような,非常に全体としてのコンセプトは,今これから作っていこうということですので,本当に,ある意味もう1回さらんぱんにやり直して,農業公園の活性化というのは本当にどうあるべきかということを,これは都市近郊農業の拠点として,食都神戸の拠点として位置づけてやっていただきたいということを改めて強くお願いしておきたいと。  六甲のめぐみ等もありますので,あれも有効に活用しようというお話もありましたけれども,それもどう位置づけていくのかということもやっぱり市民の関心の高いところですので,それも1つしっかりと計画の中に取り込んでいただくように,事業者と一緒になってその活性化に向けて取り組んでいただきたいということを要望して,終わりたいと思います。  ありがとうございました。(拍手) 364 ◯議長(壬生 潤君) 御苦労さまでした。  以上で一般質問は終わりました。  以上で本定例市会の議事は全部終了いたしました。  この際,申し上げます。  副市長,岡口憲義君並びに寺崎秀俊君におかれては,7月12日をもって御退任されます。ここに議員の皆様に代わり,お二方のこれまでの御労苦に対し,敬意と感謝の意を表する次第であります。本当にお疲れさまでございました。ありがとうございました。(拍手)
     この際,市長の御挨拶がございます。  久元市長。  (市長久元喜造君登壇) 365 ◯市長(久元喜造君) 閉会に当たりまして,一言御挨拶を申し上げます。  まず,新しく就任されました壬生 潤議長,平井真千子副議長をはじめ,各役員の皆様に対しまして心からお喜びを申し上げます。  退任されました安達和彦前議長,村野誠一前副議長をはじめ,各役員の皆様には,この1年間,神戸の発展のために,さらには新型コロナウイルス感染症対策など,多大な御尽力を賜りましたことに対し,心から感謝を申し上げます。  また,壬生 潤議長から岡口憲義副市長と寺崎秀俊副市長に温かいお言葉を頂戴いたしましたことに対しましても御礼を申し上げたいと存じます。  神戸市では,3月3日に市内1例目となる新型コロナウイルス感染症患者が発生し,4月7日に改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発令されました。4月25日には,入院患者及び宿泊療養施設の入居者数が,最大140人に達しましたが,5月21日には緊急事態措置を実施すべき区域から除外され,現在はフェーズ1,感染拡大期から脱し,フェーズ2,感染警戒期の段階にあると考えております。  6月議会におきましては,感染症拡大への再移行を想定した検査・医療提供体制の確保・強化,市民生活の支援と新しい生活様式への対応,経済活動などの維持・回復の支援を3つの柱とする新型コロナウイルス感染症対策補正予算のほか,諸議案をお諮り申し上げましたところ,熱心に御審議を賜り,原案のとおり議決をいただき,厚く御礼を申し上げます。  本会議及び各委員会におきまして賜りました貴重な御意見を十分尊重しながら,今後の市政運営に当たってまいります。  市内の感染者の新規発生は,5月14日以降,再陽性など4件を除くとゼロの状況が継続しておりましたが,6月20日に38日ぶりの新規感染が確認されました。東京や大阪などでも継続的に新規感染者が確認されており,また,いつ感染拡大が起きてもおかしくない状況が続いています。  その規模によっては,現在のフェーズ2からフェーズ1に戻ることも十分にあり得る状況であり,新型コロナウイルス感染症との闘いが長期間継続することを覚悟しなければなりません。  新型コロナウイルス感染症と向き合っていくため,私たちの生活スタイルや経済活動,ウイズコロナ時代に対応したものへと変容させることが求められています。  そのためにも,先行きが不透明な時代にあって,できるだけ幅広い知恵を結集し,市民の皆様とともに,ウイズコロナ時代を生き抜く方策を考え,実践していきたいと考えています。  今後とも議員各位のより一層の御理解,御協力を賜りますよう,よろしくお願いを申し上げます。  最後になりましたが,議員各位の一層の御健勝をお祈りを申し上げまして,甚だ簡単ではありますが,閉会に当たりましての御挨拶とさせていただきます。  ありがとうございました。(拍手) 366 ◯議長(壬生 潤君) 市長の御挨拶は終わりました。  これをもって,令和2年第1回定例市会を閉会いたします。  お疲れさまでした。   (午後4時28分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...